Angio-CTによる肝癌の診断 3)

October 20 [Sun], 2013, 21:35
おはようございます。

アンギオCT-1)、2)でお話してきましたように
アンジオCTは、肝癌診断、治療にとても重要ですが
欠点もあります。

まず血管造影という侵襲的な検査が必要ですので
手技に慣れた医者が必要ですし、
装置が大きくきわめて高価で、
大学病院など研究的な施設しか設置が難しいのが現状です。
そのうえ、保険適用がありません。

でもアンギオCTがあれば、肝癌患者さんには
高いレベルで診断治療をしてあげられます。

それで、ガンちゃん先生の医院では
東芝のコンパクト16列CTアクティヴィオンに
フィリップスの外科用イメージを組み合わせアンギオCTとして
利用しています。
手術中
普段は、通常の多列CTとして使用し
血管造影時に、アンジオCTとして使用しています。

このようにすれば、CTをフルに使用することができ
2重にCTを買う必要がありません。

北九州地区では、1台しかないアンジオCTです。

なかなか優れたシステムですので、是非お試しください。

肺ガンについて

September 15 [Sun], 2013, 22:04
おはようございます。

今日は、少し専門と離れますが、
「肺ガン」についてお話をいたします。

ガンちゃん先生は、消化器の専門医ですが、
画像診断も得意としております。

医学の中で、この30年間で一番進歩したのは
画像診断です。

30年前は身体の中をみることは、ほとんど出来ませんでしたが、
CT検査、エコー検査、MRI検査等の進歩により、
最近はmm(ミリ)大のガンをみつけることが
出来るようになりました。

ガンちゃん先生は、北九州で初めての全身型のCT、
MRIをみて来て、エコー検査も30年以上やってきていますので
身体の中のいろんな変化が良くわかり、
小さなガンもみつけることができます。
(1年間に70人以上のいろいろな早期ガンをみつけております)

今日お話しする、「肺ガン」には扁平上皮ガン、腺ガン、
未分化ガン等がありますが、
腺ガンや扁平上皮ガンは、早期に診つけると、
胸腔鏡手術(VAT)で簡単に治ります。

例えば、患者であるFさんは、
胃潰瘍で私のところに来ておりましたが、
少し咳が続きましたので、胸部CTを撮ることにしました。
すると、右の肺に1.0cm位の胸膜をひっぱる淡い影があり、
「早期肺ガン」と診断しまして、VAT手術をしてもらい、
今は元気に頑張っておられます。(下記図参照)
肺がん参考図
肺ガンはこういう時期にみつけないと、治りにくくなります。
胸写では、このような影を診つけることは出来ませんので
年に一度位は、CT検査をするようにしましょう!

皆さんがご存知のように『タバコ』は肺ガンの原因の一つです。
ですので、禁煙するべきです!!・・・・・・が、
ガンちゃん先生はなかなか禁煙することが出来ません。

今までお話して来ましたように、
医者の仕事は日々、緊張の連続なのです。
『タバコ』はガンちゃん先生にとって、Pacifierなのですネ。

大腸ガンについて

August 07 [Wed], 2013, 22:15
おはようございます。

一昨日もガンをみつけました。
この患者さんは下血で来られ、大腸カメラと大腸トーシで
確認しましたところ、少し進行した「大腸がん」でした。
他の臓器に転移はなく、切除すれば70〜80%の確率で
治りますので、その日のうちに外科を紹介致しました。


本日は「大腸ガンについて」、お話をします。
近年、大腸ガンも増えており、肝ガンと第3位を争っています。
今は、オリンピック中ですので銅メダル候補です。

早期に大腸ガンをみつけますと内視鏡治療で治ります。
早期にみつけるためには、
年に一度は便潜血検査をしましょう!
ちなみに便潜血検査が陽性ならば、大腸検査を受けましょう!

大腸検査には、大腸カメラによる検査と大腸トーシがあります。
ガンちゃん先生の医院では、
併用して検査をすることにしています。
何せ、大腸の中には@んこでいっぱいですので、前処置が重要です。


ここで、大腸ガンについての事例をいくつか、ご紹介致します。

さて、患者であるAさんは十二指腸潰瘍、膵腫瘍で私のところに
通っていましたが、昨年の便潜血検査がプラス(陽性)でした。
直ちに大腸検査をしますと、
デノボの早期大腸ガンがありましたので(下記図参照)
図1 図2
さっそく、内視鏡治療をしてもらいました。
まず、治癒するものと思います。


大腸ガンは、「ポリープが大きくなってガン化」するものと
はじめからガンとして発症する「デノボのガン」と2つあります。
いづれも、早期ならば内視鏡治療で治ります。
比較的大きくなっても、外科切除で治る可能性が高いのですが、
不幸にも「肝転移」を起こしたとしても、あきらめてはいけません!


