『おおかみこどもの雨と雪』★★★★

July 22 [Sun], 2012, 13:50
●あらすじ
母・花が恋した相手は、狼男でした。
まるで御伽話のような話だが、花は狼男と恋をし、二人の子供に恵まれる。
おてんばで大食らいなお姉さんの雪、大人しくちょっと気弱な弟の雨。
感情が高ぶると狼の姿になってしまう子供たちを抱え、花は田舎で子育てすることを決心する。
子供たちが、人間でも、狼でも選べるように──。


●感想
細田監督ということで注目を浴びている本作だが、個人的にはケモ耳というところに惹かれて初日に観て来た。
サマーウォーズなどにそこまで引き込まれなかっただけに、期待値は極めて低かった。
そのおかげか、観終わった時の余韻が凄まじく、今すぐにでも二回目を観に行きたいと思っている。

正直、はじめの方は平凡で退屈とも言えるのだが(かつ、絵が少し崩れていて、時間がなかったのかな?と思った)、子供が生まれてからの展開が私は好きだ。
狼が大地を駈けるシーンの描き方は動画のようにスピード感があり、爽快。
人物はおいといて、自然などの背景は非常に美しかった。
ケモ耳可愛いという理由だけで惹かれた私は、二つの種族に挟まれた難しさを知り、少し反省もした。

動物が好きで、子供もそこそこ好きならば、ぜひオススメしたい作品である。
そして、ハンカチは忘れずに。(笑)

あまり細かく書くとネタバレになるので、以下はネタバレてもいい方のみどうぞ。



『神様ゲーム』 麻耶雄高 ★★★

June 12 [Tue], 2012, 15:25
●あらすじ
主人公・芳雄の住む神降市で起きた連続猫殺人事件。
まるで死体を弄ぶかのような残虐な事件に町は暗い影を負っていた。
被害猫の中には憧れのミチルちゃんの可愛がっていたミーコもいて、芳雄は同級生達と結成していた探偵団で犯人探しをすることに。
何も手がかりを得られないでいる時、クラスで浮いている転校生・鈴木君と可笑しなゲームが始まった。
鈴木君は全知全能の神様だと言うのだ。
神様は何だって知っている。だから芳雄は聞いてみた。
「犯人は誰なの?」
問いかけに返された答えは…。


●感想
子供向けに書かれた本、と聞いてから読んだのだが、読了後に本当に子供向けなの?むしろ子供に読ませたらダメな部類じゃないの?と真剣に思った。
文体などはいつもの麻耶さんよりもずっと優しく、確かに子供向けを意識したのかもしれないと思ったのだが、如何せん内容が…。
猫殺害事件ということで、残虐性が低いのでは?と思うかもしれないが、猫を飼っている、猫好きには非常に辛い上、ちゃんと殺人事件も起きる。
しかも幼心にはちょっとトラウマになりそうな事件だ。
麻耶ファンならばむしろちょっと簡単で面白みが少ないというくらいかもしれないが、一般推理物が好きな人にはあまりおすすめできない。

以下、特にネタバレても大丈夫な方はつづきへ。



『告白』(映画版) ★★★+0.5

January 23 [Sun], 2011, 19:13
『告白』 ★★★+0.5

DVDがようやくレンタル開始になったため、鑑賞。
原作を読んだ後の鑑賞のため、映画から鑑賞した人とは大分違う感想を持ったのではないだろうか。

また、映画を初めに観た友人達の中には、
「気分が悪くなった」と言った人もいるので、原作を読まずに映画を観る人は、
若干の心構えをしておいた方がいいと思われる。

あらすじは以下を参照に。(原作の感想)
http://yaplog.jp/wabisuke55/archive/69



監督は『パコと魔法の絵本』の中島哲也。
森口悠子役は松たか子。

パコと魔法の絵本』の演出が好きな人には、とてもオススメだと思われる。
そのくらい、演出が派手だ。
少々、過剰な気もするくらい…。
もちろん、それは私が感じた個人的な印象だが、“映画”として観ているのならば、
手が込んでいて良い作品なのではないだろうか。
アニメの『トライガン』が、私は好きなのだが、
そのラスト近くの演出にとても似ている。
…とはいえ、クラシックや音楽を使った演出、時間の巻き戻しはよく使われる手なので、
たまたま観たことのあるものに似て感じるだけなのだと思うけれど。

