second kiss【5】

September 03 [Sat], 2011, 18:48
「瑛くーん!こっちの後片付け終わったよ!」

ホールの掃除など、一通りの後片付けが終わると私はキッチンにいる瑛くんを呼んだ。

「ん?ああ・・・」

返ってきたのは片手間で何かやっているような生返事。
私はキッチンの奥の方をひょいっと覗いてみる。

「あ!それってもしかして新作のケーキ?」

戸締りをすると言っていたのにも関わらず、瑛くんはスポンジケーキに生クリームを丁寧に搾り出してデコレーションしている最中だった。
思わず声をあげてしまったが瑛くんはそのまま、私に答えを返さずに真剣な表情で取り組んでいる。

「ふぅ、こんなもんかな」

しばらくして瑛くんの手が止まると、お皿の上にはなんとも美味しそうで、且つ上品そうなケーキが完成されていた。

すると、ふと、瑛くんが私の存在に気づいた。

「・・・あ!わるい。ちょっと真剣になってて、話ちゃんと聞いてなかった」
「ううん、私も話し掛けてごめん。えーと、それって新作のケーキ?」
「ん?ああ、これか。まだ試作品だけどな」
「へー!すごいね!おいしそう!」
「だろ?ちょっと今日早めに終わったし、スポンジは予め作ってあったからデコレーションだけ試してみようかと思ってさ」

そう言った瑛くんは先程の感じとは違い、とても楽しそうだった。
瑛くんは手先がかなり器用だし、こうやってケーキやお菓子を作るのがとても上手だ。おまけに知識も多くてかなり尊敬する。珊瑚礁のバイトに来てからは瑛くんが作ったケーキやお菓子を試食させてもらってるけど、どれも美味しくて見た目もバリエーションに富んでいた。
私もこうやって器用にケーキが作れたらなぁ…なんて思う。

「うーん、ちょっとクリームが甘いか・・・」

瑛くんがケーキを味見して独り言のように呟いた。
私がその姿を見ていると瑛くんが笑う。

「なんだよ、おまえも食べたいのかよ?」
「えっ?」
「めちゃめちゃ物欲しそうに見てたぞ、おまえ」
「う、うそ!」
「ほんと。目が訴えてた『おいしそ〜わたしも食べたい〜!』ってな」

瑛くんが私のマネをしてまた笑った。
私は少し顔を赤く染めてむっとした。

(た、確かに美味しそうとは思ったけど!)

しかしそう思いつつ本当はうれしかった。
瑛くんがいつものような感じに戻ってくれてすごくホッとしている。
けれどまだ・・・本当の、私を避けていた理由がはっきりとはわからなくて心のある部分では少しモヤモヤとしていた。


すると目の前に急にケーキが差し出されてふと、我に返る。
瑛くんが自分が食べたフォークでケーキをすくって私の口元へと運んだのだ。

「ホラ」
「え・・・」

私はきょとんとする。
これってもしかして・・・

「ホラ、食えよ!いらないんだったら俺がもらう!」
「ま、待って!いります!食べます!」

慌てて瑛くんの持っているケーキをパクリと勢いよくほうばった。
生クリームとスポンジケーキの絶妙なハーモニーが口の中で幸せいっぱいに広がる。

「ん〜〜!おいしー!!!」
「・・・あ、おまえ」

私が幸せそうにケーキをかみ締めているのとは別に、瑛くんは私の顔を見て何かに気がついたようであった。

「・・・?どうしたの?」
「・・・・口についてる」
「え!・・・ついてるって・・・な」

「なにが」って言おうとした瞬間に腕を引っ張られて私の体制が崩れて前のめりになる。
からん、と何かに当たってしまい、下に落ちたのか小さく物音がした。
心臓がどくんっと大きく鳴り響く。


唇に柔らかいものが触れ、すぐに離れた。

普通にさ、

September 03 [Sat], 2011, 18:39
私が見てたタイピングソフトこれ中古じゃん!!!

ってか新品の値段なにコレorz

通常版コナミショップで売ってるけどどうせだったら新品の限定版が欲しい!

