シンガポール 人材確保政策

June 30 [Thu], 2011, 16:06
自宅学習
シンガポール 人材確保政策
東京23区程度の面積に480万人が住む都市国家シンガポール。

最新の統計では、一人あたりのGDPは3万5千ドルを超え、日本を抜いてアジアで最も豊かな国となりました。

日本以上に狭く資源もないこの国の急成長を支えているのは、独自の人材確保政策です。政府は『向こう20年間に200万人の高度専門人材の移民を受け入れる』という大胆な方針を発表しました。世界的な金融危機の影響を大きく受ける中でも、その方針は揺らいでいません。

現在は将来を見据え、バイオや環境などの研究開発分野で優秀な人材獲得に力を注いでいます。最新の研究施設バイオポリスには、クローン羊を生んだイギリスのコールマン博士や日本人の研究者が、破格の研究費と待遇で続々と集められています。

一方で、この政策は冷徹な側面も併せ持っています。未熟練の外国人労働者は家族を呼びよせることはもちろん、永住を防ぐため住民との結婚も許されません。フィリピンのメイドは、2か月に1度の妊娠検査があり、妊娠していれば、フィリピンに強制帰還させるのです。
 
リー・シェンロン首相のもと強引とも言えるトップダウンで政策を実現してきた『シンガポール株式会社』のしたたかな戦略が、そこにあったのでした。

これからも、日本からシンガポールへの頭脳流失は避けられません。とにかく高待遇で、成果を上げさえすれば、研究費は上限はありません。自分のやりたい研究が、青天井の費用で、やれるのですから、日本の大学で細々とやっている研究とは規模もスピードもシンガポールには遠く及ばないのです。