27:遠い声・・・

March 21 [Wed], 2012, 4:25
深夜山室修一がBLUEFISHで閉店後の片付けをしていると町田嘉子から電話が掛かってきた。
今すぐ嘉子のマンションまで来て欲しいというものであった。
山室はスタッフに後を頼んでマンションに向かった。
山室修一がマンションに到着すると妹の町田妙子が出迎えた。
玄関のドアを開けていつものように笑顔で、後でねと言って自分の部屋に戻って行った。
山室修一がリビングに入ると町田嘉子の他に男が2人いた。
出会い チェルカ1人は金丸金融の社長水上慶一郎だった。
山室は、水上慶一郎と町田嘉子の関係を知っていたし、BLUEFISHにも客として何度も訪れていたので顔馴染みであった。
山室は軽く会釈をした。
しかし、もう1人は判らない。
山室修一は何か怪しい空気を感じた。
すると町田嘉子が山室の手帳をテーブルの上に置いた。
あっ、それは修ちゃんさぁ、幼なじみの友達がいたわよね。
寺島享太っていうんだっけ町田嘉子は絡むような眼差しを山室修一に送った。
山室修一はそれが何を意味しているのかを瞬時に悟った。
待って下さいそれだけは勘弁してくださいあんた誰のお陰で飯が食えると思ってんのまぁまぁ嘉子、そんなに熱くなったら修一だって、協力するとは言えないよな。
水上慶一郎が話し始めた。
これは大きなチャンスだ。
昨年1人失ってしまった警官の代わりが欲しいんだよ。
こいつら、享太が刑事であることまで知っているなっ、分かるだろ幼なじみの寺島享太って奴は麻布署の刑事だそうじゃないか。
なら、六本木は奴の庭みたいなもんだ。
麻布署の刑事を仲間に引き込めば六本木を手に入れることができる。
今後俺たちのビジネスは大きくなるんだ。
現場の刑事を警視庁がバックアップしたら鬼に金魔ナすよね香川さんえっ、本庁の警部まさか山室くん、君は寺島とはかなり会ってないようだね。
寺島が仲間になれば、昔のように毎日会えるじゃないか。
いいコンビの誕生だ。
亨ちゃんだけは絶対にこいつらの仲間に入れては駄目だ咄嗟に山室はテーブルに向かって突進した。
そして右手を手帳を掛けた。
ほぼ同時に香川卓也が山室の右肩にナイフを刺した町田嘉子が手帳を山室の手から奪おうとする。
その瞬間、山室修一は香川卓也の右腕に爪を立てて振り払い、右肩に刺さったナイフをおもいっきり左手で振り回した。
そのナイフは前掛かりになった町田嘉子の喉と頬を切り裂き血しぶきが激しく飛び散った。
香川と水上は顔やスーツにその血を被った。
水上慶一郎もナイフを出し山室修一にぶち当たって行った。
ナイフが右腹部に刺さったまま山室修一の身体は大きく跳ねとばされ、後頭部を激しく壁にぶち当てた。
ほんの一瞬の出来事だった。
香川と水上は激しく息をしながら山室を見ていた。
そして我に返ると同時に手帳を掴み急いで部屋から飛び出して行った。
その音を聞いて町田妙子が部屋に入ってきた。
きゃーっおねぇちゃーん辺りは血の海になって行った。
どうしたらいいの町田妙子はBLUEFISHのスタッフをしている友人宮内亮子に連絡をした。
宮内亮子は10分ほどでやってきた。
宮内亮子は山室の息があることを確認すると、急いで包帯を巻き部屋から連れ出した。
町田妙子は直後に警察に電話をした。
山室は町田妙子に指示を出していた。
俺を連れ出した後で110に連絡しろ。
俺以外の客は居なかった。
いいな町田妙子には分かった。
もしこの部屋に香川と水上が居たことを言えば、確実に自分は殺されるだろう。
その上で彼らは寺島を仲間に引き入れるということだ。
町田妙子は現場に来た刑事に山室修一が来たということだけを伝えた。
続く
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