無題 

August 19 [Tue], 2008, 23:25

「先輩、人間ってさ、すごく、醜い生き物だよね」


独り言のように小さく呟いた言葉は、先輩に聞こえたのかはわからない。だけど、少しして「どうして」と先輩の声が聞こえてきたから、多分聞こえたのだろう。俺は、下を向いたまま、先輩の顔を見ないで口を開く。


「だって、人間ってとても醜い心をもってるじゃない」
「でも、そうじゃない心だってもってる」
「うん。だけどさ、なんていうのかな、人って結構他人の嫌なところばっかり見てしまうでしょ?」


俺は顔をあげて先輩を見る。先輩は、俺をじっと見ていた。その瞳が、早く続きを言え、そう言っているような気がして。俺はへらっと間抜けな笑顔を先輩に見せて話し出す。


「だからね、人っていうのは、どんなに善良な心を持っていても、邪悪な心には勝てないってこと。だって、そうじゃなきゃ人の嫌なところなんて目に付かないでしょ?」
「…意味、わかんないんだけど」


先輩は俺の言葉に眉を潜める。俺はそうだろうと思った。だって、これは俺の独りよがりな考えで。別に誰に同意してもらおうと思っているわけじゃない。ただ、同意してもらえるのなら嬉しいは嬉しいけれど。俺は、これ以上この話を続ける気もないので、未だに難しい顔をしている先輩に声を掛ける。


「ま、俺が勝手に思ってることだし、気にしなくていいよ」


にこりと笑えば「ばかじゃねぇの」と先輩が言った。


「オレは、お前が人に対してどう思ってるかなんて全くわからないし、別に知ろうとも思わない。だけど、お前はオレに聞いてほしくて、知ってほしくて話かけたんだろ?違うのか?」


先輩の言葉に、思わず手に力が入る。ぐっと握れば手のひらに少し汗をかいているのに気がついた。


「何言ってるの、そんなわけないよ。だって、俺が先輩に話を聞いてもらって何の得があるっていうの」
「しらねぇよ。じゃあ何でお前は俺にこの話をしたんだ」
「なんでって。なんとなく、だよ。なんとなく、頭に浮かんだんだ」
「何となくでお前はこの話を他のヤツにもするのか」
「…しないよ。先輩だからしたんだ」


下を向いて目を閉じる。こんな話題、他のヤツに言ったって、流されて終わりなんだと思う。だけど、先輩はそんなこともしないでちゃんと聞いてくれる、そう思ったから話した。そうなんだ。俺は、誰かに、先輩に聞いてほしかったんだ。ああ、先輩って凄いな、俺自身気付かなかったことを簡単に見抜いていたなんて。


「…俺、すごく嫌なヤツなんだ。人間は醜い生き物だ、なんて言いながらさ、自分が一番醜い生き物なんだよ」


俺が話し始めると、先輩は静かに話に耳を傾ける。その様子をちらりと伺えば「続きは」と話を促される。


「人のさ、悪意とか、憎悪っていうのかな。そういうのって嫌なんだ」
「それは誰だってそうだろ」
「うん。けど、違うんだよ。俺はそれが俺に向かっていなくても、嫌なんだ」
「…と言うと?」
「簡単に言えば、俺が友達から、誰かの悪口を聞いたとするね。そうすると、俺はとてつもなく人間は醜い生き物だと感じるんだ」


先輩は何も言わない。俺は、ゆっくりと続きを話し始める。


「誰だって、邪悪な心はもってるよ。俺だってもってる。そしてそれを内に秘め続けることはできない。そうでしょ?そうじゃなきゃストレス溜まっちゃうもん。だけど俺は、それを毎回外に出すのもどうかと思うんだ」
「少しは我慢しろってことか」
「ま、簡単に言えばね。だってさ、人の悪口聞いていい気分すると思う?俺はしないな。だから邪悪な心を毎回出していると、その分嫌な気持ちになる人は出てくるわけで。自分はすっきりするだろうけど、それじゃあそれを聞いた他人はどうなるの?って話になるんだよ」


だからね、と言ったところではっと気付く。今俺の話ているこの話は、先輩に不快な思いをさせているのではないかと。明らかにこれは俺の邪悪な心からきた話だろう。じゃないと「人間は醜い生き物」なんて言うはずがない。ああやっぱり俺はこんなにも醜い。自分を棚に上げて他人を批判するなんて。


「オレはさ、」


今まで静かだった先輩が口を開く。俺は、何を言われるのだろうと、少し緊張しながら先輩の言葉を待つ。


「オレは、別にお前の言ってることが間違いだとは思わねぇよ。そういう考えだってアリだと思う。人の考えなんて一人一人で違うんだ。お前はお前の考えをしっかり持っていればいいと思う」
「先輩、」
「というかな、オレこういう真面目な話って苦手でさ、なんて言ったらいいかよくわからないんだけど…」
「…なにそれ」


気まずそうに俺から視線を逸らして言う先輩は、本当になんて言ったらいいかわからないみたいだ。さっきまでの真剣な顔とは一転して、今度は眉を下げて困った顔をしている。そんな先輩を見ていたら、思わず小さな笑いが零れた。それに気付いて「おいこら、笑うんじゃねぇよ」という先輩の顔は、少し赤い。


