愛の流刑地

August 19 [Sun], 2007, 11:22
「愛の流刑地」 2007年 日

★★★★★



渡辺淳一の本は、苦手な私(元々全然読まないけど^^)
何冊か読んだ感想ですが、どうも「恋愛至上主義者」ばかりの物語が多い気がして
恋愛物に興味がなかった私は敬遠していたのでした。

しかし、映画もこの歳になってめっちゃ恋愛物が好きになったのと同じく読む暇は
ないけど今ならうけつける気がしますね。

落ちぶれた作家が、昔書いた本の熱烈なファンだという人妻と出合い恋に落ち2人
は激しく求め合い、果てには女が「私を殺して」と男に懇願し男はその通り首を絞
め・・・・我にかえると死んでいた。

この作家役はトヨエツで、まぁ本当に上手い!
今年の日本アカデミー賞主演男優賞物じゃないのかなぁ?
毎回どの映画を観ても、上手いと思う役者の1人です。

人妻役は、ノリにのっちゃってる寺島しのぶ。
画的に、私なら例えば松嶋菜々子とかもっと綺麗で儚げな女性が良かったのでは?と
観る前は思ったけど、今の20代、30代の女優で誰があんな体当たり演技ができる?

ハリウッド女優とはギャラも違うせいか、ま〜ず売れっ子女優は脱がないし濡れ場
を演じさせてもお人形のようで肌を見せず、そういうシーンも僅かだ。
確かにこ〜いう役は寺島しのぶじゃないとできないよね!しかも、今回はしおらしい
女性役で、男をたてて自分は3歩後ろからついて行きます、そんな役なのだが違和感
ない。

冒頭で、その絞殺シーンがありトヨエツ扮する村尾菊治が、我にかえり寺島しのぶ
扮する入江冬香が息絶えていると気づいてから、警察に電話するまでの数時間の動向
がめちゃめちゃ良かった。
最愛の人を殺してしまった事・・例のテープが何故か回っていた事。
この先、自分はどうなるのか?冬香の家族は?幼い子供が3人いる筈だ。そして自分
にも先妻(高島礼子)との娘高子がいる。
2人で、このまま永遠に時を重ねていこうか?後を追うという選択肢もある。
悲しみと喪失感に襲われ困惑していると、不意に鳴った高子からの電話で現実に戻る
のだが先妻の再婚も決まり娘ももう高校生だ。

意を決するように警察に連絡する菊治。
そこに登場する警察官など豪華キャストだ。

まずは、前半の取調べにしか顔を出さないが佐藤浩市、松重豊。
事件を担当する若い女検事、織部美雪に長谷川京子。織部と不倫関係にあった同僚
には佐々木蔵之介。

弁護士役には陣内で、冬香を寝取られた旦那役に仲村トオルだ。
男性陣は役をシャッフルしてもできそうな、キャストだわ。

しかし、トヨエツの醸し出す男の色気は格別かもしれない(私にはそう思える)
後の裁判劇と交錯するように、回想していく冬香と菊治の愛の軌跡は、愛欲に塗れ
ているのに、何故か卑猥さは全く感じない。
相手に会う時の、喜びとか照れくささとか、無邪気さがヒシヒシと伝わってくる
からだ・・・・。そうか!トヨエツの良さは、ここかもしれない。
ちょっと照れたように笑うあの横顔とか、いつまでも少年っぽさを何処かに持って
いる所とか。
私でも、トヨエツが「君を題材にして本を書こうと思う」とあの目で見つめられた
ら拒まないなぁ・・・(苦笑)。
ましてや、夫との間は冷めていたようだし。
初めて、精神的にも肉体的にも本当の(どれが本当か実はきっとわかってないのだ
ろうけどね)愛を知ったら・・・女にもしそう言われたら男冥利に尽きますな。

菊治自身、裁判中何度も心が揺れるのだが、冬香の前日とった行動を実母(富司)
から聞かされて、ようやく納得がいくのだった。
しかし、情事の最中の事故死とか殺人などの裁判は赤面ものだ^^
私が菊治なら「もう、やめてくれよ〜〜殺人罪でいいよ。死刑でも何でもいいよ」
と思うかも^^

不倫の相手を愛しすぎて、二重生活に耐えられなくなった冬香(今時いないよね)
は、菊治の手で命を絶ち、永遠に菊治を自分のものにしようとした。
また、確実に2人の子供(本)が売れる方法でもあった。どうしても売れて日の目
を見せてやりたかったのだろう。
愛の証として、これ以上のものはあるか?
いや、私は“愛のために死ぬ”なんて事は、称賛はしない。
綺麗ごと過ぎる。人間なんて、そんなに綺麗な生き物じゃない。
しかし、これは映画だ。
こんな男と女の究極の愛の形があってもいいじゃないか?

家庭を顧みなかったワーカホリックの冬香の旦那は可哀想だった。
そして残された子供達の事も案ずる。余りにもスキャンダルに塗れてしまったから。
だけど、子供達や家族よりも「愛の中で死ぬ」事を選ぶ、何もかも捨てても惜しく
ない深〜い愛(陶酔気味だとは思うけど)がある事をこの映画で知った。
この作品は、官能小説めいてて実は「純愛」なのだろうな。
エンドロールでかかる、平井堅の曲も良かった。涙ボロボロになってしまいました。

裁判中、ずっと涙目で、マスコミの前では毅然としてそして牢屋の中で冬香との
思い出に浸っていこうと決心する菊治。
自分をこれほどまでに愛してくれた冬香に、自分は選ばれた殺人者だと言い切る
菊治に100点!なんてロマンチストなんだ、菊治!

上映時間 125分
監督 鶴橋康夫
原作 渡辺淳一
出演 豊川悦司 、寺島しのぶ 、長谷川京子 、仲村トオル 、佐藤浩市 、陣内孝則
   浅田美代子 、佐々木蔵之介 、貫地谷しほり 、松重豊 、本田博太郎 、
   余貴美子 、富司純子 、津川雅彦

【DVD観賞】
  • URL:http://yaplog.jp/tonton119/archive/362
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