特集ワイド:’09シリーズ危機 自殺/上 文化人類学者・上田紀行さん

April 21 [Tue], 2009, 19:46
特集ワイド:’09シリーズ危機 自殺/上 文化人類学者・上田紀行さん
 <この国はどこへ行こうとしているのか>

 自殺者が年3万人を超える日本。10年間で人口30万人規模の都市が消滅した計算で、「生きづらい」どころか、「生きられない」との悲鳴も聞こえる。人口10万人あたりの自殺者数は、先進国でもトップクラス。自殺大国の行く末は−−。3回シリーズでお届けしたい。【山寺香】

 ◇肯定され人は生きる
 文化人類学者の上田紀行さん(50)は、自殺者が相次ぐ原因を、経済的不況より「生きる意味の不況」にあるという。どういうことなのか。読み解くヒントを求め、東京工業大の研究室を訪ねた。上田さんはにこやかに迎え入れ、ゆっくりと説明を始めた。

 「人は意味に生きる動物。自分がやっていることの意味から見放されたら生きることができなくなってしまう。目に見えるセーフティーネットは必要だが、目に見えない人の内面の問題を考えていかないと、本当の自殺対策にはならない」

 日本の自殺者は統計を取り始めた78年以降、2万人台前半で推移してきたが、98年に突如前年より8000人以上増え3万人を突破。以来高止まりが続く。98年は、山一証券が自主廃業するなど大型破綻(はたん)が相次いだ翌年だ。警察庁の自殺統計によると、07年中に自殺した人の動機(動機が特定された人のみ、複数原因もあり)は▽健康問題63・3%▽経済・生活問題31・5%▽家庭問題16・2%。やはり原因は経済不況だと思われがちだが……。

 「長年勤めた会社から見放されローンだけが残る。苦しみはよく分かるが、自らの命を絶たねばならないほどの苦なのか」。上田さんは疑問を呈する。文化人類学者として見てきた世界では、同じような経済状況でも幸せを見いだす人もいれば、絶望の底に落ちる人もいる。「死ぬほどの苦しみと認識してしまうのは、私たちの『解釈』の問題ではないか」

 …●…

 「透明な存在」

 上田さんは、戦後の日本はこうした存在を大量に生み出してきたと指摘する。集団に適応するため自分の色やにおいの個性を殺して生きてきた人のことだという。

 「両親や先生の言うことを聞きいい学校、いい会社に入れば、リスクも少なく幸せに生きていける。世間が『いい人生だ』と思うような選択をすれば間違いない」

 上田さんもかつて、そうした価値観に少なからず染まっていた。高校時代は進学校に通い、いかに効率的に点数を取り教師の評価を高めるかを考えていたという。テスト直前の休み時間に勉強を怠る友人を、冷ややかにさえ見た。

 右肩上がりの成長神話が当たり前だった時代。みんなと同じことをすれば幸せになれると誰もが思った。こうした「集団的な意味」はバブル崩壊で失われる。自分の意思で主体的に判断する「個人的な意味」を持たない中高年が、リストラにさらされることになった。

 上田さんは言う。「自分を殺し順応してきた体制から捨てられるのは、恋愛に例えると『君好みの男になりたい』と自分を変えたのに、『あなたみたいな男は掃いて捨てるほどいるのよ』と言われたようなもの。『おれの魅力が分からないなんてバカだ』と思えるくらい個人が確立されていればいいが、評価で自分を支えてきた人を不況が襲えばひとたまりもありませんよ」

 昨年起きた米国発の金融危機が日本をのみこんだ。透明化で得られた利得は、もはやない。しかし「人間を透明化するシステムだけは残存している」と上田さんはみる。

 「透明化することで得られる利得は無いのに抑圧だけが残った。しかも自己責任が強調される社会では、透明化の末に窮地に陥っても誰も助けてくれません」。幸福をもたらすシステムはいつしか苦痛だけをもたらすシステムに変わっていたということだ。

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 8階の研究室から見下ろすと、サクラの木の下を野球やテニスのユニホーム姿の学生が行き交う。上田さんは自らの大学時代を振り返る。

 「自由な時間ができたのに自分が何をしたいのか分からない。『生きる意味』を見失い、ノイローゼになり留年してカウンセリングを受けた」。とことん自分に向き合った。悩みを友人に打ち明けたり、インドに行って存在感あふれる人々と接するうち、生きる意欲を取り戻した。「人はどんな時に元気になるのか」という研究テーマを見いだし、文化人類学者への道を歩み出したのだ。

