羊の餡兒餅! 

2008年08月31日(日) 15時49分
夏野菜といえば、茄子、キュウリ、トマトが頭に浮かびますが、ニラも捨てたもんじゃありません。今では通年見られますけど、夏のものはどことなく香りが豊かなような気がします。

今年はオリンピックで注目された北京。あちらに住んでいた頃に街角で見つけては買い、家でも昼食によくつくっていたのが“餡兒餅”。豚のひき肉とニラを合わせたあんをたっぷり包んだ焼きまんじゅうですが、北京には回族が多く、イスラム料理のお店がたくさんあることから、羊の肉を使った餡兒餅も少なくありません。

あの味を日本でも再現したいなあと、いつも頼りにしてる食肉サイトを覗いてみたところ、ありました、羊のひき肉
調味料にみそを使うのが、北京流。ひとくち頬張れば、懐かしい北京の空気が現れます。
(今の北京は大気汚染すごいから、あんまし現れて欲しくないけどさ)
羊の苦手な人は、もちろん豚ひき肉でつくっても。その場合はばら肉を買ってきて、包丁で叩くかフードプロセッサーにかけるかで、若干粗びき目のひき肉を使ったほうが、お肉の食感がいいですよ。



餡兒餅(シァールビン)
[ジャンル]
中華
[難易度]
★★★★☆
[[ 材料と分量 ]]・・・4人前
  • 羊ひき肉
  • 250g
  • ニラ
  • 大きめ1束
  • ショウガ
  • 1かけ
  • ガラスープ
  • 50cc
  • みそ
  • 小さじ1
  • 小さじ1/2
  • コショウ・紹興酒
  • 適量
  • 薄力粉
  • 150g
  • 強力粉
  • 100g
  • ぬるま湯
  • 適量
[[ 手順 ]]

下準備

1 ) ショウガはみじん切りに、ニラは小口切りにしておく。

2 ) ひき肉にスープを練り込んでおく。

作り方

1 ) 生地を作る。粉を合わせ、ぬるま湯を加えて耳たぶくらいの柔らかさにこねる。粉っぽさがなくなればいいです。
1時間以上寝かせておく。

2 ) 中身をつくる。スープを練り込んだひき肉、野菜、全ての調味料を合わせる。

3 ) 生地を八等分し、手のひらで軽くつぶして直径10センチほどにする。麺棒なんかいりません。手のひらで充分。

4 ) 肉あんをてんこ盛りに乗せ、生地を引っ張るようにしながらヒダをつくり、包む。ひっくり返して手のひらで軽くつぶす。

5 ) 左が包む前、右が包んだあと。包み上がりは大体直径10センチほどです。

6 ) 厚手の鉄鍋(なければフライパン)に油を1センチくらい熱し、熱くならないうちに入れ、弱めの中火でフタをして3分、ひっくり返して4分焼く。

7 ) イイ感じの黄金色になったら大成功。お昼ご飯に、煎り米のお粥を添えてどーぞ。

ぜいたく杏仁豆腐 

2008年08月10日(日) 11時20分
暑い日々が続いてます。
お肉プレゼントをしてくれる某サイトでお肉をもらいまくり、そろそろ冷凍庫がパンパンになりそうな今日このごろ。そろそろ冷凍庫も整理しなきゃと思って中身を検分したところ、台北で買い込んだ杏仁と松の実が思いの外場所ふさぎになっていることが発覚。どっちも日本で買ったらそれなりに高いので、大事に使っていたんだけど、そろそろ積極的に消費しなければ。松の実はジェノベーゼや焼き菓子に使うとして、杏仁は…やっぱり杏仁豆腐っすよね。

