オペラ「ピーター・グライムズ」 @新国立劇場

October 16 [Tue], 2012, 18:18
もう1週間前。
10月5日金オペラピーターグライムズベンジャミンブリテン作曲を観た。
素晴らしい舞台これに尽きる。
ピーターを歌ったテール、スケルトンの輝くような声、まさに現代を代表するヘンデルテナー。
ピュアーなものがありながら、無骨で、ともすると粗暴で、少年虐待の嫌疑をうけたまま、村人のなかから孤立してしまう。
一幕のクラリネットが繰り返しの音形のもとさらに心理状態のゆらぎがくっきりと立ち上がる。
三幕、なんとオーケストラが一音も発せず、影コーラスがあるだけで、延々とピーターが歌うこんなのありか、というブリテンの書法。
これに拮抗対峙するエレン役のグリットンリリックソプラ。
ピーターに思いを寄せながらもどこか信じきれないような。
このふたりのみならず、各役このひとの他は考えられないといえるほどの充実。
日本人歌手たちのなかでも嫌味なセドリー夫人加納悦子、姪の鵜木絵里平井香織がいい。
ピーターをその自覚もなく追いつめてゆく、村人達。
合唱が圧倒的な存在を示す。
少年おびえながら、死んでゆくも忘れがたい。
アームストロングの指揮による東フィル、劇的な緊張集中が満ち満ちて。
デッカー演出はくっきりとこの暗い、人間の心理存在の内奥に潜むものまでを視覚化し、舞台に顕彰してゆく。
マクファーレンの美術がそれをあらわす。
荒涼とした海の情景、曇天の寒々とした照明、ステージを奥行きを深くし、奥に海。
かなりの傾斜した舞台通称八百屋。
衣装も白黒、そこに赤。
酒場の壁、少年のセーター、村人のスのときのドレス。
どきっとする。
シーズンの最初にこのオペラを上演した尾高忠明にブラーボフォイエにはブリテン関連の資料や写真を展示。
10月14日、最終日。
物語イギリス東部ドキドキ郵便箱 攻略の漁村。
徒弟の死亡事件について漁師ピーターグライムズの裁判が行われている。
判定は事故死となるが、村人は疑惑の念を持つ。
女教師エレンだけは彼の味方をし、新しい徒弟の少年をグライムズの元に連れてくる。
やがて、エレンは少年に傷があることに気づきグライムズを問いただすが、グライムズは彼女を殴ってしまう。
これを聞いた村人がグライムズの小屋に押し寄せたため、グライムズは少年に海へ崖を降りるように命令、少年は足を滑らせ死ぬ。
数日後、少年のセーターが岸に流れ着く。
グライムズが人殺しだという噂が広まり村人が捜索する中、バルストロード船長が正気を失ったグライムズに沖に出て船を沈め自殺するよう勧める。
翌朝、沈没船の知らせが村に届くが、人々は関心を持たない。
配役ピーターグライムズスチュアートスケルトンエレンオーフォードスーザングリットンバルストロード船長ジョナサンサマーズアーンティキャサリンウィンロジャース姪1鵜木絵里姪2平井香織ボブボウルズ糸賀修平スワロー久保和範セドリー夫人加納悦子ホレースアムス望月哲也ネッドキーン吉川健一ホブソン大澤建演出ウィリーデッカー美術衣装ジョンマクファーレン演奏リチャードアームストロング指揮東京フィルハーモニー交響楽団新国立劇場合唱団ピーターグライムスのサイト左村人がピーターを追いつめてゆく中酒場右ピーターとエレン
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