一番驚いたのは、クラスの表現だ。
…あれでは、学級崩壊を完璧に起こしていると思うのだが、
もしや、現代の中学校では当たり前の光景なのか…?
もし、そうだとしたら、とてもじゃないが私が中学生なら学校に行けない。
小説を読んでいる時は、私でも“普通の”中学校だな、と感じていたけれど…
映画を観てみると、こ、怖い…。
こんな学校、絶対に登校拒否する。
たとえ、自分がいじめられたりしていなくとも。

ちょこちょこ、棒読みの方が出てくるのが気になるのだが、
そんなことよりも印象強いのが、良輝先生だ。
なんだろう…映像で観るとこんなにも辛いとは。
ぜひ、これは映像を観て、私が何を“辛い”と言っているのか、確かめてもらいたい。

また、メイン系の役者さんの演技は、そこまで気にならなかった。
すごい、ともひどい、とも。
木村佳乃の印象がいつもとガラリと違うので、そこはすごいと思ったけれど…。
美月役の子が、やや可愛すぎる気がしなくも、ない。

以下、ネタバレしても大丈夫な方は追記へ。




    

▼原作▼

『借りぐらしのアリエッティ』 ★★★★

July 19 [Mon], 2010, 23:29
● あらすじ
人間に見られてはいけない。
それが、掟。

とある郊外の古い屋敷に住んでいる小人・アリエッティ。
小人たちは自分たちの生活に必要なものを必要なだけ、人間の世界から借りてきて暮らす種族だ。
アリエッティが初めての借りに出かけたその晩、病気の療養で屋敷に来ていた少年・翔に姿を見られてしまう。
人間に見つかってしまったからには、アリエッティたちは引越さなければならない。
居心地のいい我が家を失うことに母は泣き、父は黙り込む。
もう世界には自分たちしか小人はいないのかもしれない、という不安を心に抱きながら、自分のミスは自分の力だけでなんとかしようと、アリエッティは行動に出る。


● 感想
やはりジブリはいい。
今年も初日に鑑賞(2010/07/17)。
残念だったのは、六本木ヒルズの客層だろうか。
夜の回だったのもいけなかったのかもしれないが、とにかく上映開始予定時刻(この時間はまだ他の作品の予告が流れるのだが)に人がうろうろしすぎ。
しかも、画面がついていようと全く背をかがめる姿勢を取らない。
まぁ、予告編だしね、と思っていたら、本編が始まっても平気で移動する輩が。
ちょっとこのマナーの悪さには眉根が寄った。
さらに、上映中のおしゃべり!
おいおい、ちょっと空気読もうよってくらいの声の大きさで会話するカップル。
六本木ヒルズのキャラメルポップコーンがどんなに魅力的だろうと、次回から本当に観たい映画は、ここでは観るのをやめようと心に誓った。

肝心の映画の感想だが、やはりジブリはいい。
私はてっきり宮崎駿監督なのだと思っていたのだが、今回、宮崎さんは企画・脚本なんですね。
監督は米林さんという方。
相方さんに聞いた話だと、今もっとも宮崎さんに近いものを撮る人だそうですね。
なるほどなるほど。確かにアリエッティ、面白かったです。
原案はメアリー・ノートンの児童文学「床下の小人たち」。

ファンタジーとは言うが、どうしてもナウシカやラピュタには勝てない。
小人を主人公にすえているから、というわけではないが、全体の規模がこじんまりとしている印象。
もちろん、お話自体は面白いし、映像もとても綺麗。
むしろ、アリエッティが木の枝(葉っぱの茎?)をするすると下りて行く動きなんかはとても滑らかで、昔ではこうはいかなかったと思う。
それでも、過去には勝てないのかなぁ。
ううん。
イメージ的には『耳をすませば』が一番似ている気がする。
恋愛ものではないんだけれど、淡い感じのお話だ。

今回のお話でも動物が出てくるのだが(猫のミーア(ニーア?))、これがあまり可愛くない。
いや、顔がぶさいくとかそういうことはまぁおいておいても、攻撃性を発揮している姿は怖いものがあった。
カラスもしかり。

ジブリ作品として楽しめたけれど、ジブリの看板がなかったらちょっと考えてしまうかもしれない。
面白いんですけどね!

