綱吉の母・桂昌院ゆかりの京都・善峯寺 重文ひっかき傷(産経新聞)

June 01 [Tue], 2010, 12:07
 ■アライグマの憐れみ通じず?

 各地の神社仏閣でアライグマによる被害が相次いでいる問題で、徳川綱吉の母、桂昌院ゆかりの寺として知られる名刹(めいさつ)・善峯(よしみね)寺(京都市西京区)の多宝塔(国重要文化財)などの建造物にアライグマがひっかいたとみられるつめ跡などが無数につけられていることが29日、分かった。寺では捕獲用のわなを設置するなどの対策をとっているが、被害を防ぐことは難しいと頭を抱えている。

 被害に遭ったのは、元和7(1621)年に再建された桧皮(ひわだ)ぶきの2層屋根の多宝塔(高さ約11メートル)。昨年から扉や柱に、深さ約1〜2ミリ、長さ十数センチのひっかき傷が増え始めた。傷の特徴からアライグマの仕業という。

 今年3月には1層目の屋根が突き破られ、直径約20センチの穴が開いているのを発見。柱や正面の扉などの傷は数百カ所におよび、これらをよじ登って軒下の「通し肘木(ひじき)」を削ったり、はずしたりして潜り込んだとみられる。

 境内の釈迦堂、山門、護摩堂、経堂にも同様の傷が見つかっており、寺は捕獲用のわなを設置しているが、これまでのところ捕まっていない。掃部(かもん)光淳副住職(33)は「駆除もできず、対策は難しい」と話している。

 京都府内では、宇治市の平等院鳳凰堂や京都市内の二条城、清水寺などでもアライグマによるものとみられる傷が見つかっている。

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