更新が停止してる本家サイト「大上海糖果號」のレシピページにも「正宗杏仁豆腐」としてレシピを公開しているけど、もっと杏仁の分量を増やしてリッチな風味にしてみてもいいな、とふと思いました。
そこで思い切って杏仁の量を倍に!そのかわり生クリームはやめにして、杏仁の風味とコクを存分に楽しむようにしてみたところ、あらまあ美味しい。杏仁の豊かな風味は当然として、杏仁から出た油がいいコクになって生クリームなんか必要なしってほどのまろやかさになりました。
日本ではちょっと贅沢な配合かもしれないけど、騙されたと思って一度やってみていただきたいです。杏仁豆腐好きなら絶対とりこになる美味しさです。夏向きにこの上からかき氷を軽くかけ、台湾スタイルとしゃれこんでも。


ぜいたく杏仁豆腐
[ジャンル]
スウィーツ
[難易度]
★★★☆☆
[[ 材料と分量 ]]・・・5人前
  • 南杏(杏仁)
  • 100g
  • 砂糖
  • 40g
  • 250cc
  • 糸寒天
  • 3g
  • 牛乳
  • 230cc
  • シロップ用水&砂糖
  • 適量
[[ 手順 ]]

下準備

1 ) 南杏はたっぷりの水に2時間ほど浸けておく。

2 ) 糸寒天はたっぷりの水に30分ほど浸けておく。

作り方

1 ) 杏仁には苦味のある「北杏」もあります。南北をブレンドするつくりかたもあるみたいですが、普通売られてるのは南杏なので、私はこれだけで作ってます。

2 ) 南杏の水気を切り、フードプロセッサーなどで水を少しずつ加えながらよくよくすりつぶす。

3 ) ふきんを二重にして絞りながら濾し、鍋に入れて弱火にかける。決して沸騰させないように。杏仁の風味が逃げてしまいます。

4 ) 沸騰しないように気をつけながら熱していき、温まってきたら水気を絞った糸寒天を入れ、かきまぜながら溶かしていく。

5 ) 寒天がすっかり溶けたら砂糖を入れ(溶け切らないうちに入れると寒天が溶けなくなっちゃうので注意)、砂糖が溶けたところで牛乳を入れ、軽く熱したら火を止める。

6 ) 適当な器や型に流し込んであら熱を取ったら冷蔵庫でよく冷やす。

7 ) シロップをつくる。砂糖と水を好みの分量煮とかす。あまり甘さ控えめにすると、冷めた時に水っぽくて美味しくないので注意。あら熱を取ったら冷蔵庫で冷やしておく。

8 ) 小分けの器ならそのまま、型で冷やし固めた場合は斜め格子に切って器に分け、シロップをかける。

フーターズ(ズッキーニのパンケーキ) 

2008年07月27日(日) 13時51分
(レシピ機能が追加されたってことで、とりあえずお試しアップ)

フーターズと聞いてニヤニヤした人はたぶん男性。残念ながらご想像のものとは違います。
北京の夏の家庭料理、ズッキーニのパンケーキです。

ズッキーニというと洋野菜のような気がしますが、意外に北京でも結構使われてる夏野菜です。
(上海ではあまり見ません)
中でも口当たりがいいフーターズは、子供にもお年寄りにも喜ばれることから、お昼ご飯に良くつくられる料理。パンケーキといっても甘くなく、軽い塩味で、なぜか米酢にニンニクのみじん切りを入れたものをつけながらいただくのです。
そもそもズッキーニのパンケーキってだけで奇妙なのに、さらに米酢とニンニクだなんて!と思われるかもしれませんが、これがなぜか妙に合って、夏の食欲が落ちた時でも不思議とぺろりといけてしまうのです。

わが家ではこれに、身体のほてりを取ると言われる煎り米のおかゆを取り合わせます。
お米を洗わずに油をしかない中華鍋で煎り、鍋に移して水を加えてゆっくりと炊いたもの。
炊いている最中から香ばしい煎り米の香りが立ちこめて、食欲をそそります。
炎暑の昼餉、そうめん代わりに騙されたと思って試してみてください。


