灰色の世界9 

November 03 [Wed], 2004, 2:48
見渡す限りの荒野の中に、一片の鉄片。

もう何年も使われていないのだろう、すでにいくらかが風化していた。


『 消えぬ思い 』


前機械文明の更に前からある壊れかけたレトロなベンチに腰掛ける。

ミシッと不快な音を立てるがどうやら崩れることはないようだ。

クレアの家を出て一ヶ月がたった。

機械都市以外に、道中街はなかった。

人間と比べ、いくらか丈夫とはいえ、そろそろ体力・精神ともに限界が近い。

「クレア、歩けるか?」

「無理」

先ほどから自分の少し後ろの方でうずくまっているクレアに声をかける。

が、即答される。

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