高橋昌一郎『東大生の掾\「理性」をめぐる教室』(読書レポート2012.06.02)

June 04 [Mon], 2012, 18:11
2年ぶりくらいになるのでしょうか。
その間、面白い本も結構読んだつもりですが、別なことにかまけて、読書レポートは起こしてませんでした殆ど身内マイミクシィ宛てですが、勧めたい本、特に面白い本だったり、得にやることがない時爆屍に、このレポートを書いています。
どの記事も、質問されることで私の知識が補強されることが大いにあるので、ご遠慮なく質問下さいはぁと他の日記もそうですが、概ね、携帯電話で見るようにはできていないので、その唐ヘお詫びいたします。
さて、本題に書名高橋昌一郎東大生の掾理性をめぐる教室ちくま新書、2010この本は、既に終わった試験予備試験択一式一般教養で出る形式掾vの対策のつもりで手にとりました。
しかし、実は全く違い、記号揩ヘあまり触れられていませんでした。
前書を読んだにも関わらず気づきませんでした呆また、実は記号揩ヘドモルガンの法則が分かれば良いだけのものでした。
因みにその問題は、ドモルガンの法則までは分かったのに、命題の誤読と云ううっかりミスで間違えました爆屍本書の体裁は、理性の限界後述をテーマにした、討式の講義に基づいた進行で、学生との対話や講義後のアンケートに沿って書かれています。
流行りの東大本かなとタイトルを見たときは感じてしまったのですが、著者によると、東大と銘打つ書籍は数多いが、その先生と学生のコミュニケーションの様子、教授の現場や東大生のイメージを思い浮かべられる本が見当たらなかったため、入稿の以来に応じたそうです。
書名の東大生の掾vは、機会に応じて著者が感じ取った担当クラスの発想方法で、集団の一連の志向性という扱いとのこと。
どこを切り取ろうか、というと全編にわたって描きたいことが多かったので、魅力的だった所を抜き出しました。
記述は講義回に基づく時系列なもので、親しみやすかったのですが、まとめる時に読みにくいので、こちらで3つの分野に大別しました。
nとなっている所の内、1と2はex以下の簡単な紹介を読めば十分と思いますで始まる細かい内容の記述は、勉強ついでに本の内容からまとめただけですので、興味がある方が。
1命題揩関わる所命題とは、真偽が判断できる文のことex排中律の危うさ後述モストレンスとアリバイの誤った推繽qマーフィーの法則と反証主義所謂失敗する可能性があれば、それは必ず失敗するの元の文は含意命題で、その含意命題の否定方法は命題の力強さの調べ方である、反証主義に関係※含意命題もしQ⇒Pという形で、Qが偽ならPは何であっても、命題全体としては真になる、という推式をいう。
英文の仮定法過去の様に、IwishIwereabirdIcannotflyintheskynotはあってもなくても命題文は真健全性命題の推式が妥当で、すべての前提が真であること排中律端的に言うと、YesかNoかの危うさ例えば、今日は曜日か否かは常に成立する。
しかし、ある人は男か女かは常に成立するとは限らない。
勿A生命科学上DNAでの男XX女XYの分類はできる。
しかし、自身を男性或いは女性と思うことが一致しているとは限らないとも云える。
他の例として、宦官などを挙げられているまた、霊感商法のこれ壺数珠などを買えば、幸せになるというものも、命題として考えると、対象を買うか買わないかで2パターン幸せになるかならないかで2パターンの両者を掛け合わせて、4通りの結果がある。
とすれば、買うと幸せになるパターンもあるが、買うと幸せにならないパターンもありうる。
勿A買わないで幸せor不幸パターンもある。
つまり、買うと幸せになる以外に起こりうる場合があるので、必ずしも正しい命題とは言えない。
アリバイの証明で使われる、モストレンス仮言三段否定式前提1もしP彼が犯人であるならばQ彼は犯行現場にいるである前提2Qではない結Fよって、Pではないこの推ェ妥当である証明するには、前提12を真と仮定、結偽と仮定して、これ出張ホストが不可能であることを証明すれば良い背理法結買穀鎹は真前提2が真Qは偽Pは真、Qは偽であれば、もしP⇒Qという命題となり、これは偽でなければならない。
しかし、背理法で設定した結ヘ前提1が真という仮定に矛盾する。
よって背理法に照らして矛盾しているため、妥当な推式といえる筋道が正しい。
対して、彼が犯人であるならば、彼は犯行現場にいる。
彼は犯行現場にいた。
よって、彼は犯人である。
は、背理法に照らすと、誤った推ニいえる。
書く気がアレなので省略また、数多の推理小説からも、現場に居なくとも犯行ができることが描かれていることから想像できるとも云えます。
多数の推式を書きだしたアリストテレスの生きた時代、古代ギリシャには哲学ディベートが多くあり例えば、宇宙とは何か、そもそも複雑な哲学のディベートに、詭弁言い逃れ屁理屈を排除したかった、と想像するには難くない、と述べられていました。