フーターズ
[ジャンル]
中華
[難易度]
★☆☆☆☆
[[ 材料と分量 ]]・・・2人前
  • ズッキーニ
  • 1本
  • 1個
  • 約50cc
  • 小麦粉
  • 適量
  • 小さじ2
  • サラダ油
  • 適量
  • にんにく
  • 1かけ
  • 米酢
  • 適量
[[ 手順 ]]

下準備

作り方

1 ) ズッキーニは皮をしましまにむいてから千切りスライサーなどで千切りにし、塩をまぶして10分ほど置く。

2 ) ボウルに卵を割り、よくといてから水を加え、ズッキーニの水気を絞って加える。

3 ) 小麦粉を加え(できればふるってから)、よく混ぜる。濃度はゆるめのパンケーキくらい。

4 ) フライパンに油を薄くしいて熱したら3の生地を加え、薄くのばして軽く焦げ目がつくまで焼いてからひっくりかえし、裏面も焼く。

5 ) にんにくのみじん切りを加えた米酢につけながらいただく。

日本の梅仕事もいいけれど 

2008年07月04日(金) 9時56分
梅のさかりになりましたね。料理好き(というか保存食好き?)にとっては、梅干し、梅酒はもちろんのこと、梅シロップから梅ジャム、はては梅肉エキスまで、「梅仕事」に心奪われる季節だと思います。

気温が上がり、湿度も高くなるこれからの季節、梅にはこの時期に見合った薬効があるとされてます。
食欲増進、殺菌なんかがよく言われてるとこですね。薬膳などという難しいことを考えなくても、旬のものを摂ることが身体にいい…。夏野菜のキュウリにしても茄子にしても、身体を冷やす作用がありますから、自然のサイクルにしたがって生活するだけで、健康的な生活を送れるということを、人工物に囲まれて暮らす現代の私たちはもっと意識したほうがいいのかもしれません。

しかし梅って元々中国から伝わったもの。当然中国にも梅を使った料理がたくさんあると思いがちですが、意外に少ないんですよね。ぱっと思い浮かぶのは話梅(梅干しをさらにカラカラに干したようなもの)と蜜餞(蜜漬け)くらいなもんでしょうか。いずれも薬効を意識した加工品というよりも、単にお茶請けとしての存在。梅の季節に市場で生の梅を見かけるなんてこともありません。

ならば梅の薬効は全く無視されているのか、というと、そんなことはありません。
中薬店に行くと必ずあるのが、「烏梅」(ウーメイ:日本語ではウバイ)と呼ばれる、梅の実の薫製。これは健胃、下痢止め、せき止め、虫下し、疲労回復に効果ありとされてます。

中国を旅した人、特に長期滞在した人で、酸梅湯(南方では烏梅汁と呼ぶ)好きは少なくないようです。夏になると登場する琥珀色の飲み物で、中国版梅ジュースと言えばわかりやすいでしょうか。烏梅が主原料で、甘酸っぱい中にほのかな薫製の香りが独特な飲み物です。中薬を使ってるだけあって、暑気払い、のどの渇き、胃腸増強に効果があるとされてる健康飲料で、特に北京あたりで好んで飲まれています。北京の食品店には大抵インスタントの袋入り顆粒が置かれていて、私も北京に住んでた頃は、各メーカーの飲み比べが楽しみでした。

ところがこれ、80年代の上海では全く見られませんでした。上海では夏の飲み物と言えば昔っから塩汽水という、炭酸入りポカリみたいな味の塩入りサイダー(一時期すたれてたけど、21世紀になってから復活した模様)が大活躍。地方差というやつですね。ところが90年代になると上海でも烏梅汁の名前でペットボトル入り炭酸飲料がデビューし、夏のジューススタンドにもちらほら現れはじめました。

この烏梅汁、私にとっては炎天下の街歩きに欠かせない飲み物でした。40度に達しようという暑さとスチームサウナのような湿気にへろへろになりながら、脱水症状寸前までガマンした末飲む、キリリと冷えた烏梅汁の爽やかなことといったら、コーラの比ではありません。
(ただのドMです決してまねしないでください)

