芳久 

2007年06月24日(日) 22時19分
徹と別れた直後に出会ったのは、芳久だった。

寂しかったあたしは、ストレートに芳久に近づいた。
彼の答えはノー。

ちょっと落ち込んだが、諦めなかった。
しばらく、こちらから連絡を絶った。
そしたら、向こうからすぐに電話が来た。
わかりやすい男。
ちょくちょく会うようになった。

秋になって、彼の部屋へ遊びに行った。
彼の年下の友人と、彼と、あたしの3人でお酒を飲んだ。
他愛の無い話をしているうちに、彼の友人は、酔っぱらって寝てしまった。

しばらく沈黙が続いた。
芳久は、ギターを弾いてくれた。
切なく甘い声で唄う。
あたしは、酔ったフリで彼の肩に頭を乗せる。
「どうした?酔った?」
答える代わりに、尋ねる芳久の膝に手を置いた。
次の瞬間、彼のほうからゆっくりと唇を重ねて来た。
濃厚なキス。
目を閉じて味わう。

向かい合って座る2人。
何度も何度も、もつれ合う舌と舌。

体勢を変えて、芳久に背を向けて膝の間に座った。
振り向きながら肩越しにまたキス。
大きくなった彼のものが腰に当たってゾクゾクした。
友人が隣で寝ているのも忘れ、
彼は背後からあたしの服を乱暴に脱がせ、
抱えるような格好になった。
胸と、下の口を優しく愛撫してきた。
いやらしい音が部屋中に響いているような気がした。
その間も、彼はあたしの耳やうなじに舌を這わせた。
興奮して短く声が漏れる。
もう止められなかった。
「やっ、ああっ」
心地のいい低い声で、質問してくる。
「気持ちいいの?」
「ん…すご、いい」
「じゃあもっと」
指の動きが激しくなる。
「や、そんなにしたらイっちゃうよおっ」
「あんまりおっきな声だすと起きちゃうよ」
突起をぎゅっとつまみながら、笑う芳久。
「そこだめ!!ああーっ」
たやすく絶頂に達した。
彼に促され、性器を握った。
「これ…どうしたら気持ちいいの?」
「…舐めて、やさしく」
そのまま股間に顔を埋めた。
喉奥までくわえこむ。
「エッチだね、もっと動いて」
「んん…」
「こっち見て」
ちらと見る。
切ない顔だった。
彼が果てるまで、尽くした。

結局その夜はそこまで。
最後まではしなかった。
朝まで、手を握り合って添い寝して終わり。

あたしは、眠る芳久にキスをして部屋を出た。
家に帰ってシャワーを浴び、珈琲を飲む、
香水をつけ、服を着る。
何事も無かったかのように仕事へ向かった。

あの夜は、生きて来た中で一番寂しかった。

 

2007年06月11日(月) 17時42分
徹に手を握られると、いつもただそれだけで腰のあたりが熱くなった。
まともに彼の顔を見られなかったのをよく覚えている。
あたしは21歳で、徹が25歳だった。

05年初冬、誘われて旅行へ出かけた。
ふたりとも田舎が好きだった。
徹は車の中でも、手をつなぐ。

その夜は、あたしのほうから唇を重ねた。
徹の口内に恐る恐る舌を差し入れる。
餌に群がる魚のようにまとわりついて来て嬉しくなった。
口の端からは唾液が垂れ、堪らず声にならない声が漏れる。

徹は、あたしが淫らな声や吐息を吐き出すたびに興奮した。
口唇を貪りあいながら,服と下着を脱がせあった。
肌が直に触れ合えるようになると、ふたりともじっとりと汗ばんだ。

甘い時間が過ぎて行くのがもったいなくて、焦らそうとした。
足と足を絡ませながら、逃げようとするあたしの腰を強引に引き寄せる徹。
びっくりするほどの力の強さに、とろけそうになる。(続)
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