別の患者であるBさんは、15年前、進行した大腸ガンと
肝臓のS6に5〜6cm大の転移がありました。
幸いにも肝転移は1個でしたので(下記図参照)
図3 図4
外科で両方共に切除してもらいました。
現在15年間、再発せず、ガンは治癒したものと思います。

進行した肝転移があっても、大腸ガンが切除してあれば、
私の治療と抗がん剤の併用で治療出来ます。



Cさんは、3年前ステージ2の大腸ガンをみつけて切除してもらいましたが、
ガンちやん先生の言葉にそむいて、術後検診を怠り,
下図のように肝転移がひろがり昨年9月に、のこのことやって来ました。
図5
昨年の9月にCEA(腫瘍マーカー)が6190でしたが、
今は186まで下がってお元気です。

いくつか事例をご紹介致しましたが、
他の臓器に転移した場合でもあきらめてはいけません!
ガンとの闘いは、Never give upです!

ご参考になれば

July 27 [Sat], 2013, 15:14
こんばんわ。岩本です。

前回「肝臓ガンについて-2」にて
私の治療法、「門脈・動脈同時塞栓療法」についてご紹介をいたしましたが、

詳しくは「Cancer」という
アメリカの学会誌に掲載されることが決まっておりますが
どうしても英語が苦手と言う方のために、

昨年10月にエーザイ株式会社発行の
医療機関向け雑誌「CLINICIAN(クリニシアン)」に
私の治療法が掲載されておりますので
良かったらこちらをご覧下さい。(もちろん日本語版です)

■肝細胞癌治療における門脈・動脈同時塞栓療法(Angiographic subsegmentectomy:AS)の成果について
 (エーザイ CLINICIAN 2009年9・10月号 No.582 Vol.56)(e-CLINICIAN参照)
 治療方法CT写真

CLINICIANの記事を覧いただくには、
以下のヘルパーアプリケーションのダウンロードが必要です。
お持ちでない方はダウンロードをお願い致します。
Adobe@Reader@
get_adobe_reader.gif


学会の論文等は英語表記がほとんどになります。
そのため、毎週、岩本内科医院では
講師の先生に来て頂き、英会話教室が開かれており、
従業員やその家族の方も含め、みんな頑張っております。

私も10年前までは話すことすら出来なかった英会話も
今では論文発表が出来るまでになりました。

これからも日々頑張って参ります。

肝臓ガンについて2

July 13 [Sat], 2013, 22:32
こんばんは、岩本です。

前回は「肝臓ガンついて-1」にて
ガンの治療法をいくつかご紹介しましたが、
今日は私が30年以上、格闘して参りました
「肝動脈塞栓術(TACE)」についてご説明いたします。

■「肝動脈塞栓療法(TACE)」について
  肝臓がんの治療では血管をふさぐ施術としてTACEと呼ばれており、
  がんに通じる肝動脈をふさぎ、栄養不良にして
  ガン細胞を壊死(えし)させる仕組みです。

肝ガンは肝動脈で栄養されていますので
肝動脈に油の造影剤「リピオドール」と「抗癌剤」を流し、
血流を止めると肝ガンが消えるのではないかと思い
私なりに色々工夫しながら頑張って『TACE』を続けて来ました。


今では、今日「Cancer」に載った
『門脈・動脈同時塞栓療法(Angiographic Subsegmentectomy.AS)』
と言う治療法を行っております。

肝臓には門脈と肝動脈があり、

・肝動脈は主に肝臓に酸素を運ぶ血管
・門脈は腸で消化吸収された栄養物や
 腸内で出来た毒素を肝臓に運ぶ血管です。

この治療法で心臓から血液が送られる動脈だけでなく、
消化管から血液が流れる門脈も同時にふさぎ、
ガンとその周辺の肝組織を目に見えない小さな転移巣も含めて
肝の解剖学的に一気にやっつけてしまう治療法です。