…ドMはおいといて、この酸梅湯、意外と知られてないのがそのつくりかたです。日本でも、中華街でビン入りの濃縮が売られてるので、好きな人はそれを買ってるのかもしれません。試しにググってみたんですが、酸梅湯レシピとして紹介されててもただの梅ジュースだったりしてます。

そもそも烏梅が日本じゃ入手不可能なんじゃ?と思われるかもしれませんが、実は日本の漢方薬局でも入手可能です。というわけで、日本でも酸梅湯は充分手作り可能。せっかく梅の季節なんだから、生梅使って梅ジュースをつくりたくなるのは人情かもしれないけど、薬効も期待しつつ、今年の冷蔵庫の中には酸梅湯、を常備、なんていかがなもんでしょうか。では続きでレシピを紹介します。

端午節は過ぎたけど・ちまきを作ろう 

2008年07月01日(火) 11時32分
日本の端午の節句と言えばちまきだけど、中国の端午節もやっぱりちまきなのです。
日本のは甘くて細いのがたくさん束になってる姿が頭に浮かびますが、中国では甘かったり塩味だったり。中身もさまざまです。

上海の端午節、80年代と今とではずいぶん様子が変わりました。
私が住んでいたころは伝統行事を家庭で祝うという雰囲気にはまだほど遠かったので、ちまきを食べる程度でしたが、90年代後半にはむかしの習慣が徐々に復活してきていて、端午節前の八百屋には、ショウブとよもぎをセットにした、ちょっとした「お飾り」が売られるようになり、おばあちゃんのいる家庭では、「五黄」を採り入れた夕餉にすることもままあるようです。
*五黄:端午節の縁起物で、5種類の“黄”がつく食品。黄瓜(キュウリ)、黄[魚善](タウナギ)、黄魚(イシモチ)、黄豆(大豆)、黄花菜(花ニラ)、咸蛋黄(塩漬けアヒル卵の黄身)、米茜(ヒユナ)などなど。ヒユナがなぜ“黄”なのかはなぞ。

ショウブとヨモギのセット、日本でもしょうぶ湯で使われてますが、上海ではさかさに戸口につるします。厄除けが目的ですが、ヨモギには虫よけ効果もあり、端午節が終わってからもすっかり干からびるまで下げておいて、夏にはそれをいぶして、蚊取り線香代わりにもします。端午節の前後には、厄除けと除虫を兼ね、中薬店で乾燥ヨモギが売られます。上海の郊外ではヨモギとショウブを煮出して沐浴する習慣も健在のようで、恐らくこれが日本のしょうぶ湯のルーツでしょう。

ところでヨモギ&ショウブも五黄も、調べてみるとどうやら上海を含む江南地方独特の習慣のようです。北京に住んでいた頃、それらが売られていた記憶もなく、いま現在住んでいる友人に聞いても、ちまき以外は見受けられないとか。せっかく復活した風俗習慣、上海の若い世代がきちんと受け継いでくれることを祈りましょう。

端午節の話はこのくらいにしておいて、ちまきの話を。
上海のちまきは大きく分けて2種類、肉入りの塩味と、小豆を入れた、砂糖をつけながら食べる甘いものがあります。私は甘いちまきはあまり好きじゃないので、これはつくったことがありません。というわけで、私のちまきは肉入りの醤油味です。下ごしらえに時間がかかるのと、包むのにちょっとテクがいりますが、これは慣れです(不器用な私はいまだに慣れませんがたぶん)。日本では中国ちまきがとっても高いので、マスターしとくと財布が大助かりではないでしょうか。というわけで、つくりかたは以下でごらんくださいまし。

