始まりの枝 

2011年07月16日(土) 15時47分
世界が三層に分かれて、離諍天はあるものを柱に渡した。
珊瑚の枝、琥珀の葉、真珠の蕾、水晶の花――、この世のどこにも見つけられないものだった。
珊枝(さんし)とでも呼ぼうか、とつぶやく。

「同胞を創れ、と言っていた」

離諍天はそれだけ残すと、水煙に隠れた。

煌々しいそれを、光明の柱は足下に満々と揺らめく水に浸した。
光明ほど水の無い蝕陰。柱は仕方なく、小さな水溜りに浸した。
どうしてか涙がこぼれた。それが水溜りに落ちた。

珊枝を一振りすれば、枝からは滴が降り落ちた。
豊かな水に浸された枝は、十二粒の滴を。わずかな水に浸された枝からは、たったの三粒。
滴はは、たちまちのうちに姿を変えた。

滴とともに、真珠の蕾も枝から離れた。真珠が二つ、柱の足下に落ちた。
強く、賢く、誇り高い獣が二匹。各々の主に頭を垂れた。

十二粒が姿を得た者たちは、十二天と。
柱の涙を知る三粒であった者たちは、三界と。
二匹の獣は参(しん)、商(しょう)と。

それが、はじまり――。
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