漆黒色 

2008年05月12日(月) 11時49分


祖父が亡くなりました。

10日の朝方、突然息を引き取り、空しく逝ってしまいました。

何年も入退院をしていた祖父は、私にとって別にどうでもよい存在でした。

それは、祖父から匂う、あの独特の香りが嫌で堪らなかったからです。

植物状態になっても、生きたいと願った祖父からは、生に執着する匂いが鼻を突く程、漂ってくるのです。

2ヶ月か前あたりから、祖父は私の名を呼んでいたそうです。
だけど私は見舞いに行こうとはしませんでした。

日に日に世の中から離れて行くような祖父が、恐かったから。

私は逃げました。


そして、二日前、
ついに死を知らせる報が入ったのです。

…絶句しました。

だけど まだクリアな世界じゃない。
まだ明確じゃない。

そう自分に言い聞かせて、祖父の家に行きました。

そこには、真っ白な祖父が、眠っていました。

顔を見てあげて、そう言われて
近くで見てみると、
睡眠とは違う顔でした。

もう匂いはしませんでした。

何度、私の名を呼んだんでしょうか。
何度、助けを請うたのでしょうか。

今まで、こんな事無かったのに…!!

そんな感情がグルグル回りました。
けど、涙は出ませんでした。

それは後悔ど自責の念からくる代償。


その後、その場に1人残されたの私は呆然としていた。

その時に聞こえて来た声に気付きます。

父の兄弟の長男の奥さんの声です。
その声は紛れも無く、私の事を言っていました。


「涙も見せないなんて。冷たい子。」

「きっと親の愛情が足りないんのね、可哀相な子」

「やっぱり片親だから…」


他人のアンタに言われたくない。
そう思った。

だけど後で父にその話をすると、父は言いました。

「お前は母親似だからな」

…ああ、そうゆうことか。

離婚した女に似てるから嫌われてるんだ。

分かった瞬間、どうでもよくなりました。

これが、現実。



そして今から葬式です。


いってきます
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