「ごめんね、先輩。真面目な話して」
「…いや、いいよ。それより、一つ聞くけど」
「うん」
「すっきりしたか?」
「…うん。すごくすっきりした。ありがとう、先輩」






+++++

中途半端だけど終わり

無題 

July 19 [Sat], 2008, 21:59
俺はあまり自分の気持ちを伝えない。
貴方は、自分の気持ちをはっきり伝えてくる。
俺が涙を浮かばせると、貴方は優しく笑って。
俺が嫌いな雨を好きだと言った貴方。
「俺達って、まるでN極とN極だ」と言えば「そうかな。同じだよ」と、微笑んだ。
あの時は理解出来なかったけれど、そうだね。確かに俺達はおんなじで。
「愛してる」の言葉だけは最後まで絶対に言わなかったね。


―愛してなかったからじゃない。
愛してるから、言えなかったんだ―


*****

泣ける小説を書ける人は凄いと思います。
私が大好きな作家さんは、切ないお話をよく書く人で。
今、その人の小説を読み返しているのですが。
切ないです。電車では絶対に読めません。泣いちゃうから。
でも読んでます。大好きです。

その人の影響か、最近は切ないものが書きたくなります。



無題 

June 22 [Sun], 2008, 5:03

今更ですが、記事をほとんど消しました。
理由はなんとなくです。気にしないでください。

感動 

November 06 [Mon], 2006, 23:44
なんか今日は感動してばっかだ。
また、素敵なサイト様を見つけた。いや、素敵な人を見つけた。
どうしてこんなにも優しいんだろう。どうして、こんなにも人を幸せにできるのだろう。
そう思った。凄くいい人なんだ。
だけどその人は自分を「偽善者」という。
――――あなたはどうしてそんなに優しいの?いつも心がギシギシしてる時、あなたの文を読むとすごく安心する。  と、ある掲示板言われて、
――――なんでそんなに優しいかって?だって偽善者だもん。自分はただ提案してるだけだよ。俺が優しいから君の心が和むんじゃなくてさ。 
      みんなの幸せが優しいから和むんだよ。そしてその幸せで和める君も優しいからなんだよ。
と言ってた。文をそのまんま書いた訳じゃないけど、意味自体は変わってない。
最後の方はスレを最初からきちんと読まないと理解し難いかもしれない。
だけどさ、なんか、いいよね。こういう人。すごいよね。たいせつだよね。
たった一人の人間の言葉で沢山の人が助けられる。逆に、傷つけられる時もあるけれど。
でも、今日小川が見たあの掲示板では、全ての人が助けられてた。
全ての人が、「ありがとう」「このスレを見れて幸せだ」と言っていた。
実はね、そこの掲示板、ほとんどの人が不登校だったり、なんらかの問題を抱えてる人が集まる掲示板なの。
そこでさ、「少しずつでも勇気を出してみようと思う」とか「頑張ってみる」とか言うコメントが沢山出たんだよ。
大体は悲観的なレスで終わったりとかしちゃうのに、そこだけはちょっと違ったんだよ。
もちろん、全部が悲観的だとは言わないし、そこのスレが他とは全く違うとは言わないよ。
ちょっと、ちょっとだけ違ったんだ。ちょっとだけ、他のところより「幸せ」ってレスが多かったんだ。
それってやっぱりすごいなぁって思うし、自分もそんな人になりたいって思う。
最近さ、自殺する人って多いよね。悲しいよね。
「死にたい」って思う人沢山いるよね。小川だって思う時あるよ。
だからこそ、そういう人を無くしたいな。助けたいなって思う。
小川は自虐的すぎるから、本当に死にたいと思っている人に比べたらまだまだ甘いんだろうけど。
リスカとかしてる人に比べたら全然辛くないんだろうけど。
だけど、自殺は良くない それだけはわかるよ。偉い事なんて言えないけど、だけどそれだけは胸張って言える。
…なんて、小川が言っても説得力ないかもね;しかも段々自分が何言いたいんだかわからなくなってきた;
凄く変な文でごめんなさい;今日は凄く感動したんだよ!ってことを伝えたかっただけなの。
これを見て、少しでも小川の言いたい事わかってくれたら嬉しいです。

すごい考えさせられた… 

November 06 [Mon], 2006, 21:59
今さっき、フラフラとネットサーフィンをやっていて見つけたサイトがあった。
それは、物凄く重くて でも凄く大切なことを言っていて。
考えさせられることが沢山あった。今の自分の考えじゃ駄目なのかもって思った。
弱いんだなって思った。嫌な事、辛い事、自分、全てから逃げているのかもって思った。
だから、こんな自分を少しでも変えていかなきゃいけないのかもって思った。
…なんて言っても今のこの考えをすぐには変えることは出来ないけど。
小川はネガティブだからなー…それは、どうにもならん。けど、いつかは少しでもポジティブになりたい!
なんて思うしだいであります。


そしてそう思わせてくれたサイト様はこちらであります。
↓↓↓(最初に h を付けてください)
ttp://pr3.cgiboy.com/S/4444142 『死にたい、と言うあなたへ』
P R
プロフィール
  • アイコン画像 ニックネーム:小川 冠菜
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ネガティブシンキングな女の子。ベースの音が大好き。低音最高ダヨネ!でもギターの音もドラムの音も大好き。音楽が大好きなの。歌うのも好き。歌う事が生きがいなんだ!
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