 卒業後、86年から2年間スリランカで「悪魔はらい」のフィールドワークを実施。「スリランカの農村では、周りから見捨てられたと思う人は『悪魔つき』になってしまうんです。ぶるぶる震えたり家に閉じこもったり。そうすると、村人全員で悪魔はらいの儀式をやるんです。何百人もの人が一晩中歌ったり踊ったり、漫才みたいなこともやって笑いもある。翌日に病人はすっかり良くなっている」

 どうしてそんなことが起きるのか。「『私のためにこんなにたくさんの人が集まってくれたんだな』と感じることで回復するのでしょう。ある呪術師にどんな人が患者になるのかと尋ねると『孤独な人』だという。物理的に独りぼっちというよりも、周りに人がいるのに阻害されている、見捨てられていると感じる孤独の方が深刻です」

 眼鏡の奥の目に力を込めた。「スリランカでは人がどつぼにはまると悪魔つきになり救われるが、日本では救うシステムがなく自殺するという無意識の行動パターンができているのかもしれません。単に格差の圧縮や景気回復だけで解決できる問題ではない」

 …●…

 対策はあるのか。

 「長期的な対策としては、子育ての時に『あなたは無条件でここに居ていいんだ』というメッセージを伝えていくことが重要です。自分は人から評価されて価値があるのではなく、生まれてきたそれ自体に価値があると信じることができれば、その後の人生でいろいろなことがあってもめげないでいられる」

 上田さんが重視するのは、こうした「自己重要感」と、自分は何があっても見捨てられないという社会への「信頼感」だ。それらを取り戻すことが、自殺対策の鍵となる。

 「今すぐすべきことは、派遣切りやリストラで困る人たちを社会が見捨てず救っていることを次世代に見せることです。“負け組”はぼろぞうきんのように捨てられるところを見せれば、子供たちは無意識のうちに信頼感をはぐくむことができず、自殺予備軍を作り出してしまう」

 自殺は個人の責任ですまされがちだった。しかし、社会が逃げずに対処することがこの国の行方を左右する「安全保障」なのかもしれない。

 ◇
 「この国」新シリーズは、「’09危機」と題し日本が直面する数々の問題について考える。

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シバザクラ:ふかふかのピンク 埼玉・秩父の羊山公園で見ごろ

April 21 [Tue], 2009, 19:45
シバザクラ:ふかふかのピンク 埼玉・秩父の羊山公園で見ごろ
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カウントダウン裁判員制度:施行まで30日 担当受刑者出所、通知を

April 21 [Tue], 2009, 19:45
カウントダウン裁判員制度:施行まで30日 担当受刑者出所、通知を  ◇元刑務官で作家・坂本敏夫さん(61)
 裁判員制度が始まると一般市民が量刑を判断します。しかし「塀の中」がどのような世界か知られていない。刑務所をオープンにする必要があります。

 刑務所は、受刑者を逃がさずトラブルを起こさせないという保安面と、刑務作業に重点が置かれています。1人の刑務官が何十人も面倒を見なくてはならず、矯正教育は形骸(けいがい)化しています。

 死刑囚は判決確定から執行までの間に、ほぼ全員が変化します。本人は身をもって命とは何かを考え、刑務官や宗教家が全身全霊で心情を安定させるため努力するからです。でも、死刑囚はどんなに変わっても救われることはありません。

 裁判員になる市民には、そんな現実を知ってほしい。刑務所の一日を体験したり、受刑者の話を聞く機会を設ける。裁判官さえ見たことのない死刑囚の日常や刑場の映像を見せるくらいのことも必要でしょう。

 一方、刑務官時代を振り返ると裁判員の安全が守られるか心配です。刑務官はどこで受刑者の恨みを買うか分からない。自宅には、よく無言電話がかかってきました。

 裁判員が尾行され、居所を知られることはないとは言えない。無言電話でもかかってきたら、審理の際に萎縮(いしゅく)してしまう。裁判員の家を警察のパトロール対象にしたり、裁判員に担当した受刑者の出所を通知するシステムが必要だと思います

