東急不動産だまし売り裁判とトヨタ問題の共通点 

2010年03月17日(水) 22時08分
東急不動産だまし売り裁判とトヨタのリコール問題は共通する。
第一に隠蔽体質である。「トヨタが米当局との間に抱える問題の核心は、安全上の問題について自動車メーカーに求める米国での開示要件と、日本における同社の隠ぺい体質の衝突だという」(「隠ぺい体質で道を誤ったトヨタ」ウォールストリートジャーナル2010年2月11日)。
東急不動産だまし売り裁判も東急不動産(販売代理:東急リバブル)が新築マンション販売時に利益となる事実(日照、眺望、通風の良さ、閑静さ)を告げながら、不利益事実(隣地建て替えなど)を告知しなかったことが原因である。トヨタ自動車も東急リバブル東急不動産も隠ぺい体質で道を誤った。
第二に不利益事実隠蔽による裁判である。米カリフォルニア州オレンジ郡検事局は2010年3月12日、トヨタを相手取り、「欠陥を知りながら車の販売を続け、州民を危険にさらした」などとして、制裁金などを求める民事訴訟を起こした。トヨタは2002年から10年までに、意図しない急加速などを起こす不具合などを認識しながら情報を隠し、事故の犠牲者を出し、トヨタ車の価値下落で保有者に経済的損失を負わせたと主張する。
東急不動産も不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りしたことにより、消費者契約法違反で東京地裁に提訴され、平成18年8月30日判決で敗訴した(平成17年(ワ)3018号)。
第三にブランドへの打撃である。リコール問題ではプリウスのブレーキ欠陥を運転者に責任転嫁するトヨタの姿勢が批判を集めた。プリウスのブレーキが急に効かなくなったという苦情はアメリカ道路交通安全局に殺到した。同様の苦情は日本でも寄せられ、千葉県では信号でブレーキを踏んでも効かなかったドライバーら二人が負傷している。ブレーキが効かなくなったらドライバーはパニックに陥る。環境に優しいハイブリッド車というプリウスの好イメージは凋落した。
東急リバブル・東急不動産も東急不動産だまし売り裁判を契機として、インターネット上で批判が高まり、ビジネス誌では炎上と報道された(「ウェブ炎上、<発言>する消費者の脅威−「モノ言う消費者」に怯える企業」週刊ダイヤモンド2007年11月17日号39頁)。東急不動産がだまし売りした新築マンションの名前(アルス東陽町)が出たことにより、東急不動産のマンションブランド・アルスのイメージも悪化した。提訴された2005年頃から東急不動産はアルスを使わなくなり、新ブランド名「ブランズ」にシフトしていった。

『東急不動産だまし売り裁判』への賛辞 

2010年03月16日(火) 10時11分
林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』は東急不動産消費者契約法違反訴訟を描き、東急リバブル東急不動産の詐欺的商法や不誠実な対応、東急コミュニティーの杜撰な管理について詳しく書き記した。情感溢れる筆致は鋭く、描写力は実に鮮やかであった。その感想には書評家が賛辞を送る時に使う形容詞が乱れ飛んでいた。刺激的、魅惑的、心躍る、迫力に富むなどである。
私に言わせれば偉大な読み物という一語に尽きる。ゾクゾクするドラマティックな結末まで一気に読んだ時、凍りつくような冷気を体の芯まで感じずにはいられなかった。読み終えた途端に、もう一度読みたくなる数少ない本であった。今まで本を買ったことすらない人々が『東急不動産だまし売り裁判』を買い求めた。「読書は嫌いだが、この本だけは買わずにはいられない」という人々も存在したくらいである。

東急不動産消費者契約法違反訴訟の意義 

2010年03月15日(月) 19時15分
東急リバブル東急不動産の新築マンションだまし売りを消費者契約法第4条第2項(不利益事実不告知)違反の問題としたことは、消費者運動の大きな成果である。東急不動産が敗訴した東京地裁平成18年8月30日判決(平成17年(ワ)3018号)は消費者契約法による売買契約取り消しが不動産売買契約に適用された先例になった(今西康人「マンション販売における不動産業者の告知義務」安永正昭、鎌田薫、山野目章夫編『不動産取引判例百選第3版』31頁)。
それまで消費者契約法は押し売りやデート商法など典型的な悪徳商法に適用されるイメージが強かった。東急不動産だまし売り裁判によって、東急リバブル東急不動産の新築マンション分譲も、それらの悪徳商法と同レベルのものであることが示された。