ジブリファンにおすすめの一作。

ネタバレしても平気な人は追記へ。

『NECK ネック』 ★★

July 19 [Mon], 2010, 23:13
● あらすじ
大学院生の真山杉奈(相武紗希)は、お化けを作り出す研究をする、ちょっと変わった美人として有名だった。
同じ大学のアメフト部2年の首藤友和(溝端淳平)はそんな杉奈に夢中! 首藤はある日思い切って想いを打ち明けるが、返事の代わりに杉奈の実験に協力することに。
その実験とは、「ネックマシーン」という大きな木箱に入れられ、首だけ外に出した状態でホラー映画を見続けるというもの。
杉奈の「ネック理論」によると、首藤の怖い想像によって箱の中にお化けが生まれているはず……だったのだが、実験は失敗。怖がらせ方が違うのかもしれないと考えた首藤は、ある「怖がらせのプロ」に依頼することを提案する。
そのプロとは、人気ホラー作家の越前魔太郎(平岡祐太)。
だが実は、越前は大の怖がり。
越前の小説の主人公、魔界探偵・冥王星Oについて熱く語る美人編集者・赤坂英子(栗山千明)と一緒にお寺に来ていたところに、「崇史くーん!」と越前の本名を呼びながら駆けてくる杉奈。
実は、杉奈と越前こと古里崇史は幼なじみ。子供の頃に杉奈から聞かされた怖い話が、彼のトラウマになっていたのだ。結局、越前は杉奈の「ネック理論」の実証実験に協力することになってしまう。
後日、越前は用意した実験場所に杉奈、首藤、赤坂を連れていく。
そこは以前山本という人形師が人形に取り憑かれ襲われるという怪奇現象が起こった人形屋敷だった。
杉奈の実験は成功し、お化けは生み出されるのか!?
果たして、4人は無事に廃墟から脱出できるのか!?


● 感想
試写会で鑑賞。
プレスやポスターをご覧になった方は知っていると思うが、この映画は“胸キュン・ホラー”だとうたっている。
ポスターなんかもとてもポップで、とてもじゃないけどホラーなんておどろおどろしいイメージは沸かない。
とっても明るくて、見た後は気分すっきり! と言われていたのに……ええ、ホラー、お化けが苦手な人は終わりが良かろうと怖いもんは怖いんです。
ホラーの部分は真面目に撮ったと胸を張って言うだけある。
確かに非常に怖い。
映像の見せ方が巧いのか?
びくっとなること数回。いつになったらポップに胸きゅんしてくれるんだと、半泣きになりながら鑑賞していた。

本作の原作は独特な文体で有名な舞城王太郎。
文体が独特なんだから、小説じゃなきゃ独自の色は出ないのでは?と言われていた彼が原案を作成している。
そんなに映画の監督や原作に精通していない私には、申し訳ないがどこまで差があるのかはわからない。
怖い中にもギャグセンス(?)的なものを入れようとしたシーンはわかったが、それは入れる必要あったの…?という動きがなきにしもあらず。個人の趣味にもよると思いますが。
ただ、脚本(原案?)は怖がりの人の心理をものすごくよくわかっている。人の怖がらせ方を知っている、と思った。
確かにラストまでずーっと後味が悪い作品ではないので、見終わった後も不整脈を起こすなんて怖さはない。
が、やはり夜に一人になったりすると思い出してしまうのが怖いシーン。
そして「怖いと思うからそんなもん見えるんじゃ」という、『NECK』の軸になっているネック理論だ。
相武沙紀演じる杉奈は、人が怖いことを考えるその妄想こそが、お化け(元からいないもの)を作り出すというこのネック理論を実証しようとしている。
何言ってるんだ、と一笑に伏せてしまえるほど、私は大人じゃない。
怖いと思っちゃいけない、なんて言われたらどんどん怖くなるに決まってるじゃないかーっ!!
と声を大にして言いたい。

ラブコメとしての線は多少薄いと思うが、飽きずに観ることはできる作品。
ただし、怖がりの人はよく考えてからのご鑑賞をお勧めする。


ネタバレしても平気な人は追記へ。

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動物ものに弱いです。
映画は幅広く観ますが、単純明快なものの方が好みです。
あんまり難しいとこんがらがってしまって…。
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