髪の毛は勘弁してくれ… 

2005年05月10日(火) 16時39分
髪の毛は勘弁してくれ…
救急処置室に着いて、なにやら、体のあちこちをあらゆる角度から触られた。
例えるならば、海の上に浮かんで、下から無数の手が出てきて海の中にひきづり混まれる感じだ。

看護婦さんが
「服を全部切りますからね、いいですね!」
と、僕に大きな声で言ってきた。老人じゃないから聞こえるわ!と思いながらも、ハイと素直に答える自分に違和感を感じた。(裸になる事がイヤなはずなのに)
答えるか答えないうちにハサミで切られていたけど…

そんな中、横から聞き慣れた声がする。
「由則大丈夫?わかる?ね、しっかりしてよ!」
それは、お袋の声であった。
なんで?こんな早く?お袋がココに居るんだ?
まだ、処置室に入ったばかりじゃないのか?
(入ったばかりと考えていたが、どうやら、意識をなくしていて、かなりの時間が過ぎていたらしい。)
お袋の問いかけに、
ゴメン、事故しちゃったよ、悪いね!
と、謝ったのを記憶している。これには、ある意味があってであるが…
「痛いところは?動く?お母さんがわかる?」
痛いところもないし、感覚もないんだよ!
この言葉を聞いて、お袋は腰を抜かしたように崩れ落ち、つれてきてくれた人に抱えられて控え室の椅子に運ばれていったらしい。
かなりのショックだったのだろう・・・。
兄弟いても、一人息子のようなモノだったからな。

誰? 

2005年05月10日(火) 16時29分
誰?
「大丈夫かい?痛いところはないかい?何かして欲しい事は?」
そんな声で、僕は、目を覚ました。
声のする方向を見ると、おばあさんが、僕をじっと見ていた。
『あなたは誰?』
おばあさんの向こうには、車の正面に突き刺さった、僕のミニバイクが、エンジンの音をご機嫌に奏でていた。(穴あきマフラー・・・)

ん?俺どうしたんだ・・・まさか、事故った?
イヤ、この俺が事故などするわけがない!
車ならばともかく、きをつけて乗っていたバイクで事故などするはずがない。
(どこまでも、自信過剰なアホな自分に、後で気づく)

しかし、起きあがろうとしても全く体が動かない。
夢・・・夢にしては、現実過ぎる。
「あんた、事故したんだよ。何かして欲しい事は?」
再び、おばあさんに声をかけられて、現実を理解する。

頭の上方向には橋の欄干、右手方向には相手の車と刺さったバイク、左手方向に人の山、足下にも人・・・。
ホントに事故したんだ!やっちまったか。
(帰宅途中、橋の真ん中で、車に突っ込んでしまったらしい)

そして、無性に頭が重い感じがした。
凄く頭が重いんだよ。持っていてくれないかな?そう、おばあさんにお願いをした。
「わかったよ、下から支えてあげるね」
(↑この行為、後から考えれば、凄く危険な行為である)
人の手が触れた事で、安心したのか周りの声が耳に入ってくる。

「なんだ!由則じゃないか、どうしたんだ、事故ったのか」
その声は、会社の先輩の坪井さんと鈴木さんだった。
やっちゃったみたいです。
「喋れるから大したこと無いな」
はい、そう思います・・・。
遠くの方から、救急車のサイレンの音が聞こえてくる。
あ、バイクのエンジン切ってください。(変な余裕がある)
(ここで、記憶がなくなる。意識がなくなったのかもしれない)
P R
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