今回つくった旗袍 

2008年06月10日(火) 17時20分
さて、ごくごく一部の方々、お待たせしました。旗袍です。
今回は2着もつくってしまいました。仕事を除けば、今回の上海行きのメインイベントであったと言えます。
ただし、最初にお断りしておかねばならないことがあります。

ハッキリ言って、地味です。
2着とも黒ですから。ほぼ黒一色

今回の旗袍オーダー、1着は長袖&カシミア、もう1着は短袖&香雲紗と、結構明確なポリシーをもってのぞみました。デザインも手持ちの40年代旗袍のコピーと、すでに決まってました。40年代の旗袍はデザインがシンプルですから、楽と言えば楽です。

しかしシンプルというのは、縫子の腕がもろに出るということでもありまして、しかも今の旗袍と当時のそれとは明らかに裁断や滾辺(パイピング)やら、細部が違います。そもそもボタンが今は長く太く、みっともないことこの上ありません。サンプルを黙って渡せば、どんな仕上がりになるかは大体想像がつきます。

というわけで、今回は縫子の選択が成功のカギを握っていると言えました。
同じところに2着渡すのはこわいののと、テストの意味で、今回は別々のところに頼みました。
1つは市井の縫子、もう1つは個人的に上海一だと思っている国営の龍鳳です。
龍鳳の縫製は確かとわかってはいますが、何しろ仕立代が高すぎるので、もっと安く、そこそこ良い仕上がりのところを探すべく、市井の縫子を試しに使ったという次第です。

結論から言うと、どちらも基本的には満足です。特に龍鳳のほうは、今までになくこちらの言い分を聞いてくれて、サンプルと比べても何ら遜色のない仕上がり。20年来、ここでは何着となくつくってきましたが、最高のできだったとも言えます。普通の縫子のほうは、値段の割にはかなりがんばってくれて、これなら細部を指摘さえすれば次回からはもっと理想に近づくだろう、という感想です。
というわけで前置きが長くなりましたが、実物をお見せします。





さて、どっちがどっちで仕立てたものでしょう?正解&細部の解説は続きを読んでください。

ベッドリネンのこと。 

2008年06月05日(木) 12時48分
まず最初にあやまっときます。やっぱ旗袍は私のブログらしく〆に持ってこようと思っていて、もう話題もなさそうだから次回は旗袍とか思ってたら、忘れてたことがひとつありました。すんません。でもきっと上海旅行の参考になる話なので、「旗袍じゃないならいいや」とかいって読み飛ばさないでください…。

私は上海に行くとほとんど必ずといっていいほど、リネン類を物色します。
それはときにタオルであったりベッドリネンであったり、そこにパジャマが加わったりしますが、とにかく上海は上質かつ安いものが手に入りやすいのです。

といっても、私がチェックする店はデパートや大きなショッピングセンターでは決してありません。
繁華街から離れすぎず、そこそこ人通りがあるけれど、高級志向ではない洋服などを売る間口が狭い店が建ち並ぶような通りです。具体的には茂名路、瑞金路、石門路、陝西路、襄陽路あたりでしょうか。この界隈には輸出品をメインに工場の横流しを売る小さな店がむかしっからとても多くて、このへんをつぶさに見て回れば、服からリネンから、およそ布関係の買い物は大抵事足りると私は思っています。

家で使ってるのがだいぶんくたびれてきたので、今回はベッドリネンを買おうと思っていました。
当然、デパートやショッピングセンター、専門店はスルーです。
中国の床上用品(寝具)専門店の何が不便かって、ばら売りが極端に少ないことです。
つまり敷き掛け枕はてはクッションまで、1セットのカバーを売りつけるのです。

例えば


そこにあるだけで目が痛くなる



お姫さま抱っこを夢見る頃はとっくに過ぎました



これが新婚向け寝具という中国の不思議



チャンスはあっても誘うほうが恥ずかしくなります

とまあこんな調子です。
最近は全体的に高級志向がまん延しているので、私が求めるような色柄が売られている店がどんどん辺鄙な場所に追いやられていて、テリトリー外のところに行くと無意識のうちに、リネン屋を覗く習慣ができました。

