Silent Noisy 

April 25 [Wed], 2007, 17:37
動き始めた 色づきはじめる
ルージュは唇に 愛はどこへ・・・

いつもtastyじゃ 飽きてしまうから
too sweet 時に too much bitter

今が分からないから
何も見えず
無駄な記憶から
耳を塞いだ

静寂 耳に残るは true or pain
始まりだしたのに Silent Noisy
どうか止めないで 私を歌わせて

ときがはじまり 色を失う
心はここに 届かないまま・・・

全てがゼロになるとき いつも迷うから
錯綜する夜に 朝を探せない

汚してほしいと 願うほど
壊れてくことを 恐れてる

雑踏 離れられない love or you
繋がれていたい Silent Noisy
本当は知ってる 真実などないと

触れて 指が感じた you and pain
わかってしまう Silent Noisy
どうか教えて あなたの声を

紅茶香る店にて〜flavor of YUZU-3 

March 19 [Mon], 2007, 11:46
みぞれまじりの雨が降る中、久しぶりにうすピンクの傘をさしたお客様がいらした。
それでも、動きはゆっくりと、時々傘を丸める手をとめながら、不器用に傘立てにトンっとおさめた。

「・・・・・・おいしい」
運ばれた熱い紅茶を一口含み、消え入りそうな声でそうつぶやいた。
そっと手を伸ばし、お砂糖をほんの少し加えた。

「ありがとうございます」
驚かせないよう細心の注意を払い、少し距離を置いた場所から答える。
すると、ゆっくりとこちらに顔を向け、
そして微笑んだ。
「柚子紅茶は、冬だけなんですか?」
なんだか和風のものと紅茶って、ちょっと不思議ですね、とまた微笑む。
「そうですね、当店では季節感を大切にしていますので旬の香りは旬のその時にお出しするよう心がけているので」
そっか、残念・・・・・・と、小さく苦笑する声が聞こえる。
「そうですよね、本当ならゆずは冬の果物ですものね。冬以外には本当は飲めないんですよね」
そっとまた一口。
そして、また一口。
ふ〜っとついたため息に湯気がゆれる。
「一年中なんでも食べたり目にできたりできることになれちゃうと駄目ね。何がいつ旬なのかわからなくなっちゃう」
はははっと力なく、でも、少し子どもっぽいようにも思えるような笑い顔だった。
「今限定だから美味しいのかしら」
一口。香りをすっと吸い込んで。
「一年中あったら、どうでもよくなってしまうのかしら」
ね?と少し目がうるむ。
「慣れてしまうって、なんて嫌なんでしょう」

時に苦笑いしながら、そして紅茶を数口すすりながら、ぽつりぽつりと話は始まった。
最初は見つめているだけだった、と。
いつしか二人で会うようになり、そして付き合うにようになったその時は夢のようだった、と。
ただいるだけで嬉しい時間。
その反面、増えてゆく欲求。
もっと側にいて。私だけを見て。どこかに消えないで。
そして、忘れていった。
大事なのは自分の気持ちだけだった。
押し付けるだけ押し付け、せっかく相手が渡してくれる想いを時に無下に投げ捨てた。

大事なのは自分の気持ちだけだった。
相手の気持ちを大事にすることをいつしか忘れてしまっていた。

「大切な人を大切にできないって、
 悲しいことですね」

私はただ、そうですね・・・・・・としか申し上げることができなかった。

一番基本的なこと。
きっとそれが一番難しい。

少し冷めかけた紅茶を全て飲み干し、お客様はレジに向かわれた。
「ごちそうさまでした」
ゆっくりと頭を下げ、踵を返す。

手際よく薄いピンクの傘を広げ、店の外に向け広げた。
ちりちりと鈴は静かになる。

柚子のさっぱりした香り。
少しの甘さとうっすらとほろ苦い後味。
それを全て飲み干して、きっと次は、花が舞うはず。

大事にすることを、忘れなければ。

紅茶香る店にて〜flavor of YUZU-2 

March 14 [Wed], 2007, 11:54
そのお客様はよく傘をお持ちになっているという印象がある。
白を基調に統一された当店に、ちりちりと小さなドアについた鈴を鳴らし、淡いピンク色に小さな柄がぽつんと描かれた傘を店の外側に向け、くるくると器用に丸め、あっというまに傘立てにストンとしまう。
あいている窓辺の席に一人座り、テーブルの上に置かれたメニューにさっと目を通し、すぐ伏せる。
「お願いしますね」とニコリと笑って紅茶を注文し、あとは手ごろな厚さの文庫本を取り出して読み始める。
そして、一冊読んで、また傘をストッと静かに開けて帰ってゆく。

そんなお客様が、傘を持たずにご来店された日。
もしかしたら他にもそんな日があったのかもしれない。ただ私の記憶に残っていないだけで。

にわか雨が降り出した頃、ほんの少し髪をしっとりと濡らし、ハンカチでゆっくりと洋服などをふき、
そう、このときは窓から一番遠い席に座っていた。
そして、ぼんやりと遠い窓を、灰色の空を見つめていた。
ふと、私の存在に気づいたのか、ゆっくりとメニューをとり、全体に目を通し、ため息をつき、伏せた。
「柚子紅茶、お願いしますね」
出始めたばかりの紅茶をご注文された。
そして気づく。いつものさっぱりときびきびした動きではない、力ないその笑顔に。

その頃からだった。
傘をささずに来店し、外をただ見つめて、ただ、紅茶を飲み、ため息を残して帰る。
飲みきれないのか、カップには紅茶が少し残してあった。
外を見つめても、目は見上げていても、いつも伏せていたように思う。
側に誰も入れないように、透明な卵の殻に体を丸めて閉じこもるようにして。

そんなときが何度続いただろうか。

紅茶香る店にて〜flavor of YUZU-1 

March 11 [Sun], 2007, 22:18
「ねぇ、大切な人を大切にできないって悲しいことですね」
ゆるむ指輪を何度も何度もまわす。
右へ右へ、左へ左へ。
「大切な人こそ、大切にしなければいけないのにね」
まわす指をとめて、そっと右手が指輪のついた左薬指に触れる。
「大切な人ほど近くにいすぎて、慣れてしまうのね」
そっと抜きかけた指輪をまたしっかりとはめなおす。

「あまりにその時間が大事すぎて、まだ私はここにいるの」

外は季節外れに、雪。
はらりはらりと、名残るように宙を舞う。
ただ白く、ただ青い空を夢みるように。

はじめまして、お久しぶりです 

March 11 [Sun], 2007, 22:14
葉村杏です。
以前、TeaTime-JAMという冊子で書かせていただいてました。
また、書きたいなと思い、
そして、それを読んでみたいと言ってくださる人がいると編集長から聞き、
ここを開設することとなりました。
ゆったりと過ごす時間のお供になれば嬉しいです。
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