ブンボラペッ

October 31 [Mon], 2011, 23:43
ブン・ボラペッ  Bung borapet  (ナコーンサワン県)




タイ語で沼(SWANP)のことを「ブン」といいますが、タイ最大の自然湖沼といわれるブン・ボラペッはその名に恥じない、正に「巨大な沼」であります。 総面積は日本の霞ヶ浦と北浦を合わせたよりちょっと大きいくらいの214kuですが、あくまで湖ではなくて「沼」という呼称がぴったりハマるそのポイント環境は、岸際一杯に広がったアシ林に浮き草と冠水植物、水中からびっしり伸び水面を覆いつくすウィード群、そして朝まずめには幻想的なピンクの花が満開するハス地帯など、この手の水生植物系ストラクチャーを狙って釣るのが好きな人にはたまらない、ある意味とても泥臭く、非常にアジア的ムード溢れるものであります。そしてそのアジアの代表的ゲームフィッシュである各種スネークヘッドやナマズ類を含めた、タイの淡水魚種のほとんどが、釣り師にとって少々ヘビィすぎるともいえるこのワイルドな自然環境の中に生息しています。
*注 汽水湖を含めれば南部のソンクラー湖がタイ最大だそうです。ちなみにタイ語で湖はタレー・サープといいます。



この巨大な沼地での釣りは100%ボートでの釣りとなります。ほぼ全域岸際は数10メートル沖までアシが群生する湿地帯になってますので特殊な状況(大洪水後など)を除いてオカッパリはほとんど不可能に近く、おまけに最深部でも5メートル程度という深さで広大な湖(沼)全体にウィードやハスなどが広がっているため、ボートなしでは満足に攻めきれません。

余談ですが今までにブンボラペッのおさかな目当てにナコンサワンを訪れた著名な日本人には小説家で釣師の故・開高 健氏、ナマズ好きで有名な秋篠宮殿下、またこちらも「ナマズ博士」として知られる松坂 實氏などがいますが、その中でも特に開高氏は著作「フイッシュ・オン」の中にあるように「おとなのふとももほどもあるライギョ」、つまりブンボラのシャドーの存在を突き止めていながら、同じく「フィッシュ・オン」に”釣師のいない国”と書かれた当時のタイ国事情により、惜しくもシャドーフィッシングを体験せずにブンボラを後にしているのです。氏の著作の愛読者でもある私としては、これが口惜しくてしようがありません。もし氏がこのエキサイティングなシャドー釣りを遂行していたら、その体験はいったいどんなインスピレーションとなって、いったいどんな文章を生み出したのか、ぜひ読みたかったものであります。そしてもう少し遅れて、できればもう30年ほど遅れて、いま来てくれたならフトモモシャドーの釣れるポイントをいくらでも教えて差し上げたのに・・・。


釣り人 sasakiさん

追記>
ブンボラペッは大河チャオプラヤ川を形成する支流といくつかの細い水路でつながっており、雨季のチャオプラヤ氾濫時には、付近の湿地帯すべてを湖の一部にして膨張しつつ水量調節の天然ダムの役目も果たしています。そして釣り好き、魚好きにとって目が離せないのは、その氾濫原での各魚種の目を見張るほどの旺盛な繁殖活動です。アクアリストの方たちの間で人気のシャムタイガー(ダトニオ)は残念ながら現在、絶滅状態になってしまいましたし、そのほかのあらゆる魚種に関しても例外なく減少傾向にあるのはたしかです。しかしこの雨季の繁殖活動の様子を見る限り、魚が繁殖するために必要な自然環境自体はまだまだ十分すぎるほど豊かです。
これだけ淡水、海水を問わず漁業の盛んな国だからこその「規制や管理」の重要性に、漁師や釣り人自らが早く、<今はまだ地方に届いてない開発>でトドメをさされないうちに気づいてほしいものです。


釣り人 Shin さん

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