はじめに&更新履歴 

August 27 [Sun], 2006, 18:56

このブログは、神田つばきが本業以外に綴った文集です。
1999年10月以降のHP&日記、DarkSideJackalに寄稿した文章、
2004年10月以降のmixiに公開中の日記を含みます。
当ブログ内の文章の著作権は神田つばきにあり、許可なく複製を禁じます。
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ご挨拶に代えて。

2005年8月27日                             神田つばき



2005年8月27日 詩集『罪色のクレヨン』掲載
2005年8月27日 詩集『愛は悪態』掲載   
2005年8月27日 随筆『業友通信』掲載   
2005年8月28日 小説『馬喰之輿入形見大振袖顛末』掲載
           実在の女優を主人公にして書き下ろす「極限妄想」として雑誌掲載

日常 

March 03 [Fri], 2006, 13:54

君を知らないで

君がいなくて

僕はどうやって生きてきたか

心にもないことを言わなかったか

したくもないことをしなかったか

味わいもせずに飯を食わなかったか

さて 明日は君と

何を話そう

どこかに 君が 

February 17 [Fri], 2006, 8:32
八百屋が林檎をみがくように
百姓が稲を植えるように
蚕が繭を編むように

僕はことばを書く
たくさんのことばを書く
朝早くから書く
夜更けにも書く

悲しい日にも書く
夏の陽の下でも書く
飽きても書く
ことばだけを書く
脱ぎ捨てた靴下のような
気分の日にも書く

パシャパシャと書く
カリカリと書く
さらさらと書く
人差し指でポツポツと書く
ゆがんだしずくと
いっこおきに書く

どこかに君がいるかぎり
僕は書く
忘れたくないことを
忘れないために僕は書く
いつかほんとに
会えなくなる日のために
僕は書く
その日絶対泣かないように今
僕は 書く

四月 

February 17 [Fri], 2006, 8:30
君の行く先に
いつも 花が咲いているといいな
君は どんないろの 
何の花が好きなだったのだろう

聞けばよかった


少女のころのこと 

February 02 [Thu], 2006, 11:56
うちは自営だったので、おこづかいも多めにくれた。
ひとりっこだったので、新しいお菓子も食べほうだいだった。
到来物はひとりじめだった。

だから、何でもすぐ飽きた。
こまっしゃくれた子だった。

「おとうさんって、いいね。
会社のかえりに、おみやげかってきてくれるんでしょ」
といったら、クラスメートが、
「おみやげなんて、めったにかってきてくれないよぅ!」
と、口をとがらせて、言った。
かっこいいと思った。

おとうさんが会社にいかない友だちもいた。
「きょう、おとうさんが、ポテトチップをつくってくれたんだよ!
すごくおいしいの!」
と、おばけアパートと、私たちがよんでいた、アパートに駆けていった。
階段の下が暗がりで、赤いランドセルが見えなかった。
じゃがいもを、うすく切って油で揚げるって、どんなだろうと思った。
でも、そんなおとうさんは、いらないかな、と思った。

わたしは、こましゃくれた子だった。

商売の都合で、牛乳や新聞や『かがくとがくしゅう』をとらなくなったり、お稽古事をやめなきゃならないことがあった。
そうかと思うと、三越のマネキンが着ている服を、上から下まで総揃えで買ってくれることがあった。

私は、自分が選んだ服が好きだった。
少女漫画に背景が書きこんであるように、その服のまわりの場所や雰囲気も買ったような気がした。

でも、どんなにたいせつにしても、半年たつと、にあわなくなった。
自分が大きくなったから、服がつりあわなくなっていることに、私はきづかなかった。

私は、こましゃくれた子だった。
でも、自分が大人になっていくことは、ちっともわかっていなかった。

無題 

February 02 [Thu], 2006, 11:55
寒い朝 テレビをつけたよ
人気者の家のまえで みんな泣いていたよ
醜く化粧がくずれるのに
ことばをかんで 泣いていたよ