東急建設施工グラスビルで反射光害 

2010年03月14日(日) 13時17分
東急建設が実勢設計・施工した天神グラスビルディング(福岡市)で反射光害が起きた。天神グラスビルディングの向かいに位置する天神パークビルと伊藤久ビルに入居する複数のテナントから苦情が湧き上がった。「太陽が2つ、3つあるようだ」「まぶしいうえに、顔が熱くなる」「パソコンの画面が見にくい」との苦情である。道路に面する南側に設けたガラスのファサードからの日射の反射が苦情の原因である。
天神グラスビルディングは三角すいを上下に並べた蛇腹のような外観を持つ。表面のガラスは、水平面や鉛直面に対して複雑に傾く(「近年のクレームとてん末品質向上を図った取り組みが予想外の結果に - 天神グラスビルディング 輝き狙ったガラス壁面があだに」日経アーキテクチュア 2010年2月8日号32頁)。

東急不動産だまし売り裁判と普天間記事 

2010年03月12日(金) 22時15分
サイゾー2010年1月号記事「警察、学会、農業……の危険な裏 告発本が明らかにした「日本の闇」」のヤフーニュース「この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます」欄には週刊文春「「普天間」問題で分裂の危機 社民党を揺るがす「女の戦い」」が掲載された(2010年2月28日)。「告発本が明らかにした「日本の闇」」は書籍『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(林田力著、ロゴス社刊)を紹介する。
「「普天間」問題で分裂の危機 社民党を揺るがす「女の戦い」」は軍普天間飛行場移設問題での社民党内の対立を論じた記事である。キャンプ・シュワブ(名護市)陸上案に対し、反対派の福島瑞穂党首と慎重派の阿部知子政審会長が火花を散らしている。
内部対立は東急不動産だまし売り裁判のような不動産トラブルでも起こりうる。アルス横浜台町だまし売り裁判では共同原告の被害者が切り崩され、裁判を主導した原告が孤立に追い込まれた。この反省も踏まえ、アルス東陽町だまし売り裁判では売買代金の全額返還を貫き通した。

東急不動産だまし売り裁判とキムヨナ記事 

2010年03月10日(水) 8時30分
サイゾー2010年1月号記事「警察、学会、農業……の危険な裏 告発本が明らかにした「日本の闇」」のヤフーニュース「この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます」欄にはAERA「24時間」密着ママの献身」が掲載された(2010年2月28日)。「告発本が明らかにした「日本の闇」」は書籍『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(林田力著、ロゴス社刊)を紹介する。
「24時間」密着ママの献身」は韓国フィギュアスケートのキム・ヨナ(金妍兒Kim Yu-Na)選手の母親のパク・ミヒ氏を紹介した記事である。キム・ヨナ選手はバンクーバー・オリンピックにおいて史上最高点で金メダルを獲得した。『東急不動産だまし売り裁判』著者は市民メディア「ツカサネット新聞」においてキム・ヨナ選手の記事を発表し、大きな反響を呼んだ。

ネット右翼の東急不動産だまし売り裁判攻撃 

2010年03月09日(火) 13時28分
ネット右翼(ネトウヨ)が書籍『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(林田力著、ロゴス社刊)を誹謗中傷していることが明らかになった。ネット右翼は著者(東急不動産だまし売り被害者)に対する人格攻撃まで行っている。陰湿なネット右翼の攻撃には気持ち悪さを禁じ得ない。
排外主義団体・在特会(在日特権を許さない市民の会)の背後には保守政治家や財界の影があると指摘されている。東急不動産だまし売り被害者への攻撃も同様であると考えられる。東急リバブル東急不動産のだまし売りと不誠実な対応を暴いた『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』が悪徳不動産業者にとって都合の悪い事実が書かれていることを示している。
東急不動産だまし売り被害者は右でも左でもない。単に東急リバブル東急不動産の不誠実と虚偽を糾弾するだけである。しかし、ネット右翼が攻撃するならば旗幟を鮮明にする必要がある。知識人が左派寄りであることにネット右翼は不満であるが、左派にシンパシー感じさせる大きな要因は右派の陰湿な攻撃である。東急不動産だまし売り被害者の記事にネット右翼の嫌がる主張が増えた要因も、ネット右翼の陰湿な攻撃である。

