危険区域 

March 01 [Sun], 2009, 2:26



指の痺れを癒すため、私はベッドの脇にある錆びた鉄に手を伸ばす。

唇に口付け、口内に含まれたそれは、彼のそれにも似ている。


しかし、それは、愛の錆びた屍だ。


柘榴、それは生命の発生源を象徴させるかのように、私の前に立ちはだかる。




踏みつぶしてやる、愛を。




それが起こるのは、午前零時、青い雨が石畳を敲く夜だ。


私は、泣き崩れて青黒い雨の中にゆっくりと溶けてゆく。







オルゴールが鳴り響く玩具箱の中に、私は、居る。

ショーウィンドウの前で足を止めるあなた。




「これに、しよう。」




そう言って私を早く連れて行って。


今夜は、優しく冷えた月光に包まれて、あなたとひとつになりながら眠る。


唇が触れるときには、私はもう何もかも分らない。





素材提供:空と海の鐘さま

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