宇治十帖の歌を

2004年10月
« 前の月    |    次の月 »
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
最新コメント
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:uji
読者になる
Yapme!一覧
読者になる
006 橋姫/跡たえて / 2004年10月06日(水)

跡たえて心すむとはなけれども

   世をうぢ山にやどをこそかれ




                                   八の宮の返歌


この世とまったく縁を切って心しずかに行い澄ましているというほどではあ
りませんが、ただ世の中を憂きものと観じて、この宇治の山に仮の住居を
営んでいるのです。「世をうぢ山」の、「う」は、「宇治」の「宇」に「憂」をひび
かしてある。
 
   
Posted at 10:26 / 八の宮の歌 / この記事のURL
コメント(0)
005 橋姫/世をいとふ / 2004年10月05日(火)

世をいとふ心は山に通えども

   やへたつ雲を君やへだつる




                                   宰相中将(薫)歌


自分の世をいとう心持は、あなたの住んでおられる宇治の山奥まで通じる
けれども、体がそちらへ行くことができないのは(出家できないのは)あなた
が幾重にも湧き立つ雲を間に設けて、私を隔てておられるせいであろうか。
宇治の山に住む徳の高い阿闍梨が京へ出た折、冷泉院に八の宮のことを
話すのを聞いていた薫が、一度会いたいと思い阿闍梨に託した歌。
 
   
Posted at 10:00 / 薫の歌 / この記事のURL
コメント(0)
004 橋姫/見し人も / 2004年10月04日(月)

見し人もやどもけぶりになりにしを

   などて我が身のきえのこりけん




                                   宇治の八の宮の歌


連れ添っていた人も、住んでいた邸も煙になって消えてしまったのに、どう
して自分だけが生き残ったのであろうか。
住んでいた御殿が焼けてしまい、宇治の山荘に移り住み花や、紅葉や、水
の流れなどに心を慰めるようにして、寂しく物思いに沈み亡き方を思い出す
折々でした。
 
   
Posted at 10:00 / 八の宮の歌 / この記事のURL
コメント(0)
003 橋姫/泣く泣くも / 2004年10月03日(日)

泣く泣くもはね打ちきする君なくば

   われぞ巣守になるべかりける



                                   宇治の若姫君の歌


悲歎に沈みながらもお育て下すった父上がいらっしゃらなかったら、私は
成人することもできなかったでしょう。これも水鳥によそえてある。「巣守」
は孵化しない卵のこと。
 
   
Posted at 10:00 / 浮舟の歌 / この記事のURL
コメント(0)
002 橋姫/いかでかく / 2004年10月02日(土)


いかでかく巣立ちけるぞと思ふにも

   うき水鳥のちぎりをぞ知る



                                   宇治の姉姫君の歌


我が身がどうしてこう成人したのであろうかと思うにつけても、母上に先立
たれた自分の不幸せな運命が思い知らされます。自分を水鳥にたとえた
歌。「うき水鳥」に「憂き身」が利かしてある。
 
   
Posted at 22:00 / 姉姫君の歌 / この記事のURL
コメント(0)
001 橋姫/打ち捨てて / 2004年10月01日(金)

打ち捨ててつがい去りにし水鳥の

   かりのこの世にたちおくれけん


「思えば悲しいことばかりです」


                                   宇治の八の宮の歌


父鳥を打ち捨てて母鳥が立ち去ってしまった後に、どうして雁の子供達が
取り残されたのであろうか。北の方に先立たれた自分たち親子を雁にたと
えた歌。「打ち捨てて」から「水鳥の」までは「かり」の序詞の形になってい
る。「かりのこの世」は「雁の子の世」と「仮のこの世」と両方に通じる。「た
ちおくれ」は鳥の縁語。
 
   
Posted at 10:00 / 八の宮の歌 / この記事のURL
コメント(0)
P R
月別アーカイブ
 
 
Powered by yaplog!