移転します 

April 02 [Sat], 2005, 0:18
ブログ移転します。
新しいブログは こちら

でも、ここは残しておきますので
トラックバックもコメントも大歓迎です。

絵画のメディア学 

March 29 [Tue], 2005, 21:54
「絵画のメディア学―アトリエからのメッセージ」
       島本 浣 (編集), 岸 文和 (編集)
        ¥2,310/昭和堂/1998.5

「絵画」をメディア、すなわち「コミュニケーションの手段」
の一種としてとらえ、様々な角度からメディアとしの絵画を
解説している。

本来の絵画は、単に美しいものとして感性を楽しませるもの
であるが、「メディア」としてとらえるとどういう働きが
あるのかを四つの機能に分けて分析していく。
  「指示的機能」(世界を指し示す絵画)
  「表出的機能」(感情を表現する絵画)
  「能動的機能」(誰かに働きかける絵画)
  「メタ絵画的機能」(絵画について語る絵画)

見方が新鮮で、どの機能も深い。
全部モノクロなのが残念だが、豊富に絵が掲載
されているためとてもわかりやすく、ただ絵を
眺めるだけでも楽しい。

例えばピカソの「泣く女」は、「分析する絵画」
としてあげられている。
これは人間の感情の高まりを分析していて
感情の変化を顔の表現で解釈する“観相学”
としての機能をもっているという。

例は洋画だけでなく、江戸時代の日本画、
宗教画、肖像画など様々な種類があげられる。
先日、たけしのテレビで「モナリザ」の画に
こめられたメッセージというのをやっていたが、
絵画にはそれぞれメッセージがこめられていて、
それを読み解いていくことはおもしろい。
わかりやすいものもあれば、人によって
解釈が様々なものもある。

「風刺する絵画」も各国のカラーが出ていて、
おもしろい。
メディアとしての機能だけなら、記号や
簡単にわかりやすい絵でもいいのだが、
やはりそれ以上に見るものの心を揺さぶる
ものがこめられているのが素晴らしい絵画だ。
引き込まれて魅入ってしまう。

『七つの大罪』や『六道』を描いている絵画は
「警告する絵画」の項目としてあげられている。
形や表現方法は違っても“心して生きないと
神様は見てるよ。天国にいけないよ”という
ことを“警告”している。

ZOO 

March 27 [Sun], 2005, 22:07
ZOO」
  乙一:著/集英社/2003.6/

書き下ろし新作を含む10編を収録したホラー短編集。

乙一の作品は「せつなさ」が好きだったんだけど、
今回の作品集は、ホラー度合いが強いものが多くて
ちょっとがっかり。
練り上げていて、あれきたりじゃなく上手いんだけど
暗澹たる気持ちになるたけで、せつなさは感じられない。
適度なブラックユーモアとナンセンスさは相変わらず
絶妙。

「陽だまりの詩」は一番好きで、10編の中では一番
せつなさがあふれている。
設定としては、今までにSF短編とかでは使われて
きた手法なんだけど、乙一が描くと一味違う。
ラストはせつなさに涙してしまう。
これを映画化するのは難しいでしょ、と思ってたら、
実写ではなくアニメだって。

「SO far」もよかったけど、映画化されたら、
どうなるんだろうと気になる作品。
心理描写はおもしろいけど、活字で楽しむ世界観
だけに、映像化されるとどうなるのか、観てみたい。

「SEVEN ROOMS」
これは単純に怖い。ダントツで怖かった。
シンプルで状況が目に浮かぶだけに、怖さが倍増。
これは映画化はグロすぎると思うけど……。

標題の「ZOO」。
“毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰か?”
このコピーは恐怖をそそり、猟奇的かと思わせるけど、
一筋縄ではいかないというか、展開が乙一らしい。
人間の心理的怖さを感じさせる作品。




東京窓景 

March 26 [Sat], 2005, 21:44
東京窓景
  中野 正貴:著
¥3,045/河出書房新社/2000.11.11

誰もいない東京の一瞬を切り取ったベストセラー写真集
「TOKYO NOBODY」(リトル・モア)に続くTOKYOシリーズ最新作。

さまざな東京の風景を窓を通して捉えた写真集。
それは、誰かの部屋の窓からだったり、オフィスビルや
屋形舟の窓だったりする。
見た事のある風景も視点を変えて、窓枠を通してみると
違って見えたりする。

