詩 2011年3月11日へ From東京 

July 30 [Sat], 2011, 1:12
AR詩 『2011年3月11日へ向けて、わた詩は浮遊する From東京』 

ni_ka

第5浮遊








































「言語で疲れた者は同じ言語 (ただし回路の組みかえられた) によってしか慰められない」                            (飯島耕一『田園に異論あり』より)


人の命やその命を想う存在が、もしも言語という虚の夢が見せているアポリアならば
その回路の組みかえのちかくに向えるのだろうか


3月11日の東日本大震災以降、多の存在は、言語によって無の象徴だと宣告された

壱 大地震が春を襲い、町や村は切開、人が圧死
弐 すぐに波濤大漲来、悉流失す、世曰津浪、海沿いの人々が何万人も海の終わりに連れ去られ
三 まだ人や思い出や苦しみの濁流がはけないままに水の上で戦慄の炎の夜
四 インフラやダムや原子力発電所は壊れていった

蝶番から見放され
視えない放射能汚染の記号に東京をハブ、痺れがなじんだ

これらの黒の凶暴と並行するように、
可視化された情報=言語の残酷という災害が渡り蝶の濁流となり押し寄せ
残酷との対立を余儀なくされ、人々への失望に埋め尽くされ、
喪失を生きることさえ許されず、
海にさまよう人ばかりか喪失すらも無碍にかえしてもくれない

だからコンビニの店員さんが、本当はもう顔なじみなのに、記憶喪失の真似事を律儀に繰り返すよう
回帰の錯誤、わた詩も希を棄却して記憶喪失と失語症を繰り返し滑稽なan illnessの末に自分を誤魔化すことを切なく覚え
なんとか特権の生還をしここに彷徨い浮遊ゆゆら

傷つきながらたくさんをあきらめてキャンセルしてもまたさまよって
また傷ついて言語によってまた孤立してゆく巡る永劫

結局わた詩の言語も また多を残酷へ誘うというジレンマばかりが続き
うるみながらまた失われた喪失のか細い糸すら手放してしまいそうになる

あの春の日に津波にのまれた親子のお母さんが
必死につかんだ自分の子供の手を濁流の中で放してしまった夢ばかりが夜をよぎり鍵をかける


twitterやメディアのスモモの藪から煽動の蛇のように出てくる言語は途絶えないし
今この瞬間もこの星で東日本大震災以外のの不幸と喪失は暇もなしに過去の天の橋になる
この橋も白い蝶として2011年の夏に渡る


残酷な多の言語との対立は、うれいの故郷が異なるから生じたものなのか
それとも残酷は虚の見せた夢、わた詩の回路の染色体のまちがいなのか
季節がめぐって夏になったのにわからない

わからない わからない 一切の小瓶に入らない砕けたラムネになってもわからない

そしてわからない言語の濁流は、言語を発するわた詩自身にすべて帰結し矛盾の罠に分解される

けれど多が大量死とわた詩を断絶させたとしても
わた詩もその多の一つでしかなく
生がただ偶然にここにあり
そして未来という言語の持つ虚構の単一性に問いかけをしてゆくのだろう

何かを信じ/或いは信じないと信じまた疑って道を歩いてゆく
言語の見せる生はたいそうに切なくて無常で、それでも這ってでもわた詩はこの無常を生きなければならない



気仙沼市で津波にさらわれた或る無名の15歳の野球少年
少年がお父さんと住んでいた家も濁流にのまれてしまったから
瓦礫の中からなんとかお父さんがひらい上げた
たった一枚の少年の写真だけを骨箱にさらりと入れて葬った
写真さえも失くした少年のお父さんのあきらめの無の言語をわた詩は視た


わた詩が時をかけられる少女だったなら、時を精一杯かけてかけて、
なんとかあの日に戻ってきっと彼ら彼女らを救えたはずだと今でも考える

そしてこの拙い凡庸な言語もノイズにかき消され無意味だと烙印を押され続け
消耗してゆく虚の映像

残酷でも優しくても浮遊する無間地獄の明けないノイズ



「こっだらこと」って東北弁は外国語みたいなのだけれど日本語で
その言語を浮遊させる人が存在する三陸の海沿いの遺体安置所巡りやお手伝いを少しして鳴く実の綿の中から
やはり同じ東北の仙台の市街地に辿りついた時

仙台も沿岸部を中心にとても大変な目にあった被災地なのに、
わた詩の網膜や感覚器官には市街地は天国という暗号として刻まれ
このAR/拡張現実が織り成す重なり合う不条理の断層の多の被災と多の認知が炙り出されて
多を拒絶した自分がどうしようもなくて笑いながら涙が浮かんだ


けれど、多の中の多の大切な人々がせめて喪失を生きられるように、
焦がれる悲劇を消化できない人々の多に在る言語化されない感情が
届かなくてもよい無用の言語の濁流に、あの春の日のようにのまれないように
わた詩は多のたった一つの記憶装置としてせめて祈り秘蹟させ続けたいと思う


そして濁流にもがきながら、詩を名乗るたった一つのものとして
いつの日か言語の多を赦し自分の言語も赦したい

偶然に起きてしまった悲劇の末に誕生した新しい土地とのあわいでこの東京、

WEBやメディアや人の織り成す言語の地獄の果て
街で笑っている多の笑顔を糧に生きてゆける日々に辿りつけるよう


有名/無名/生きた場所に関わらず、人の命は等価に永遠の断片と今日も存在のように儚く浮遊


にか

2011年8月1日
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