漢検協会:定款、理事長の解任できず 役員人事もすべて掌握

April 21 [Tue], 2009, 19:45
漢検協会:定款、理事長の解任できず 役員人事もすべて掌握
 公益法人としての不適切な運営が批判されている財団法人「日本漢字能力検定協会」(京都市)の定款は、理事長ポストについて、本人の同意がない限り、理事会や評議員会の議決によって解任できない特異なものだったことが分かった。理事や評議員らの役員人事も理事長が一手に掌握しており、協会の外部調査委員会は「理事長の地位は不可侵だった」との表現で、独断専行ぶりが目立った大久保昇前理事長時代の体制を非難している。

 協会の定款によると、理事の解任は「一定の理由がある場合、理事及び評議員のそれぞれ3分の2以上の議決により、理事長が解任できる」と規定。理事会と評議員会が解任を決めても、理事長の裁量で覆すことができることを明文化した上、理事長の最終的な解任権も理事長自身が握る仕組みをとっていた。

 また、理事の業務執行を監督する立場にある評議員や監事も同様に、理事長が解任権を有していた。

 調査委は「特定の理事(前理事長)に役員人事の権限をすべて集約させ、財団法人の適正な運営を行ううえで問題があった」と指摘。協会はこれを受けて、理事長の解職は理事会ができる▽理事の解任は評議員会で行う▽評議員は指名委員会で解任できる−−と定款を改め、15日に提出した文部科学省への改善報告書に盛り込んだ

 ◇改善期限5月末、文科相が言及
 塩谷立文部科学相は21日の閣議後会見で「5月いっぱいで改善するのが難しいとの見通しなら、6月の検定は中止してもらわざるを得ない」と述べ、今週中にも追加の指導内容を通知し、協会側の反応を見て実施の是非を判断する意向を示した。塩谷文科相は、通知で改善の期限を5月末に設定する考えを示し、「(協会が)『分かりました。やります』と言えば、6月の検定実施は容認するかもしれない」と述べた

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定額給付金:福岡市、DV被害者に独自支給 相当額で北九州も

April 21 [Tue], 2009, 19:44
定額給付金:福岡市、DV被害者に独自支給 相当額で北九州も
 配偶者の暴力から逃れるため住民票を残したまま別居しているドメスティックバイオレンス(DV)被害者への定額給付金について、福岡市と北九州市が21日、独自財源で相当額を給付することを正式発表した。九州・山口では既に久留米、鹿児島市などが予算化の措置をとったが、避難先の自治体による対応の格差が懸念されており、関係者は「政令市の動きによる波及効果」を期待する。

 支給対象者は、福岡市が「2月1日以前にDV被害を理由に生活保護を受けたり、母子寮に措置入所している人と同居家族」で、公的機関で相談していることが要件となる。北九州市は「2月1日時点で加害者である世帯主の居住地に住民票があり、DV被害が公的機関への届け出で確認できる人」。

 給付額は2市とも、国の定額給付金相当額の1人あたり1万2000円(18歳以下と65歳以上は2万円)。

 福岡市は5月15〜29日まで電話相談を受け、該当者に申請書を郵送。申請書は、郵送または窓口で6月1〜15日に受け付け、6月下旬から給付開始となる見通し。北九州市は今月28日に申請書を発送、5月1日から申請を受け付け、19日から支給する

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短期家賃滞納:深夜に督促、勝手に荷物撤去…トラブル相次ぐ 3団体が電話相談

April 21 [Tue], 2009, 19:44
短期家賃滞納:深夜に督促、勝手に荷物撤去…トラブル相次ぐ 3団体が電話相談
 短期間の家賃滞納で入居者が強制的に退去させられるトラブルが相次いでいる問題で、「全国追い出し屋対策会議」(電話06・6361・0546)など3団体が19日に実施した電話相談の結果(概要)がまとまった。

 1カ月程度の滞納で鍵を無断で交換するなど、強制的に入居者を追い出す保証会社や不動産管理会社は「追い出し屋」とも呼ばれ、昨年秋ごろから問題が表面化した。

 相談総数は63件で、「荷物を勝手に撤去された」「家賃滞納のたび高額違約金を支払わされ、家賃督促の深夜訪問を受けた」など被害相談が11件あった。現時点では被害はないものの「賃貸契約書に1カ月の滞納で鍵を交換すると書いてある」などの不安の声も数多く寄せられた。規制する法律がないため、対策会議は政府に規制強化を求めている。【小林多美子】

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最近の友達?付合いについて考える開設

April 21 [Tue], 2009, 18:26
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