精進料理 レシピその4 

2008年06月04日(水) 10時05分
精進レシピ、最後です。
上海の精進料理屋でヒットだった翡翠白玉脳。これはぜひ再現してみたい料理でした。

「白玉脳」の食感はほとんどごま豆腐。そしてほのかな杏仁の香りがします。コクがあって、だけど乳製品のそれでないので、ナッツのコクだということは大体想像がつきました。上からかかってる「翡翠」は青菜のすり流しにとろみをつけたもの。白玉脳自体に塩味はついていないので、上からかけるあんはたっぷりがいいでしょう。

店員さんに聞いたレシピのヒントはというと…。
1 ピーナッツ、クルミ、杏仁、堅果を使う。
2 蒸す。
3 つなぎは秘密。

これだけ聞ければ、何とかなる…はず。





何とかなりました。翡翠あんを無精して、青菜をブレンダーでつぶさずみじん切りにしたので、お店のと見かけはちょっと違いますが、白玉脳はみごとおんなじ。ごま豆腐と同じようにつくったナッツ豆腐に、翡翠あんをかけただけなのですが。とりあえず分量が大事なような気がするので、レシピ載せておきます。ちょっと手間はかかるけどごっつう美味しいですよ。

【材料】 直径20センチくらいのボウル1個分
乾燥生ピーナッツ 20g
南杏仁15g
クルミ 15g
くず粉 40g
水 450cc
ほうれん草 3株
精進スープの素、塩、酒、片栗粉、ごま油 各適量

【つくりかた】
1 ピーナッツは沸騰したお湯で15分ほどゆでて薄皮をむく。クルミはぬるま湯に浸けて同様に皮をむく。杏仁は2時間ほど水に浸ける。くず粉は分量の水を少量加えて溶かしておく。
2 1に分量の水を少量加えてブレンダーにかける。どろどろにすりつぶせたら、残りの水を加えてなめらかになるまでよくよくすりつぶす。
3 布で濾し小鍋に取り、くず粉を加えて火にかけ、木べらでよくよくかき混ぜながら弱火でゆっくりと火を通す。とろみがつきはじめたら焦げやすいので気をつけつつ、5分ほどさらに火を入れる。
(ごま豆腐はここでしっかり火入れをしますが、あとで蒸すので5分程度でOKです)
4 煮上がったら水で内側をぬらしたボウルに入れ、冷ます。
5 翡翠あんをつくる。ほうれん草は葉先だけちぎってさっとゆで、ブレンダーですりつぶす。
6 スープを小鍋で沸騰させ、塩、酒で味を濃いめにつけたらほうれん草を加えさっと火を通し、水溶き片栗粉でとろみをつける。
7 いただく前に、4を強火で10分ほど蒸す。
8 お皿にひっくり返してあけ、翡翠あんをかけてごま油をひとたらし。水でもどしたクコを飾る。

どうでしょ?精進スープの素は日本では手に入らないけど、昆布だしを使えば充分美味しくできるはず。「中国の精進料理なの〜」とお客様に出したらぜーったいウケますよ。
もちろんこの料理のみならず、中国の精進は日本人のイメージを覆す新鮮味にあふれたものばかり、しかも美味しいので、ウケ狙いにはぴったり。ぜひぜひお試しくださ〜い。

ってことで、精進についてのあれこれはおしまい。次はごく一部の方々、お待たせしました。
今回上海でオーダーした旗袍です。

精進料理 レシピその3 

2008年06月02日(月) 12時08分
お次は上海から買ってきた冷凍食材をつかった、紅焼獅子頭(肉団子の甘辛煮)です。

精進食材店で買った冷凍食材は、ナゲットと肉団子、尾頭付きの魚の3種類。
うち肉団子をおもてなしに使うことにしました。尾頭付きのほうがおもてなし料理としては見栄えが良かったのかもしれないけど、蟹粉は絶対やりたかったので、魚介がダブってもなあと思って肉団子にしました。