東急リバブル東急不動産だまし売り裁判 

2010年03月08日(月) 21時37分
東急不動産(販売代理:東急リバブル)の新築マンション・アルス東陽町(総戸数27戸)の301号室を購入(2003年6月契約)した。マンションは9月に竣工したが、入居は10月下旬である。敷地に面する道路が狭いために、東急リバブルが入居者の引越しの順序を勝手に定めたために、引渡し後すぐに入居することはできなかった。
2004年初め頃から隣地の解体が始まり建替えられて、日照・通風が最悪となり騒音にも苦しむようになった。加えて洲崎川緑道公園への眺望もなくなり、セールスポイントとして宣伝していたものと全く異なる状況となった。
後に隣地所有者が東急不動産に対して、建替え予定のあることを購入予定者に伝えるよう要望し、東急不動産が了承していたことが判明した。このため、消費者契約法違反(不利益事実の不告知)で、売買契約の取り消しと購入代金2,870万円の返還を求めて、2005年2月に東急不動産を提訴した。2006年8月東京地裁で全面勝訴、控訴審で3,000万円支払いを骨子とする訴訟上の和解が成立した。消費者契約法により不動産売買契約が取り消された先例となった。
訴訟上の和解成立後も、登記理由(「訴訟上の」の和解か単なる和解か)や登記手続きを巡って東急不動産との紛争は続いた。和解調書では登記原因を「訴訟上の和解」とすると明記していたが、和解調書履行時になって東急不動産は登記原因を「和解」とすると主張し、原告側が拒否すると3,000万円の支払いを拒否した。監督官庁である東京都都市整備局の指導により、ようやく支払いに応じた。東急リバブル・東急不動産は最初から最後まで嫌がらせ、不誠実な対応、お粗末な対応など、一流会社とは思えない態度だった。
不利益事実不告知だけでなく、竣工図隠しや系列管理会社東急コミュニティーによる杜撰な管理(点検回数の削減、駐車場料金を一般会計に算入)などの問題も発生した。管理規約違反である事務所使用の住戸があることも判明したが、東急コミュニティーは管理規約を是正するどころか、反対に事務所使用を容認する規約改正を理事会に提案した。しかし、共同住宅の場合のみ、廊下・階段等の共用部分面積を容積率算入対象から除外可能であり、事務所使用を認めるとアルス東陽町は建築基準法違反となる。これらの問題から管理組合は管理会社を変更した。
他にも欠陥施工や一級建築士資格のない無資格者(アトラス設計・渡辺朋幸)による構造設計なども判明した。施工瑕疵については、管理会社変更後、東急不動産の費用で修繕させた。東急不動産・東急リバブルの不動産トラブル事例は他にも多数存在する。