無機質な都会の風景が、生活観のある窓を通すというと
リアルに感じられたり、ノスタルジックな味が出たりして
おもしろい。

仮面の野望 23 

March 25 [Fri], 2005, 20:41
漫画ゴラク発売日

仮面の野望 第23楽章
  原作:剣名舞/劇画:檜垣憲朗

綾香の誕生日パーティでピアノを弾く慧だったが、
“余興”として、頭から水をかけられる。
しかし、そんなことにも動じず、弾き続ける慧。
ピアニストの獅子倉が弾いたオリジナル曲を完璧に
暗譜し、アレンジまでして弾く。
そんな慧を部屋に招き入れる鷲羽プロダクション社長
の理一郎。
歌舞伎界の重鎮である彼の前にも慧はひれ伏すことなく
法外なことを言い出す。

前号までのあらすじはこちら
http://www.geocities.jp/tsukiakarinomai/mai-desu0.htm

ID400 

March 24 [Thu], 2005, 20:39
「ID400 澤田知子写真集」
   澤田 知子:著/2004.5.22/2940円/青幻舎

第29回木村伊兵衛写真賞を受賞した澤田知子が、
証明写真機で、衣装、メーク、表情を変え400人の
「自分」を撮影したセルフポートレート。

まず、写真の量に圧倒される。
同じ人がこれだけ400人分「変身」して、カメラの前で
撮影していくという銃熱もすごい。

でも、髪型や衣装はもちろんのこと、眉毛を変え、
表情までも変えているのに、同じ人にしか見えないのだ。
それだけ、モデル(著者)の個性が強いということだ。
まさにインパクトのあるお顔なのだ。
これだけ変装して他者になろうとしてもなれない。
逆に自分というものの確立性を認識してしまうという
矛盾したものが表される。

証明写真だから、ほとんどが無表情なのだが、
思い切り笑った顔やヘンな顔もある。
それでも、やっぱり彼女は彼女でしかない。

失礼ながら、めちゃくちゃ笑ってしまった写真も
けっこうある。
こういうセンスって独特で、なかなか真似できない。

「電車男」は誰なのか―“ネタ化”するコミュニケーション 

March 21 [Mon], 2005, 23:30
「電車男」は誰なのか―“ネタ化”するコミュニケーション
鈴木 淳史 (著)/中央公論新社/2005.1.25/1000円

匿名掲示板「2チャンネル」が生んだ
“今世紀最強の純愛物語”(?)には現代を読み解く
鍵が隠されていた。

50万部を超えるベストセラーとなった『電車男』を徹底解剖したもの。
2チャンネルについて大真面目に詳しく語っているだけに、
なんかおかしい。

2ちゃんねるの構造分析については、掲示板のしくみやお約束やシステムを
説明しているにすぎないので「分析」というほどではないのかな。
純愛ブームをからめての分析は、「冬ソナ」や「セカチュー」の例を
あげているので、もう読み飽きた感がいっぱい。
「純愛」の定義はちょっと赤面しちゃうほどありきたり。
でも、それすらも曖昧に語ってる。

それは「電車男」自身も曖昧だからおもしろいんじゃないかなって
私は思うんだけど……。

本家「電車男」は私は途中で飽きちゃいました。
でも、ケンタッキーとかで、若い女の人が
カバーもかけずに読んでいるのを見ると、
ちょっと恥ずかしい気がした。

結婚するって本当ですか?」 

March 20 [Sun], 2005, 20:55
結婚するって本当ですか?」
  枡野 浩一 (著), むらやまじゅん (著), 八二一(はにはじめ) (著)
  朝日新聞社/2004.8.5/857円

世界の中心で蹴りたい負け犬。<帯より>

結婚にまつわる名言を集め、動物写真で人気の八二一さんによる
「負け犬」の写真で彩った一冊。

いろんな犬がでてきて、とぼけた表情で映ってる。
犬好きにはたまらないかも。

でも、結婚に関する格言て、ほとんどが否定的で
意味合いはほとんど同じものが多いんだよね。
そうやって、古今東西の偉人が皆、口をすっぱくして
結婚の先輩として結婚を語るのがおもしろい。
その自虐っぷりを楽しんでみるのもいいかも。

