(林田力記者)北芝健『警察裏物語』
2009年01月23日(金) 20時18分
本書は警察内部の話だけではなく、警察から見た右翼、左翼、宗教団体などについて言及する。警察学校では右翼について「右翼もまた民主主義の破壊者であることを諸君たちは忘れてはならない」と教えているという(92頁)。
左翼側からは右翼と警察の癒着が批判されることがある。しかし、上述の警察学校教官の言葉は右翼も取締りの対象であり、ズブズブの蜜月関係でないことを示している。一方で、「右翼もまた」という表現からは警察組織が思想的には右翼に近いところにあるところを正直に吐露している。本書では殊更に警察を美化することもなく、一方で不本意な退職者にありがちな過度に貶めることもしていない。副題に「警察の真実」とあるとおり、等身大の警察を描いている。
特に本書で力を入れているのは暴力団との対決である。現在の暴力団は潜行化し、表の経済への進出が著しい。本書では東急グループを例に暴力団と大手企業の癒着に触れている。「東急コンツェルンが広域組織系フロント企業との仕事を通じ、コンツェルンそのものが広域暴力団組織に乗っ取られそうになった」という(244頁)。実際、広域暴力団の関係者が1989年に東京急行電鉄に株式を大量に買い付けた話は有名である。
左翼側からは右翼と警察の癒着が批判されることがある。しかし、上述の警察学校教官の言葉は右翼も取締りの対象であり、ズブズブの蜜月関係でないことを示している。一方で、「右翼もまた」という表現からは警察組織が思想的には右翼に近いところにあるところを正直に吐露している。本書では殊更に警察を美化することもなく、一方で不本意な退職者にありがちな過度に貶めることもしていない。副題に「警察の真実」とあるとおり、等身大の警察を描いている。
特に本書で力を入れているのは暴力団との対決である。現在の暴力団は潜行化し、表の経済への進出が著しい。本書では東急グループを例に暴力団と大手企業の癒着に触れている。「東急コンツェルンが広域組織系フロント企業との仕事を通じ、コンツェルンそのものが広域暴力団組織に乗っ取られそうになった」という(244頁)。実際、広域暴力団の関係者が1989年に東京急行電鉄に株式を大量に買い付けた話は有名である。
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