どうせ購入後にGS熱が冷めたら(おい)後悔するかもしれないけど

今はこのスプーン&フォークがついてる限定版がほしいのよおおおおおお

ってか小説ほったらかしだしいいい

はよ続きかこ。

最近は二コ動でGSのラジオを最初から順番に聞いていってます。

はぁー耳がしあわせ・・・

こんな夜中に叫ぶ

August 29 [Mon], 2011, 3:25
明日仕事だというのにこんな時間に叫ぶ。

GS2のタイピングソフトがほしい!!!

限定版が珊瑚礁のスプーン&フォーク・・・だと?
アマゾンで見たらまだ売ってるし!
ドラマCDは既にもう聴いちゃってるんですがねー。
さすがに8000円はお高いなぁー。でも欲しい欲しい。

私がGS2を買うきっかけとかうんぬん

August 28 [Sun], 2011, 21:28
GS2は正直まったく興味がなかったのです。
キャラ絵見て即効
「あー好みのタイプいねぇや、買わなくていっか」でした。
今思うとかなりもったいないことしたなー。
これが多分高校生の頃だったような・・・GS1を買ったのが高校生だったのです。
今じゃ××歳の社会人となってしまった私orz
まぁそんなことはおいといて(笑)

なぜ今この歳になってハマッてしまったのか。
それはニコ動のこのお方の動画のおかげでまんまと瑛たんにハメられてしまったのです!
それまで乙女ゲーなんてこの歳でもうしねーよ!誰がときめくか!
ってな感じだったのですが、もーーーこの動画見てハメられたね!うん。
まず瑛の声がティーダの森田さんって事でテンションあがった!(笑)
キャラの見た目タイプじゃなかったのに。あとバリスタってのでまたあがる!そしてツンデレ!
んで、極めつけは例のセリフ

「頼むよ耐えられないんだ!!!」

このセリフ聞いて、

や、やばい!私も耐えられない!!!と思い、即効でゲーム屋で購入。
それまで買おうかなーどうしようかなー、動画で我慢しようかなーって迷ってたんですが、
「頼むよ耐えられないんだ」で耐えられなくなって(ややこしい)購入まで踏み切りました。
このセリフがなかったら多分買ってなかったくらいに私にとってこの叫びは重要です。

そしてゲームをすればするほど他のキャラが見えなくなり、瑛たん一色に・・・。
この歳でこれだけきゅんきゅんさせられるのは瑛たんぐらいしかいないよ!まじ!
GS1では聞かなかったドラマCDまでも聴いて、瑛たん好きすぎ胸が苦しくて困ります。
でも頼むよ耐えられないんだで耐えられなくなった人って結構いてるんじゃないのかな(笑)

あーマジで『瑛が実際にいてたらの妄想』してる時点で重症。かなりやばい。
そのくらい好きなんです!
今持ってるのがPS2版なので、DS版が安くなったら買おうかと思ってます!

あとこれは希望なんですけど・・・
男主人公の普通のときメモでキャラ個人(例えば藤崎詩織)だけしか狙えないやつ昔PSであったよね?
虹野さんっていう子のやつはタイトルが「虹色の青春」だった気がする。

あれみたいに瑛くんだけ狙える瑛ゲームマジでだしてほしい!!
タイトルは「瑛色のカプチーノ」で(だせぇ)
珊瑚礁でのバイト話多めで!(ゲーム中は少なかったから)
この耐えられない気持ちをなんとかしてくれませんかね・・・某ゲーム会社さん・・・

second kiss【4】

August 28 [Sun], 2011, 20:12
私は顔を真っ赤に染めて俯いた。
まさか瑛くんにあの場面を見られていたなんて・・・
しかしそれと瑛くんが私を避けたりすることに一体何の関係があるんだろう。

「・・・・オイ」
「え?」

私がずっと黙って色々と考えていると瑛くんが痺れをきらしたのか話しかけてきた。

「おまえ、あいつのことが好きなのかよ?」
「あいつって・・・志波くん?」
「ああ」
「どうしてそんなこと聞くの?」
「いいから答えろよ」

志波くんは仲はとてもいいけれど私にとっては友達だ。
あのキスだって偶然ぶつかってしまった事故のようなもの。
ファーストキスだったからあの時は凄くドキドキしてしまったけれど、
今となっては夢だったような、本当にそんな事が現実にあったのか忘れてしまうくらいお互い普通に接していて。
特に私は気にはしていなかった。