がつがつと借金取りのように
黒い幕のまえに列をなして押しかけているよ
きのうやおとといに
何も思わなかった人たちが
ふところを さぐる真似をしているよ
そこになんにも 入っていたためしはないのに

僕は知ってる
僕が死んでも 君は泣かない
君が死んでも 僕は泣かない

じぶんの心のよわさ 貧しさ いじきたなさを
慰めるために 僕らは泣かない

生き 笑い 歌う

歓楽の宴のさなかに
僕らの追悼はおわっているのだ
何万回も 何十万回も
最後の盃をあけているのだ

うっひっひ♪ 

February 02 [Thu], 2006, 11:48
生きているのは楽しいな〜♪

生きていないと死ねないからな〜♪

♪♪♪〜今、Lv30ぐらい?

今度死んだら、いつのどこに生まれ変わろうかな?

そうだ!

冒険の書を記録しておかなくては…!

馬喰之輿入形見大振袖顛末・起 

August 28 [Sun], 2005, 21:57

 卑しい女と書いて婢(はしため)と読みます。生まれついてのお女中でなく、気位も高く心根の美しいお嬢を婢におとしめて、日がな手元に置いていたぶり抜くのがわたくしの密かな愉しみでございます。

「慶子、二十歳。先妻の忘れ形見にして一人娘なりしが、死んだ母親に瓜二つと人の噂しける。朧月が雲を引くよなまなじりも、美しければ美しいだけ小面憎くて、何かにつけて虐めいたぶり抜く継母の悪だくみ」

 盗ってもいない猫目石を、お前が盗ったとあらぬ疑いをかけたのが始まりでした。生まれ育ちがいい者の悲しさ、言い分けやらへつらいということを知りません。あたしゃ存じませぬ、とつと立って行こうとするのを襟髪つかんで火鉢の前に引き据えて、それが親に対する態度かえ、お前の母の躾けとはそんな不貞なものかえ、と怒鳴りつけてやりました。
 目の前の火鉢の炭が鬢の髪を焦がし、厭な匂いを立てますと、所詮は人に乱暴などされたことのない小娘です。怯えきって歯の根も合わず、小振袖の裾を乱して震えている慶子の白い太腿を、さあ石の在り処をお言い、と紅に染まるまで折檻三昧いたします。

「無実の身なれば何の申し開きも、赦し乞いもできるはずなく。押し黙ってただ継母の怒りを忍ぶよりほかなく。えい、強情なふとい娘だ、その心根入れ替えるまでお女中部屋で修行だよ。絹の小袖を毟り取って、放り込みたる下女の部屋。旦那の留守なれば継母の逆鱗にふれる者はなし。汗臭い女中部屋で、ただ屈辱を噛み締める慶子は哀れ下働きの婢扱い」




*コアマガジン『ライブウインドゥズ』2003年9月号掲載 Copyright(C)神田つばき*

馬喰之輿入形見大振袖顛末・承 

August 28 [Sun], 2005, 21:55

 箸より重い物は持ったことのないお嬢ですから、女中仕事など務まるはずがございません。最初は遠慮していた女中達も、こぞって慶子を虐めるようになりました。それどころか慶子に辛い目を見させればわたくしの機嫌が買えることを見抜いて、競って慶子をおとしめる浅ましさです。
 さりげなく慶子の長持ちに件の指輪を隠しておいたのを、女中頭が見つけて大騒ぎになりました。寄ってたかって慶子を小突き回し、薪を束ねる荒縄でグルグル巻きに縛り上げ、布団部屋の明り取りから吊るしてご丁寧にわたくしに注進に及んだのです。

「黴臭い布団部屋の中央に、爪先立てて吊り上げられたるお女中は、真実この屋敷の大事の娘、慶子なり。時代遅れの桃割れ髪に会津木綿の着たきりなれど、すうと伸びたる襟足に育ちのよさは隠せまじ」