外科の先生は亜区域レベルではそのような治療が当たり前ですが
亜亜区域レベルでの切除はほどんどまだ出来ません。

肝臓ガンは外科切除がうまく行われても
5年で80%以上が再発しますので
繰り返した治療が必要となります。


しかし私の「門脈・動脈同時塞栓療法」では
そのレベルで血管に沿った系統的な治療が出来ますので
肝臓に対するダメージはごくわずかですので
副作用や治療死はほとんどなく
現在では理想的な治療法だと考えております。

私なりに世界で最も良い治療法でないかと思い、
毎日いろいろな患者様と向き合い、
一人一人にとってより良い方法を考え、
共にガンと戦いながら頑張っております。

肝臓ガンについて

June 30 [Sun], 2013, 21:24
こんにちは。

今日は私が30年以上格闘して来た、肝臓ガンについてお話をいたします。

肝臓ガンと申しましても 肝臓からでたもの、
他の臓器から転移して来たもの等がありますが、
私が一番専門としているのは肝細胞がガンになった
肝細胞ガン(HCC)です。

(以下、肝細胞がんをHCCとします。)
HCCでは、1年間に約3万2千人の日本人が死亡し、
全世界では1年間に50万人以上が死亡しており、
HCCの多くはC型、B型の肝炎ウィルスの感染により発生します。

治療としては、外科切除、ラジオ波治療(RFA)、私が30年以上
行って来た肝動脈塞栓術(TACE)や肝移植 等があります。

■外科切除では、
 ガンを切除し取り除く治療ですので、
 ガン治療の基本と言っていいのですが、
 肝臓はなくては、人は生きれない臓器ですので、
 その人の肝臓能力と、HCCの広がりによって、
 手術できる人が限られています。
 最近は外科切除が原因として死亡される患者さんは
 少し少なくなりましたが、HCCはうまく切除できても
 5年以内に約80%が再発します。


■ラジオ波治療では、
 現在、日本だけでなく世界中でもてはやされている治療ですが、
 どういう訳か、私の周りではラジオ波治療の後、
 ガンが広がりリンパ節に転移をするケースや
 エコー下で針をガンにさすのですが、そのさした胸腹壁に
 再発したり、どうも経過が良くありません。
 動脈と言う血管の固まりであるHCCに針をさすのは、
 注意が必要と思っています。


■肝移植については
 移植となりますと高価でありますし、日本では生体肝移植が
 主ですのでいろんな意味で問題があります。
 当医院(医療法人岩本内科医院)では今まで3人の患者さんに
 移植をしてもらいましたが、現在元気な人は1人だけになりました。
 手術後の再発の問題や手術そのものが難しく、
 まだまだ問題があると思っていますが、今後進めて行かないといけない
 治療方法と思っています。

早期肝ガンについて

June 15 [Sat], 2013, 17:03
おはようございます。

今日は早期肝ガンについてお話をいたします。

昨年は肝ガン診断で大きな進歩がありました。
早期肝ガンについて、国際的コンセンサスが出来ました。
日本の久留米大学の神代先生や帝京大学の近藤福雄先生達の
努力のおかげです。

コンセンサスは、早期肝ガンは境界不明瞭で、
間質浸潤があり(門脈域の内にガンの浸潤があるもの)
まだ血管新生がない結節を早期肝ガンと言いましょう
と言うものです。

ガンちゃん先生は、このコンセンサスは待ちに待っていたものです。

今、日本を始め、世界中で肝硬変の結節は多段階に肝ガンになると
信じられています。これを多段階発癌説と言われております。

それに基づいて、細い針生検で適当に診断し、
PEIT(経皮的アルコール注入療法)やRFA(ラジオ波治療)が
行われています。

ところが今度決まったコンセンサスでは
早期肝癌は、間質浸潤があるもの(門脈域の内にガンの浸潤があるもの)
と決まりましたので、
細い針生検では、早期肝ガンは診断は出来ません。
なぜなら、細い針生検では門脈域は、ほとんど取れないからです。

要するに、世界中で適当に良性結節をガンと診断して
RFAなどが行われているのです。
RFAが、きちんとした肝ガンの治療であれば、
ガンちゃん先生は文句は言いませんが、私のところでは
RFAをしてもらった患者さん達はすべて再発し、
それが原因で・・・という患者さん達もかなり居ります。