「志波くんは友達だよ。あのキスは・・・事故のようなものだから」
「へぇ・・・事故、ね」
「うん、だからお互い別に気にしてないし」
「・・・・・・・」

私が思ったままを答えると瑛くんは何かを考える素振りをした。
しばらくしてから真っ直ぐに私を見る。

「じゃあさ、事故だったらいいってワケ?」
「・・・・?なにが?」
「いい、なんでもない」

瑛くんはすぐにホールを振り返ると「じゃ、俺は戸締りするから」と言ってさらにその奥のキッチンの方へ行ってしまった。

・・・なんだったんだろう。

(ま、いいか。私も後片付けしよう)

とりあえず気になっていたことは解決して、仲直りもできたような気もする・・・たぶん。
ちょっとまだモヤモヤは残るけど、私は気を取り直してホールの片付けをすることにした。

金色のコルダを買ってみたけれど・・・

August 28 [Sun], 2011, 19:58
500円で!(笑)

プレイしてみたけど・・・あまりの難しさでコンクール敗退しまくり!
最初は瑛の中の人の森田さん繋がりで火原狙いだったけど、
なんか話し方が瑛と違ってあまりにも投げやりすぎないかい・・・?
瑛よりティーダっぽい感じ。
うーん、なんか瑛みたいな話し方を想像してた私はちょっと「なんか違う・・・」でした。
なので途中でキャラがガチ好みな土浦に乗り換えました(笑)
最後までコンクールの演奏はgdgdでED突入。
EDはなんか『コンクール残念だったね』的な感じであっさりと終わってしまい
土浦さんが出てくることもなく・・・・・(泣)
かなりがっくし。
このゲームむずかしいわ!
途中から解釈ができなくなったんだけどなぜ!

もう1回プレイする気がもうでない・・・。
やっぱりGS2のようなぬるゲーで瑛といちゃいちゃしてる方が私には合ってるかも(笑)

ちょwwこの動画w

August 24 [Wed], 2011, 15:17
どストライクすぎるこの動画!!!
【ときメモGS2】すごいよ!!キテルさん(完成)【手書きMAD】

ひさびさテンションMAX!
これ作った人マジ天才だな!
好きすぎて何回も見てしまう!!!

second kiss【3】

August 23 [Tue], 2011, 23:59
日もすっかり暮れて窓から見えていた海の景色はいつの間にやら真っ暗になっていた。
珊瑚礁の時間もそろそろラストオーダーになりつつある。
今夜はこの近くでイベントがあるらしく、珍しく店内に残っているお客さんの姿はなかった。

「瑛、お嬢さん。ちょっと早いけど今日の仕事はこれで終しまいにしよう」
「はい、おつかれさまです。マスター」

私が挨拶する。
マスターからのお声が掛かり本日の珊瑚礁の営業は終了となった。

「じゃあ、僕は用事を思い出したから席を外すとしようか。瑛、後片付けと戸締りは頼んだよ」
「あ、ああ・・・わかった」

気を利かせてくれたのか、マスターは私たちにほくそ笑みカランカランと音を鳴らしてすぐに出て行ってしまった。

「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」

店内で2人きり・・・
急に瑛くんも私も押し黙り、店の中が水を打ったように静かになる。

(ど、どうしよう。何か話さなきゃ)