東急リバブル・東急不動産の不動産購入トラブル2 

2010年03月07日(日) 17時57分
東急不動産が分譲したマンション「東急ドエルアルス某」で、ひび割れが多発するという問題もあります。耐震壁のひび割れは隣の住戸まで貫通していました。損害賠償を求めて、施工会社を提訴したとのことです。
東急不動産が1997年に分譲。販売代理:東急リバブル、施工:木内建設、6階建て36戸
東急柏ビレジの戸建てでは1992年の入居以来、家族全員が眩暈を起こすほどの揺れと軋みが起きました。調査によって根太の大きなひび割れと床板の釘打ち手抜きが発覚しました。ドアの開閉不良、居間の南側窓の開閉・施錠困難なども確認されています。
東急リバブルの仲介で購入した千葉県の戸建ても欠陥住宅でした。欠陥内容は土台の腐食、雨漏り、羽蟻の大発生、白アリの被害、掃除のできない窓ガラス(ペアガラス内部の汚れ)などです。
東急リバブル迷惑隣人説明義務違反というケースもあります。東急リバブルが兵庫県宝塚市の戸建て仲介に際して、隣人が大の子ども嫌いでトラブルを引き起こすことを説明しなかった問題です。購入者が売主と東急リバブルを提訴し、大阪高裁平成16年12月2日判決は456万円(物件価格の2割に相当)の損害賠償の支払いを命じました。
神奈川県では東急電鉄(東急リバブル、東急ホームズ)から建築条件付き土地を購入したが、重要事項説明に誤りがあったケースがあります。重要事項説明書では「防火指定なし」としていましたが、実は敷地内に「準防火地域」が含まれることが判明しました。その結果、窓などの住宅の改築が必要になりました。
最後に東急リバブルはアルス東陽町の仲介で2度も虚偽広告を出しています。
間取りについては1LDK+DENを広告では2LDKと表示し、広く見せようとしました。
用途地域については第一種住宅地域と商業地域からなるにも関わらず、広告では第一種住宅地域とのみ表示しました。
駐車場料金については月額30000〜32000円であるにもかかわらず、広告では月額僅か600円としました。

東急コミュニティーの杜撰な管理 

2010年03月06日(土) 13時42分
次に「東急コミュニティーの杜撰な管理」です。
竣工図隠しは、住民が東急コミュニティーに竣工図の閲覧を求めたところ、存在しないとの虚偽の回答をされた問題です。実際は東急コミュニティーの事務所に保管していました。事務所に保管すること自体が管理委託契約違反です。
修繕積立金不足は、東急コミュニティーが実際は一般関係に算入されている駐車場・駐輪場料金を修繕積み立て会計に算入して長期修繕計画を立てたために、実際は築10年目に最初の大規模修繕で1000万円強の赤字になるという問題です。これが管理会社変更の出発点になりました。
様々な管理委託契約違反もありました。宅配ボックスの定期点検回数は年4回ですが、実際は年1回しか実施していませんでした。ホームセキュリティー業務として各専有部分の侵入警戒を実施することと定めていますが、実際は一戸の専有部分しか侵入警戒を実施していませんでした。
管理組合文書流出は管理組合の文書が東急コミュニティーによって別の管理組合に渡されたという問題です(105頁)。
アルス東陽町では管理規約で事務所使用を禁止していましたが、事務所として使用している住戸がありました。ところが、東急コミュニティーは規約違反(事務所使用)を是正しないどころか、反対に事務所使用を認める規約改正を理事会に提案しました。
この事務所使用を認める規約改正という提案が実に無責任なものでした。アルス東陽町では共同住宅の共用廊下等の部分に係る容積率の不算入措置を受けています。事務所使用されるならば、「共同住宅の共用廊下等の部分」の面積(内廊下等)が容積対象面積となってしまいます。その結果、現行法定容積率を上回り、建築基準法違反となり得ます。
議事録素案を作成しないなど東急コミュニティーの細かな問題は枚挙に暇がなく、「杜撰な管理」だけで1つのテーマになるほどです。これらの問題があったために管理組合では独立系管理会社にリプレースしました。管理委託費を年間120万円も節約できました。また、管理会社変更によって東急コミュニティーが駐輪場料金を正しく徴収していないなど新たな問題も判明しました。さらに東急コミュニティーの点検では指摘されなかった共用部の欠陥も指摘され、是正されました(106頁)。
価格は安くてサービスは良くなるという良いこと尽くめの管理会社変更です。だまし売りや欠陥住宅は既に行われた契約を覆す戦いになります。好ましいとは思っていませんが、既成事実を無批判に尊重する日本では大変な戦いになることは事実です。それ故に契約を取り消しして売買代金を取り戻した『東急不動産だまし売り裁判』の意義は大きいと考えます。
これに対して、管理会社との契約は継続していくものであり、切り替えることは相対的に容易です。デベロッパー指定の管理会社の言いなりにならず、積極的にリプレースしていくべきと思います。
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