【送料無料】僕の小規模な失敗 |
主人公というか、作者の実体験を元に描いたお話です。
勉強を全くせずに漫画を描いていたら、高校を留年して、そのあと、漫画の賞も取れずに、モチベーションが続かず自主退学。
アルバイトをやりつつ、夜間高校へ再入学します。
そのまま大学に入学するも、友人がひとりも出来ずに、孤独に苛まれて、すぐにまた自主退学。
やがて、女の子を好きになったら、ほとんどストーカーのように惚れ込んでしまい、手紙や電話で猛アタック。
途中で何度も途切れたり、つながったりを繰り返しつつも、結局最後はその女の子と暮らし始める所で終わります。
本当に題名の通りに、「小規模な失敗」ばかりが続いていきます。
自分の中と外と、実生活の折り合いというか、距離感がつかめずに、主人公は苦悩します。
グルグル考えます。
後悔ばかりしています。
うまくいっている人を妬みます。
鬱屈とした毎日を過ごし、「つらい……」という言葉をよく呟きます。
それを、とても緻密な絵と、文字の多さで綴っていきます。
こう書くと、とても救いようがない話のようですが、その失敗と後悔だらけの生き方にものすごく惹きつけられます。
カッコよく書こうとはせずに、ありのままに、ときには、もっと深く掘り下げて描いている姿に「嘘がない」からです。
真摯な姿は、ある意味とても心に響きます。
誰でも『同じ人生なら、うまくやりたい』と願っていますが、こういう、あちこちにぶつかるカッコ悪い生き方もいいなと思います。
主人公の心の中に巣くっている考え方は、どんな人の心の中にもあるものだと思います。
──本当、「生きる」ってカッコ悪いです。
いいことなんか、日々の中でほんのちょっぴりしかなくて、あとの膨大な残りはうまくいかないことばかりで、本当にカッコ悪いです。
でも、それが当たり前なんだと思いました。
心にずしんとくる、いい本でした。
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