すっかり秋らしく、桜も紅葉がすすんできました。
もう、11月ですものね。それでも平年よりずっと遅い色づきなんですけれど
さて、今週のお話は、今月におこなった定期健診の結果についてです。
私は年に4回、血液検査をしています。
それと、半年に1度、CT撮影での検査をしています。
血液検査では、甲状腺ホルモン(FT−4)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、サイログロブリン(腫瘍マーカーの役割)の3つを主に検査し、服用中の薬(チラージンS)などの血中濃度を調整する目安としています。
また、サイログロブリンの数値と、半年に1度のCT撮影で得られる肺の画像をもとに、腫瘍の拡大についてチェックをしています。
今回の検査では、血液検査、CT検査、ともに状態維持でOKでした。
肺の腫瘍は前回に比べて変化なし。
甲状腺刺激ホルモン(TSH)は0.07
甲状腺ホルモン(FT−4)は1.73
サイログロブリンは92.7で、いずれもOK範囲内でした。
甲状腺ホルモン剤、チラージンSでの腫瘍コントロールにチャレンジしはじめて2年になります。
これは、子育て期間中の私が、できるだけ放射線治療を先延ばしにしたいがため
主治医と相談して行っているものです。
甲状腺がんの放射線治療は、他のガンでの放射線治療とは違って内照射になります。
他のガンでは外照射が主に用いられ、通院でまかなえる治療方法も多くなってきましたが、
甲状腺がんではまだ、従来の方法=アイソトープ治療が主体となっています。
これは、甲状腺がんのがん細胞が、ヨードを取り込みやすいという性質を活かした方法ですから
非常に有効だといわれています。
しかし、がん細胞に、ヨード(放射線)を取り込ませるためには、それを患者が服用しなければなりません。
服用した後は、放射能が体から外へ向かって放出されるわけですから、普通の生活はできません。
周囲への被爆対策として、完全隔離の入院生活を余儀なくされます。
また、十分に放射能が放出されきるまでに、時間が長くかかります。
ガイドラインでは短めに書いてあるものもありますが、大体2ヶ月くらい、子供と一緒にお風呂に入るのは避けなければなりません。
(そのほかにも、水に関係する家事はビニール手袋着用が必須です)
ヨード131という放射能物質は、水に溶けやすいのが特徴です。
その利点を活かして、内照射ができるのですが、副産物として、子育て中の主婦にはいろいろと制約を強いられる生活が、およそ2ヶ月生まれることとなります。
個々の家庭の事情により、その治療対策方法はそれぞれに異なると思いますが
私と私の家族にとって、この内照射の副産物と治療後のきつさを考えると、
小さい子供を抱えては、なかなか「1年に1度くらいは」といきません。
肺の腫瘍の大きさや、数を考えると、5年くらいかけて(内照射5回かけて)治療をしていくほうが
その先の人生に不安がない、だから良い、という意見は理解できます。
実際、主治医からもそうすすめられました。
しかし、患者には生活があります。
お医者さんの前では、患者というのは人間である前にデータなのではないか、と
懐疑的に思うこともあります。
しかし、私は人間で、よりよく生きる権利があるのだ、という意志を持って
QOL(クオリティー・オブ・ライフ)を訴える心を閉ざさなければ、伝わる可能性は広がると信じています。
その思いを、形にできているのが、私と主治医でおこなっているプランです。
子供がある程度大きくなるまでは、がん細胞をコントロールする、『がんとの共生』です。
これは、ヨード治療の前に妊娠してしまった患者さんが選択する治療法で、めずらしいものではないそうです。
定期的な血液検査と、CT撮影を併用し、腫瘍をコントロールしていくためにも
検査結果は私にとって重要で、おみくじのようなドキドキ感もあるものなのです。