昨年から審査員として関与していたデザインコンペの最終審査当日。
第一次選考で15作品が絞られ、その中から3作品を選出することが、目的である。
模型やパネルを持参する生徒たちを見ていて、作品以外に感じたことがある。
それは、社会人としての心得にかなりのレベル差があるということ。どんなアポイントでも時間を守ることは当り前だと思うけれど、そんな簡単なことすら出来ない生徒がいるのである。
誰にだって、不祥事のアクシデントはおこりうる。
それでも、“おうへい”な態度のままプレゼンテーションを続け、あたかも一人前のデザイナーである錯覚に陶酔してしまっている態度の学生には驚いた。
どんな職業も、学生時代で学ぶことには限りがある。それらが全てではないことを社会人になって、気付き、補っていく姿勢なくしては、どんな職業にも就けないと思う。
「私ができることを理解してくれる」社会なんてありえない。社会が必要とすることに、「私の能力がどのように反映してもらえるのか」と考えられる潜在的なデザイナーが少ないことを、最近、多く見てきているので、彼らの時代から「デザイナー」になりすます態度でいるのであれば、将来性はないだろう。

(c)kaoru URATA