【基本設定】他の薔薇乙女達が未だ目覚める前。水銀燈だけが先に目覚め、マスターを探している。未だ寝ぼけていて当てにならない人工精霊のメイメイに任せるのを諦め、とりあえずこの時代のことを知るべく学校に通うことにした水銀燈の学園生活とは。

2007年07月
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その1…初日の登校風景 / 2007年07月02日(月)
 どこまでも一面の青空の下、暖かな新春のそよ風に舞う桜の花びらと共に、どこからか黒い羽が迷い込んでいた。

 校舎へ続く緩やかな上り坂を、真新しい制服を着た新入生達が登っていく。そんな集団の中で、その奇妙な「モノ」の姿は明らかに異質だった。明るい茶色のセーラー服に、今時の女の子っぽい短めのスカート、服装で特徴的なのは、黒いレースのヘッドドレスを装着しているぐらいだ。服装だけ見れば、普通の女子高生と全く変わらないその姿は、同一方向に向かって歩いている生徒達よりも、明らかに小柄……いや、小柄というより、小型の……。

 1mそこそこのその姿は、女児のそれではなく、あきらかに少女をそのままミニチュア化したものだ。
 輝くような銀色の長い頭髪。整い過ぎた美しい顔立ちはまるで人形の……、いや、その短いスカートから伸びた、ほっそりとした両脚の膝は、まさに人形の球体関節のそれに違いない。
 その人形は、黒い学生鞄をくくりつけたキャリングカートをガラガラと引きづりながら、人間の生徒達に混じり、通学の真っ最中であった。

 「まったく、人間の学習道具というのはどうしてこんなに巨大で重たいのかしら」

 ブツブツとつぶやく"それ”の不満に答え、付き添うように浮遊する赤い光点が、もうしわけなさそうにチカチカと点滅する。

 「メイメイ、あなたも荷物を押すのを少しは手伝ったらどうなの?え?モノに触れられない?それでも、誇り高きローゼンメイデンの第一ドール、水銀燈の人工精霊なの!」

 歩幅の小さいそれを追い抜きながら、しかしその先にあるその"モノ"から視線が外せないまま、生徒達はこの奇妙なクラスメートの通学風景に、どう対応してよいのか分からず、遠巻きに眺めるしかなかった。
 そんな奇異の視線に晒されているのに気が付いているのかいないのか、その人形は気の強そうな真っ赤な瞳で坂の上の校舎をキッと睨み付けたまま、周りには目もくれずただ、黙々と歩き続けている。
 確かなことは、この小さく美しい人形が、今年の新入生の一人であり、そしてその中の誰よりも、飛びぬけて注目されているという事実だけだった。
 
   
Posted at 00:06 / 水銀燈の学校へ行こう! / この記事のURL
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