きちんと早期肝ガンを診断したり、これをどのように扱うかは
今後、日本の医療界全体や世界的にきちんと決めていかなければ
いけない問題だと思っております。

神戸にて

June 01 [Sat], 2013, 17:45
こんばんは。

今、神戸へ来ております。

第16回「肝血流動態イメージ研究会」で
「門脈・動脈同時塞栓療法」を発表してきました。

ちょっと疲れて、
今日泊まるホテルの11階から神戸の夕日を見ながら
これを書いております。
夕日



昨日、「早期肝ガンについて」のお話致しましたが、
このシンポジュウムでは
肝細胞癌の多段階発癌を取り上げており、
日常の肝癌診療において、
慢性肝炎・肝硬変、前癌病変、早期肝癌、進行肝癌の
個別化診断がどこまで可能になってきたのか、
多方面からの最前線の話を伺い、活発に討論される研究会になります。

今回、私の行っております治療法での
早期肝ガンについて、日々の診療経緯などを紹介してきます。
24.門脈動脈同時塞栓療法(Angiographic subsegmentectomy:AS)の
すばらしい成果について (プログラム:47ページ参照)発表してきます。

学会発表は、ほぼ大学病院の先生方ばかりです。
私のような地方の開業医が、
発表することはめずらしいことなのですが、
出来る限り、公の場所で発表するようにしております。

臨床医として、日々の診療や手術をしながら
学会発表や執筆活動をすることは大変なことですが、
今まで患者さん達を最初から最後まで診てきた私が、
こういう場に出て発表することは
すごく大事なことだと思っております。

大学病院などの後ろ盾もなく、
今の日本の医療界の大きな壁を壊すことは難しいですが、
他の先生達に負けないよう、頑張って討論してきます。

はじめまして、ニコラスです。

May 04 [Sat], 2013, 0:21
はじめまして、ニコラスです。
大阪の中規模病院で外科医として働いてマス。
医者になって20年、もう中堅以上の立場にはなってるけど
気分は、まだまだ、仕事を始めた頃のままなんで
現場で走り回ってるのが好きだなあ
医者は全部で150名近くいるけど、
外科の症例がそれほど多くないので、
昔、救命センターで働いていたこともあり、
救急外来を担当することが多い。

救急には、病気やケガもいろいろ来るけど
患者自体、いろんなキャラの人が多いんで
ヒューマンウォッチャーとしても、興味が尽きないし飽きないんだよな。

さあ、今日も、昨日MKの手術をした患者の状態を見に行って
その後は、救急外来で救急車を待ってよっと。

不養生にもほどがある

June 09 [Sat], 2012, 12:51
10年以上前の話だが、
そのころボクは

トテカンチョ病院に月に数回、
外科の昼間だけの外来のバイトに行っていた。

そこには、大学の後輩で
脳外科をやっている岩本先生が、
大学病院の脳外科の医局から出向していた。

彼は医者になって6、7年ほどだった。
トテカンチョ病院の脳外科には、
40代後半の大歳先生が部長でいたが、
脳外科の医者は、その部長と2人だけだったので、
結構忙しくしていた。

しかし、そろそろ、油の乗りかかっている時期でもあり、
手術や検査を一人でできるようになってきて、
仕事が面白くて仕方がないって感じだった。

小さい町の中核病院だったので、
脳外科の患者も多く、
朝から外来をして、昼から手術をして、
合間に検査を入れて、夜は救急の緊急手術に入って、
昼も夜もない生活を続けていた。

ある日、ボクが外来の仕事を終えて、
医局でのんびりとコーヒーを飲んでいると、
岩本先生が疲れた顔で入ってきた。

「お、岩本、疲れてるな、大丈夫か?」
「大丈夫じゃないですよ、ニコラス先輩。

昨日から38℃の高熱が続いてて、
体中、節々が痛いんですよ」

「そんなに熱が高いんやったら、休んだほうがええやろ」
「でも、今日も検査もあるし、

病棟に重症の患者がいるんで、
休める状況じゃないんですよ」

「インフルエンザか?」
「いや、調べてませんけどね。

でも陽性が出ても仕事はしないといけませんからね」

いまでこそ、医者も
熱が出れば、インフルエンザの検査をして、
陽性が出れば、
タミフルやらリレンザやらの抗インフルエンザ薬をしっかり飲んで、
熱が下がるまで自宅安静にするといった対応をしているが、
そのころは、まだ、
高熱が出ても、インフルエンザの検査をしたり、
クスリを飲んだりする時代ではなかった。

ただ、ひたすら根性と気合だけで治していたものだ。
「そうやなあ、医者が2人しかいないと、
休んでなんかいられないよな」
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