あまいのあげる 

February 14 [Fri], 2014, 22:27
朝いちばん。
場所は教室の片隅。
今日も元気なふたごの兄弟は、満面の笑みをうかべると声をそろえてこう言った。
「「ハイ、どーぞっ」」
「おーありがとな」
「今年もなのかよ。お前らほんとマメっつーか何つーか、まあ、くれるもんは貰っとくが」
「……なんだこれ」
かわいく綺麗にラッピングされた箱。
外国の新聞紙を思わせるレトロかわいい包装紙に、ひらひらレースの白いリボンとコーデュロイ生地の黒紐がかかっているその箱。やけに凝った作りのハートの型抜きシールがそこかしこに貼ってあって、極めつけにちいさな兎さんモチーフのストラップが箱の頂点で揺れているその箱。

受けとった3人の反応はばらばら。
お礼を言いながらもさっそく包装紙を破りにかかる次郎さん。呆れ半分、感心するよと吐息するのはもっちーで、受けとったはいいが訝しげな表情を隠そうとしないのはくまちゃんだ。
くまちゃんの胡散臭げな態度に、ふたごは大仰な態度で驚いてみせる。
「もーやだーくまちゃんてば、今日がなんの日か知らないの?そんなことないでしょ?」
「おれら知ってんだよー?そわそわしながら下駄箱あけてたくせに」
「「ねー?」」
くふふ、と顔を見あわせて。
「おれらはりきってラッピングしたんだよー」
「ファンシーショップハシゴしたんだから」
「…女に混じってか」
「うん、一緒に選んだんだよ」
「かわいーのいっぱいあったよね」
「店員さんもね、おれらのセンスいいって」
「すっげー褒められたんだよ」
「チョコの売り場もめっちゃくちゃアガったし!」
「材料買って、あとはおれらご褒美チョコも買ったんだよねー」
「ねー」
「旨いぞ。今年はトリュフか。中身がどれも奇抜でおもしろい」
「は?奇抜ってなにがだ」
「食えばわかる」
「……お、おしえろよ。オイ、何が入ってんだよソレ」
「食う楽しみがなくなるだろ。な?長崎ふたご」
「楽しみなんざいるか!俺はなぁ、毎年ウチの奴らに勘違いされてさわがれてエラい目にあってんだぞ!そのうえ今年はなんだって?中身がどんなだって?」

オンナの子だけのイベントじゃないんだよ?
オトコの子だって楽しんだらいーんだもん!
「「はっぴーばれんたいん!」」
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