第零話 2nd

April 13 [Thu], 2006, 20:15
 かつて、王国統一の戦端を開いたのは、現在のルーンミッドガルツ王国の首都となっているプロンテラ王国である事は間違いがない。
彼らが戦端を開くその前の年、北に位置する国家、シュバルツバルドが、周囲の国家と調停をかわし、シュバルツバルド共和国の成立を宣言した。
王国の重臣達は、これの意味する事をすぐさま悟り、突如北の地に誕生した脅威に身を震わせた。
相手は幾多の国を纏め上げた共和国、現在は国家設立の手続きのため、脅威はそれほどでもない。
だが、ひとたび国がまとまり、その技術を纏め上げたならば…。
ミョルニール山脈に阻まれているとはいえ、その力の全てを発揮した彼らの国力は計り知れない。
この危機に対処するため、急遽プロンテラ王国とその周辺国家参加の統一会議が催される。
だが、会議は決裂、その原因は定かではないが、周辺各国に対し、返ってプロンテラ王国への警戒心を強めるだけの結果となったようだ。
そして、彼らは決断する。
このままでは、ミッドガルツ大陸南部の国々は、その真の力を発揮したシュバルツバルド共和国の前に各個撃破の憂き目に会い、遠からず全てが共和国に取り込まれてしまう。
ならば、自分達の手で、シュバルツバルドに対抗しうる統一国家を作り上げるしかない・・・と。
無論、今になってしまえばいささか短絡的にすぎる思考とも思える。
しかし、結果的にいえば、この決断により現在の我々があると思えば、そう決め付けるのは早計ともいえるだろう。
南部大陸統一に突き進むプロンテラ王国が初めにその標的とした国。
それはある意味、現在の戦争においても常道といえる。
戦争を行うにおいて、まず必要な物とは何か、それは「金」である。
金を生み出す物は交易であり、交易を行う場所は常に金を生み出す。
一度に大量の交易品があつまれば、それらを効率よく運ぶ手段が必要になる。
船。
まさしく、海を制する者は、金を制するのだ。

                                              聖暦188年 1の月 5日
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