星空に雪桜〜第三章〜

March 15 [Thu], 2007, 3:48
彼が星になってからほぼ毎晩のように夜空を見ている。

彼は今どうしてるのだろう...
正直なところ僕も彼と一緒に星になりたかった。
何故、僕は星にはなれないのか...
もう何処にも僕の居場所は無い。
何のために居るのか...それを探すために生きているのか...


もう考えるのは止めよう。



今日は雨だ。
雨の日は頭が痛い。

教室の中はよどんで、それだけで僕の気持ちもよどんでいく。

休み時間、僕のクラスでケンカがあった。
理由はわからないが僕はそれをボーと見ていた。何故ケンカなんかするのか理解が出来なかった。
多分みんなには大切な物、守る物があって、それを傷つけられることでケンカになるのだろう。

やっぱり僕とみんなは違う。
僕には大切な物が無い...


学校も終わり、外靴に履き替えて帰ろうとしていると目の悪い彼女が隣に居た。
外靴に履き替えようとしていたが何処か大変そうだった。前よりも目が悪くなっているようだ。

すると彼女が僕に気付き「この前はありがとう」と声をかけてくれた。

僕は彼女と一緒に帰ることになった。

外はすっかり晴れて空には虹がかかっていた。

水たまりをよけながら歩いていると彼女が自分の目の話をしてくれた。
「小学生の時に事故にあったの。その時、同じクラスメートの子が助けてくれて失明は取り留めたんだけど、それから徐々に悪化しているの。視力が回復することは無いだろうってお医者さんも言ってるの。これ以上悪くなれば学校にも来れなくなるわ」
僕はどうにかして彼女の目を直してあげたいと思った。
彼女と居ると暖かくなれるから。

彼女「冬に咲く桜の木を知ってる?雪が積もって根から枝まで冷たくなった時にしか咲かなくて滅多に見られないの。その桜の咲いた木に願い事を掘ると、その願いが叶うと言われてるの」と、純粋な笑顔で話てくれた。
そんな有り得ない様な話でも信じたいと思えた。

その夜、僕はあの山へ向かった。星作りのじいさんの所へ。
彼は今どうしてるのか気になっていたから。

じいさんはいつものように星作りにはげんでいた。
じいさん「彼は君のことを心配そうに見守ってるぞ。
何か壁に打つかって星に祈っても願いは叶わんよ。
それを叶えるためには、お前さんがどうにかしなければならない」
じいさんはゆっくり指差し「あそこに冬に咲く桜の木があるそうだ。
あと、1ヶ月もすればこの世界は雪で白く染まる。その時がきたら桜の木は咲いている。
だが、何処までも真っ白な雪だ。見つからないかもしれん。
しかし、お前さんは何も怖がることは無い。お前さんのやりたい様にやるがいいさ」


僕は迷わず行くことに決めた。


今日は僕にも大切な物が見つかった。

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