「あ、あの瑛く」
「あ、あのさ」

沈黙を破るように私が切り出そうとした瞬間、瑛くんの声が同時にかぶる。
そしてお互い顔を見合わせた。

「・・・・な、なんだよ」
「瑛くんこそ・・・」
「・・・・・・・・」
「ねぇ、さっき話があるって言ってたよね?何の話?」
「あ、ああ・・・えっと」

瑛くんはふてくされたような表情を浮かべて、なんともバツが悪そうにする。
自分の頭に手をやり、くしゃっと掻いてから瑛くんは私の方を見た。

「わ、悪かった。今日。一緒にバイト行かないとか、仕事中に避けたりして・・・」

急な瑛くんの素直すぎる謝りに私は拍子抜けした。
やっぱりあの行動には何か裏があったんだ。
私は少しホッとすると同時に頬を膨らませて瑛くんを睨んでやった。

「ふーん。てっきり私のこと嫌いになったのかと思った!」
「ばっ・・・そ、そんなわけないだろ!」
「じゃあなんであんなことしたの?」
「うっ」

言葉に詰まる。
私はムっとしながら瑛くんを責めるように見つめた。
すると負けじと瑛くんもまるで小さい子供が駄々をこねるかのような目で私を睨んだ。

「お、おまえが悪いんだからな!おまえがアイツなんかと・・・・・」
「え?」
「キスなんかするから!!」
「!!」

私の心臓がどくんっと飛び上がる。
その瞬間に顔がだんだんと熱くなっていくのがわかった。

「な、キキキキスって!?」
「グラウンドでハードル片付けてる時、志波とキスしてただろ」
「!み、見てたの!?」
「ああ、見てた」

この間、私がたまたまグラウンドでハードルを片付けていた時に志波くんが手伝ってくれると言い出して・・・それでたまたま何かの拍子にぶつかってしまい、唇同士が重なってしまったことがあったのだ。

second kiss【2】

August 20 [Sat], 2011, 22:20
私たちは喫茶珊瑚礁に到着し、お互い別々の部屋で制服に着替えた。
そして既に何人かのお客さんを迎えているマスターの元へと向かう。
私はさっきの瑛くんの素っ気無い態度がとても気になって、すぐにでも理由を尋ねたかった。しかし・・・・

「おはようございます!マスター」
「ああ、おはようお嬢さん。今日も頑張って下さいね。よろしく頼むよ」

私が元気よく挨拶するとマスターはにっこりと笑った。
だが、私の隣の空白を確認した瞬間に少しだけ目を見開く。

「・・・んん?あれ?瑛はどうしたんだい?」

いつもだったら二人一緒に並んでマスターに挨拶してからホールでの仕事が始まるというのに。
現在の私の隣はというとまったくの蛻の殻であった。

「私が制服に着替えた後にいつもの場所を見たんですけど、どこにもいなくって・・・・・あ」

『おまたせいたしました!珊瑚礁ブレンドです!!』

テーブル席に目を移すと、いつの間にか瑛くんが笑顔でコーヒーをお客さんに出しているところだった。

(いつの間にホールに入っていたんだろう・・・。)

私はそれを見てなんともいえないどんよりとした気分になる。

(もしかして・・・避けられてる?)

「・・・・・・・」
「・・・・・・・・・お嬢さん?」
「!あ、すみません」

私が俯いてぼんやりしているとマスターが心配そうに声を掛けてきた。
そして目線をそのまま瑛くんに移す。

「瑛のやつ、今日は一体どうしたっていうんだ。こっちにも来ないで勝手にオーダー運んだりして。やけに張り切ってるようだけれど」
「・・・・・・・・・」

心がまた曇っていく。
きっと私のことを避けてあんなことしたんだ・・・絶対そうだ。
そう思うとなんだか悲しくなってくる。
私と一緒に珊瑚礁に行きたくないとか、避けられたりだとか。
これって完全に嫌われてるよね・・・でもどうして?何か酷いことしたのかな・・・私・・・

「ふふ、きっと・・・何かあったんだろうね。どうせまたあなたとの事だろうと思うけど」
「え!?」

はっ、とする私にマスターはほくそ笑みながら話を続ける。

「瑛はね、最近あなたと何かあった時に限って仕事をいつもよりミスしたり、余計に張り切ったりするんですよ」
「そ、そうなんですか・・・?」
「ええ、だからきっと今回もそうでしょう・・・あ、でもこの事は瑛には内緒にしておいて下さいね」
「・・・・じいちゃん・・・もう聞こえてるよ・・・」

顔をふと上げるとすぐそこにはお客さんにコーヒーを出し終え、空いたお盆を持った瑛くんがしかめっ面で立っていた。

「瑛、いつからそこにいたんだ?」
「そんなこといいだろ!はぁ、もうじいちゃんは余計なことばっかり言うんだから」
「はっはっは!どうやら僕の考えは大当たりのようだな」
「ああ、もう!まったく・・・・・・・おいっ!」