Mushroom Ballって書いてありますが、主原料は大豆たんぱく。そこに干し椎茸の細切れを加えて肉っぽさを出してます。
さすがにこれは知音食品でも売ってないんで、全く同じものをつくるのはちょいと難しいかもしれないけど、マクロビオティックのお店とかに肉団子が売ってるんじゃないかと思います。
そこまで精進にこだわらなくて、って方は、普通の肉団子つくって煮込みの段階からこのレシピまねしてみてください。くろぐろ、てりてりのいかにも上海テイストな紅焼獅子頭ができます。
ではつくりかた。

【材料】
肉団子 1袋
ショウガ 1かけ
小葱 2〜3本
ピーナッツ油 適量
砂糖、紹興酒、たまり醤油、醤油、精進スープの素 各適量
ミニチンゲンサイ 2株

【つくりかた】
1 肉団子は解凍し、片栗粉をまぶして高温の油でさっと揚げる。


このさりげないでこぼこ、肉っぽさ満点ですね。

2 中華鍋に油を熱し、砂糖を加えてかき混ぜながらカラメルにする。色づきだしたらあっという間に焦げるので注意。酒、醤油、たまり醤油を加えて混ぜたらスープを加え、ショウガ、葱結(小葱を束ねて取り出しやすいよう結んだもの)、肉団子を入れて弱火にし、汁気がなくなるまでじっくりと煮込む。
3 汁気があらかたなくなったら土鍋に取る。
4 中華鍋を洗って油を熱し、半割りにしたチンゲンサイをさっと炒めたところにスープを加え、塩、酒で味を整えさっと煮る。
5 土鍋の肉団子を温め、ぐつぐついってきたらチンゲンサイをあしらう。




できあがり!


黙って出したら、お客様は「精進料理づくしのはずなのになぜ肉団子?」と不思議そうな顔して食べてました。確実に騙せます、これ(笑)。
ただこの肉団子、結構しっかりと味がついてました。なので普通の紅焼のつくりかたではちょっと塩気が濃かったような。お酒のつまみにちょうどいい、くらいの塩加減でした。
一緒に買ったナゲットも、ケチャップいらずの塩味でしたから、ここの冷凍食品はいったいに下味がしっかりとついてるのかもしれません。加工技術はなかなか良いんだから、食材と考えるなら、もう少し味付けを控えめにしてもらえればありがたいなあ。

精進料理 レシピその2 

2008年05月31日(土) 22時04分
お次は素炒蟹粉(蟹のほぐし身の炒め)。

中国の精進料理で何が面白いかって、思いもよらぬ料理が思いもよらない食材で作られてて、「原材料は一体何だ?」って推察しながら食べること。いやもちろん素直に食しても美味しいんですが、肉や魚や甲殻類そっくりにつくられてるものが、実は全く別の材料ってことがわかってるだけに、ね。

ほとんどのものは大豆か小麦のたんぱくでつくられていて、似たようなものがマクロビオティックの食材として日本でも売られているようですが、こういうものを使わずして「そっくりさん」をつくってしまう料理ももちろんあります。その代表格がこの蟹のほぐし身炒めだと私は思います。それほどその精進料理屋にも置かれているポピュラーな料理です。

では何で蟹のほぐし身をつくるかというと、何とニンジンとじゃがいも。カレーの材料かよと思うようなこれらを使って、さてどうやって蟹にするか、興味がありましたら続きを読んでください。
プロフィール
  • 名前:王華
  • 誕生日:2月8日
  • 血液型:B型
  • 現住所:東京都
  • 上海バカ歴20余年。
    「通」や「ヲタク」の人々と一線を画す点はひとえに「難しいことはわからない」です。歴史的うんちくや知識勝負の話題は他のブログでどうぞ。
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