2理性の限界節末で説明のテーマex囚人のジレンマ後述功利主義とその批判後述哲学ディベート科学者が直面する問題に対する倫理観に関して、ある行為の是非を議キること搏Iに説明できることは起こりうるパターンを紹介するまでであること先に挙げた、霊感商法の例を考えると分かりやすいかもしれません。
理性主義すべての現象には原因があるとする立場数骼蜍人の認識が及ばないところがあるとする立場の対立囚人のジレンマ理性的な選択は何か囚人のジレンマは、有名な社会的ジレンマで、一応説明を書くと、まず、二人の囚人がそれぞれ黙秘自白という行動をとりうる。
次に、両方が黙秘だと証拠不十分で刑期はまずまず軽くなる。
両方が自白だと揃って中程度の刑期になる。
しかし、黙秘自白と選択が異なると、黙秘した側の刑期は最も重くなり、自白した側の刑期は最も軽くなる司法取引が可能とすると、刑期なしにというものである。
仮定の話ですので、日本法と合致していないとかツッコまないこのジレンマに対する応答として、ナッシュ均衡で有名なジョンナッシュは、結セけ書くと、証明の結果お互いが裏切るため、取るべき最適な選択は自白だとした。
一方、アナトールラパポートは、理性的な選択は両者の刑期が最も軽くなることだとして、両者とも黙秘するのが最適な選択とした。
また、相手の黙秘を期待して黙秘するのは、集団的合理性を優先するものとし、ナッシュの分析は個人的合理性を優先したものと評した。
つまり、どちらを優先させるか理性的とするかで、結ェ変わってしまう。
功利主義とその批判功利快楽主義とは、最大多数の最大幸福という言葉に代表される、宗教的権威に代わる新しい道徳として、ベンサムが提唱したもの。
最大多数の最大幸福の内容は、社会全体の幸福は個人の幸福の総和である、と言うことである。
幸福と快楽の客観的比較が出来るとして、道徳および立法の諸原理序説において、快楽を14種類に分類、数値化しようとしたところで、この時代はニュートン力学が確立し、機械N学の考えで、すべての事象を必然的な因果関係によって説明しようとする立場的な世界観がひろまってきていた。
そのため、ベンサムは、人間心理も物理的に数値化出来るものと想定していたため、この様な理提盾オた様である。
この原理は、民主主義の基盤となる投票の根拠にも利用されているが、ケネスアローの云うように、完全な民主主義とは存在しないと云われる。
功利主義を例にとると、最大多数を優先する以上、少数派は利益を得られないばかりか、利益を失ってしまう恐れがある、などベンサム自身も、この不平等には気づいていたらしく、最大多数という文言の使用を止めて、必要以上の囚人の苦しみを解消するために刑務所の改善案作成を議会に提出したり、当時タブー視されていたゲイを擁護するなど、少数派を擁護していた。
カント以来、功利主義は批判されてきた主なものとして、ジョンハリスの、ホームレスを脳死にして2人の天才に臓器移植させる、などが、先にも云ったように、この原理は多数決の民主主義の基盤として利用されていたり、会社の利潤追求の正当化根拠にもなっている理性の限界とは搏Iにはこうなるが、果たしてどうだろうという問いかけ著者は、記号搖wは頭でっかちを増幅させる武器にもなるからこそ、揩フ完全性美しさと限界危険性の両面に関わる話題をディスカッションに加えてきた、と述べられていた。
3著者の教育姿勢アンケートで、学生から、口癖が楽しいと指摘されている。
このことは、著者が学生との講義に楽しく集中する様に努める姿勢から。
同じくアンケートで、一見よくわからない意見でもおもしろいと反応する、と指摘していた。
著者はどんな意見もおもしろいと捉えてを取り出すことで、著者の教育目標である如何に科目に興味をもたせるかを全うしようとしている。
以下、読後の感想細かいところだけれど、搖wは英語圏で発達してるため、英語で学ぶべきという著者の主張から、テキストを買うなら英語のものをと思うようになった。
加えて云うなら、含意命題の説明で用いたように、英語ならばよりロジカルに頭に入ってきそうな感じがしたのです。
また、功利主義の背景事情ベンサム自身の対処を知ることが出来て、似非法学者としては、このような主義の関係をより深く知りたいと思う切掛になりました。
最後になりましたが、理性の限界というテーマから搖wを切り取っているので、とっつきにくかったこの分野に、勉強以上の興味を持てるようになる本であると思います。
色々と参考文献が引用されているので、本書を足がかりに色々な本に目が向けるといった利用も出来る、便利な本だと感じました。
長くなりましたが、ざっとこんな感じです。
元々目指していた、月1度というペースは難しいかもしれませんが、気が向けば、これからどんどん書いていく予定です。
以上
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