急に瑛くんが勢いよく私の方を見た。
おもわずドキリとする。

「あとで・・・仕事終わったら話あるから」

そう言い残すと瑛くんはお客さんに呼ばれてオーダーを取りに行ってしまった。

second kiss【1】

August 20 [Sat], 2011, 21:10
「ねぇ、瑛くん。一緒に帰ろう」
「・・・いやだ」


いつもと同じ時間、いつもと同じように誘いの言葉をかけた。
それは今まで一度も断られたことがなかったため、てっきりすぐに了承されると思っていた私は思わず面食らい、一瞬その場は沈黙となった。


「・・・・・・・・」
「聞こえなかったのか?『いやだ』って言ったんだ」


私が呆然と瑛を見ていると、瑛は再びさっきと変わらない返事を繰り返した。


「なんで?一緒に帰ろうよ」
「ウルサイ。さっさと一人で帰れよ」
「だ、だって!・・・今日、珊瑚礁のバイトの日でしょ?」

私は少し小声になる。

「そうだけど、だから何?」
「何って・・いつも一緒に珊瑚礁に行ってるじゃない。だから今日も・・・」

私は更に小声で瑛に耳打ちした。しかし彼は、


「俺は今日はひとりで帰りたい気分なんだ、だから着いて来るな」


そういうと私をまるで避けるかのように、顔を逆の方向に向け、校門をさっさと抜けると、そのまま足早に行ってしまう。


「あ、ちょ、ちょっと!まってよ!」


私は慌ててその後を追いかけた。


いつもとまるで違った瑛の素っ気無い態度に、私は驚いた。
どうしたんだろう。なにかあったのだろうか。
ひとりで帰りたい気分、だなんて今までそんな風に言われたことなどなかった。

それは明らかにいつもと様子が違っていた。





下校時刻。

今日は夕方から、瑛と私は喫茶店「珊瑚礁」のアルバイトが入っていた。
特に私達は、学校から一緒にアルバイト先に向かう、といった約束を交わしていた訳ではない。
しかし、いつもアルバイトが入っている曜日は、私が午後の授業が終わると、彼が来るまで校門で待ち、彼が後から来る。そして私は「いっしょに帰ろう」と誘う。
その後は当たり前のようにアルバイト先まで二人で向かうことが習慣のようになっていたのだ。


ちなみに「一緒に帰ろう」と、わざわざ私が言うのは、彼の親衛隊たちに、私達が一緒にバイトをしていると思われないためのカモフラージュでもあった。
瑛はアルバイトをしていることを学校では秘密にしている。
わざわざ私が公言することにより、二人でバイト先ではなく、あたかも下校しているかの様に見せているのだ。

しかし逆に、二人をめぐる別の噂がたっているということは言うまでもないが・・・。



早歩きで前を歩く瑛の後ろを、私は距離を離されないように、必死に小走りで着いていった。



「ついてくんなって言ってんだろ」


歩く足の速度を緩めず、前にいる瑛が少しだけこちらを振り返り、ぶっきらぼうに言い放つ。
その態度から非常にイライラしている様子であることが伺える。
私はチクリと胸の奥が痛んだ。


「だ、だって、方向こっちなんだもん!」


少し息を切らしながら叫んだ。


「ったく、わざわざ一緒にバイト行かなくてもいいだろ」


瑛は眉間にしわを寄せてなんとも面倒くさそうな表情で呟く。
なんだか出会った時の彼を思い出した。


「どうして?今まで一緒に行ってたじゃない」
「ああ・・じゃあさ、これからはお互い別々に行くってことで。授業終わる時間も違うんだし」


彼の言葉は自分と彼をその場で真っ二つに切り離されたような感じがした。
私はなんだかさみしくて悲しい気持ちでいっぱいになった。
これだけ私のことを避けるという事には、「一人になりたい」という理由だけじゃないような気がする。


私が彼に何かしてしまったのだろうか?
何か傷つけることでもしたのだろうか?
あるいはもっと別のこと?

何が原因でこんな風になってしまったのか理由を知りたい。


「ねぇ、瑛くん。何かあったの?」
「・・・・・・・」


後ろから呼びかけても返事はなく、瑛は黙ったまま前を進む。
心配と不安と、色々な感情が混じり、私は遠くを見つめた。


向こうの方からだんだんと、綺麗な海が。伝説の灯台、そして一軒の喫茶店が見えてきた―――
P R
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