“愛のない結婚があるなら
 結婚のない愛もあるだろう”(ベンジャミン・フランクリン)

このタイトルを見て、歌を口ずさむ人は同年代かも。



どうせ死んでしまう…  私は哲学病。 

March 19 [Sat], 2005, 22:29
「どうせ死んでしまう…  私は哲学病。」
  著者:中島義道/角川書店/2004.7/1,260円


先生。どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んでは
いけないのでしょう?死ぬことだけを見つめて生きる。
              <帯より>

著者は哲学博士。
表紙の骸骨の絵といい、タイトル、帯コピーといい、
かなり挑発的。
「なぜ、人を殺してはいけないのか」という問いは
少し前にかなりマスコミで議論されたし、答えは
いく通りもあるのだが、「なぜ自殺してはいけないのか」
という問いの答えはそう多くない。
著者も「唖然とするほどない」という。

著者の周りには自殺願望者が多く集まるらしいが、
「死ぬな」とは言えても「なぜか」という疑問には
答えられないのだ。
生きていく意味をもてない人に死なないことを
解くのは難しいと思う。
それは一人一人が生きていく意味も目的も違うのだから。

著者は哲学者の言葉を引用して、哲学的見地から「死」や
「生」について語り、人生論を述べる。
しかし、それが虚しいことも、何の意味ももたないことも
わかっている。

死にたいというものを説得するのに言葉は、
意味などもたないのである。
誰かに「死にたい」と相談されたとしても
「ただ、私が君に死んで欲しくないから」という
自分の希望を述べるしかないのだ。
だって、生きていくのが苦しく辛い人の痛みを
他人は変わってやることができないのだから。

子どもの頃、最初に疑問に思うであろうことの
哲学的な最初のことが「死ぬとどうなるの」とか
「なぜ人は生まれてきたの」ということだと思う。
でも、この疑問は、たくさんの哲学書を読んで
知識を得たとしても自分のものではないのだ。
自分で意味をみつけるしかないのだ。

その答えを見つけるために生きるのは、
決して無意味なことじゃないと思うが……。

仮面の野望 22 

March 18 [Fri], 2005, 0:34
漫画ゴラク発売日

「仮面の野望 第22楽章」
  原作:剣名舞/劇画:檜垣憲朗

女刑事ナオミが慧に近付くが、反対に「いずれ手駒に」と、
余裕で目論む慧。
鷲羽綾香の誕生日パーティに招かれた慧は、
綾香の腹違いの兄のスキャンダルをもつかみ、
冷ややかな目で見る。
そして、ピアニスト 獅子倉の前でピアノを弾く慧。

クセのある役者が揃った。
何を企んでいるのか。
そんな男たちのテリトリーで、慧はどう立ち向かうのか。
逆に慧は何を仕掛けるのか?
宴は静に始まっていく。

今回も慧のみなぎる自信と、戦略の手際よさに驚く。
周りは全てが怪しく、敵であろう中でも動じない慧の
行く末が気になる。

前号までのあらすじはこちら
http://www.geocities.jp/tsukiakarinomai/mai-desu0.htm
2005年04月
« 前の月  |  次の月 »
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新コメント
アイコン画像こけし
» 移転します (2008年10月21日)
アイコン画像コンプ
» 移転します (2008年10月06日)
アイコン画像まさる
» 移転します (2008年09月30日)
アイコン画像酢だこ
» 移転します (2008年09月27日)
アイコン画像50t
» 移転します (2008年09月25日)
アイコン画像T.Sato
» 残虐記 (2008年01月11日)
アイコン画像ゆきち
» ZOO (2005年06月01日)
アイコン画像parliament
» 日本タブー事件史 (2005年01月29日)
アイコン画像rie1
» 日本タブー事件史 (2005年01月22日)
アイコン画像月影ユカリ
» 冤罪者 (2005年01月18日)
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:tsukiakari
読者になる
Yapme!一覧
読者になる