 そのほくろ一つ無いうなじに、女中頭が容赦なく竹苔を浴びせました。別のお女中がキリキリと縄尻を持って引くと、慶子は風鈴のように宙吊りになり、面白いほどクルクル回りました。女中着から伸びた小さな足裏も、腫れあがるまで竹苔で打ち据えられました。

「かくなる恥辱に遭うならば、せめて我が身の潔白を示さんとて娘は固く口を閉ず。代わる代わるの面白がりの打擲にも声を漏らさず、水も冷や飯も口にせず、ただきっと唇を噛み締めて磔の基督のように耐えるのみになりにけり」

 折檻が過ぎると慶子は何度も気を失い、女中着の裾から激しく失禁することも度々ありました。それがよほど応えたのでしょう。糞尿が出ないよう用心して食べ物を何も口にしなくなったのです。冷えた飯に汁をかけた物をいちばん年下の女中が持って来ましたが、慶子はそっぽを向きました。
 その毅然とした顔が、この最下級の女中の気に入らなかったのでしょう。せっかく人が情けで持って来てやっただに、と恩着せがましく叱りました。そうだそうだと他の女中も騒ぎ出し、牛馬のように慶子を這わせ、冷や飯をぶちまけた盥から食べろと迫ります。




*コアマガジン『ライブウインドゥズ』2003年9月号掲載 Copyright(C)神田つばき*

馬喰之輿入形見大振袖顛末・転 

August 28 [Sun], 2005, 21:54

「さしものお嬢も顔面蒼白、あたしゃ畜生じゃないぞえ、誰がお女中づれの言いなりになるかいな、ときっと睨んで言い放つ。ええ、聞き捨てならない、この口が憎い、とわらわら飛びつく女中達。哀れ慶子は羽交い絞め、鼻摘まれて苦し紛れに開いた口へ、盥の中身を流し込まれてむせても泣いても許されじ」

 酸漿の実のような紅い口に、不味い残飯が一気に流し込まれました。さすがの美しい慶子も目を白黒に剥いて、涙と鼻汁を垂らしました。がっちりと、色黒の女中の手で口を塞がれて吐くこともままならず、もがき苦しみながら咀嚼を強制されたのです。
 たらふく食ったな、そろそろ糞も出るべえ、と女中頭が腹を押したり腰を蹴ったりいたします。そんなぬるい責め方で慶子が糞を垂らすはずはありません。可哀想にこれでは腹が張って仕方なかろうに、と藁束を酢に浸して作ったササラを持って来させました。
 嫌がる慶子の腰巻を取り、菊門に油を摺り込ませてササラを突き入れます。先刻までの強情ぶりが嘘のように泣きましたが、五月蝿い口にさらに飯を詰め込んで容赦なく菊門の中を抉ります。

「腸にきつく酢が染みて、堪え切れずに唸るのを天井高く吊り上げて、婢どもが寄ってたかって糞の催促。桃割れ髪を振り乱し、脂汗噴いて辛抱の足元に、辛くなったら何時でも糞垂らしていいのだよ、と親切ごかしにひろげた絹は母の形見の大振袖。いつか嫁入りするのを心に思って、拵えくれたる絞りの晴れ着」

 それまでどんなに虐め抜いても、いつも雲に煙った月のような目だった慶子も、この仕打ちだけはよほど辛かったのでしょうか。赤く濁った眼をわたくしに向けて恨みがましくきっと見つめ返してまいりました。継母に従う孝行娘を装っていた慶子が、初めて反抗した瞬間にわたくしの心は躍りました。
 でも、その時すでに慶子の伸びきった爪先を伝って黄色染みた水が怒涛のように下っていたのです。白い絞りの絹の地に、黄色い模様が広がる様は、なかなかに面白いものでした。母の形見を自ら穢して、慶子は身を揉み、頭をのけぞらせて号泣しました。そしてその泣き声につれて、ごぼっごぼっと間欠泉のように汚物がいくらでも降りて来るのです。




*コアマガジン『ライブウインドゥズ』2003年9月号掲載 Copyright(C)神田つばき*
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