★インドのインフレ

2010年03月18日(木) 15時40分
ウォーレン・バフエットは、「お金があった場所のことを議論しても仕方が無い。これからお金がどこに出かけるのかについて考えなければ投資は成功しない」と言っています。

つまり、世の中の投資に関する話の多くは、「◎◎で儲かった」という過去形の上に、「だからこれからも◎◎が儲かる」という尾ひれがついた形で広がります。

しかし、バフエットは「◎◎で儲かった」という過去形の話は、「お金のあった場所の話」で、これから投資で儲けようとするためにはあまり必要が無い情報だと考えています。

これから儲かるものというのは、「今は儲かっていない」ケースがとても多いのです。特に大きな利益を狙うのなら、今儲かっていないものこそが、投資すべきものです。

そのような投資対象を研究することこそが、バフエットの言う「これからお金が出かけるところ」を語るということなのです。

さて、日本の明るい未来については、セミナー等で色々お話ししたので、今回はアジアの懸念について触れます。

前述のバフエットの言葉をもう少し具体的にいえば、ニュース番組のトップや新聞の1面の記事は「お金のあった場所」の話です。そのように大きく取り上げられたニュースは一瞬にして、多数の人間の知るところとなり、その情報を駆使して収益を上げることなどできません。

少々皮肉をこめて言えば、全国紙の1面に掲載された買い材料は、絶好の売り材料ということです。

逆にいえば、投資の収益に影響するような重要な情報は、3面以降の片隅に隠れるように潜んでいるのです。

インドのインフレの記事も、まさしく日経新聞の片隅に隠れていました。

その記事によれば、2009年2月のインドの卸売物価指数(速報値)は、前年同月比で9.8%の上昇です。

通常インフレ率は、年率6%を超えると政府のコントロールが難しくなるといわれていますから、二桁に迫るこの水準はかなり深刻です。

アジアの中でも、インドはその鎖国性ゆえに、リーマンショックなどの影響が比較的小さく、堅調に成長を続けているのですが、その成長の副作用であるインフレからは逃れられないようです。

同じく、金融制度が未整備でリーマンショックの影響が軽微であったベトナムも、インフレ問題が浮上してきています。(2010年度のインフレ率は二桁に達するとの予想が複数出ています)

実は、リーマンショックは、中国を含むアジア諸国には神風でした。当時のインフレも二桁に迫る勢いでした。もし、リーマンショックによる不況で、インフレが収まっていなければ、2009年にはアジア各国の経済が破たんし、大変な騒ぎになっていたはずです。

リーマンショックこそが、アジアの経済成長を支えたのです。

しかし、その神風の勢いも弱まってきました。経済が正常化しつつある各国で、需要が伸び、再びインフレの脅威がやってきます。

アジア各国にとっては、不況よりもインフレの方が恐ろしいダメージを与えます。

例えば、100円のパンが130円になっても、富裕層にはほとんど打撃がありませんが、エンゲル係数が限りなく高い貧困層にとって、食費が30%も上昇するようなインフレは文字通り「食えなくなる」=死の恐怖にもつながりかねません。

すなわち、インフレが大規模な暴動を引き起こすのです。リーマンショック以前の、ガソリン代値上げに起因するミャンマーの暴動を覚えていらっしゃる方も多いでしょう。

多分アジアでは、これからいくつかの国が暴動などによって消えてなくなる(あるいは劇的な政権交代)のではないかと考えています。

しかし、デフレが深刻な日本にとってインフレは脅威ではありません。むしろ恵みの雨として、日本に明るい未来を導く手助けとなるでしょう!


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収録場所:銀座ビジネスセンター 会議室
東京都中央区銀座6−6−1銀座風月堂ビル5F

◎株式会社大原創研 代表取締役 大原浩
略歴:上田短資(上田ハーロー)、フランス国営クレディリヨネ銀行など国内 外の金融機関で勤務し、1994年(株)大原創研を設立し独立。
国内外のビジネス・投資に関わり、プライベート投資やファンドでも成功。元・日刊「証券タイムズ(証券新報)」顧問。
GINZAXグローバル経済・投資研究会代表。
著書には、「100万円を確実に1億円にする中国株投資術」(講談社) 『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)など多数。

◎株式会社マネーライフプランニング 代表取締役 小屋洋一
略歴:金融機関、不動産事業者を経て(株)マネーライフプランニングを設立。現在個人を中心にコンサルティング業務を行う。FPや個人投資家向けセミナーを多数開催。
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プロフィール
  • ニックネーム:大原浩<グルメ投資家おーちゃん>
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■大原浩<グルメ投資家おーちゃん>■ ■1960年 静岡県 浜松市生まれ。1979年 大阪府立茨木高校卒業。1984年 同志社大学法学部卒業。同年 上田短資株式会社(上田ハーロー)入社。1989年8月 フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。1994年9月。クレディ・リヨネ銀行を退社。株式会社大原創研を設立し、現在に至る。GINZAX・グローバル経済投資研究会代表。 元・日刊「証券タイムズ(証券新報)」顧問 ◎相続・財務コンシェルジェ ■東京青年会議所2000年卒業。 ■<著書> 「韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか」(講談社) 「100万円を確実に1億円にする中国株投資術」(講談社)、 「「2012年に日経平均が2万円を超える15の理由」」(講談社) 「銀行の終焉」 「複雑系ビジネス」 「代表取締役平社員」 (いずれもあいであ・らいふ) など
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