というかもうすぐテストだなぁ。 

2005年06月29日(水) 19時14分
サラサラと髪が流れた。肩まである黒髪をただぼんやりと見つめる。
「エイジは、…何が怖いの?」
目を伏せながら問いかけられる。エイジェットは未だかつてこの人物と目を見て話したことが無かった。
「別に何も怖くなんてないね。怖がってるのはお前さんだろう」
そう言って見据えてやると戸惑ったように目線を泳がせる。それでもこちらを見ようとしない相手をエイジェットは根気よくみつめた。
この人物が相手の目を見たり、自分の目を見られることを極端に拒むことは知っている。その理由がどういうことであるのかも聞いていた。
「ごめんなさい調子に乗っていろいろ言ったね。…、僕には関係ないことだし、それにこんなこと言われて気分悪いね」
僕は宿に戻るからといって座っていた椅子から腰を上げる。顔を覆っている長い髪の間から赤い瞳が見えた。
自分はすべてを知っている。それは自分が聞いたから。決して、彼が自分から積極的に語ったのではない。むしろ語る事を拒んでいたのに無理やり聞いた。

「アニー」

エイジェットに背を向けていた体をビクリとふるわす。彼は愛称で呼ばれることに過剰反する。嫌なのか、嬉しいのかは分からない。
しかし、この胸に広がる想いは嫌いじゃない。とても心地の良い、今まで経験したことの無い想い。とてもあつい。

「ごめんね、今は何もいえない。俺が何の為にここにいるのかも言えないよ。それが嫌なら一緒に旅をするのはやめよう」

それが脅しなのは分かる。決してこちらが有利にはなり得ない条件だということも分かる。しかし、彼はこくこくと首を振るしか出来なかった。それしか、選択肢が無い。

「エイジの、…良いように。僕は、”否”は言わないから」

今は、彼のそばにいるだけでいいから。何も望まない。

ヤンユリ…?途中。 

2005年06月20日(月) 19時51分
「や、ヤン提督、そういうのは、ちょっと…っ」
ゆっくりと時間を掛けて体重をかけてくるヤンをユリアンが押し止める。近すぎる顔に思わず目を逸らしてしまう。
「何だいユリアン。義父の下の世話も義息子の仕事だろうに」
「ふざけないで、下さ、い。そうなるようになったら自分も終わりだ、とついこの間おっしゃっていたではありませんか」
攻防が繰り広げられる中、インターホンが鳴り響く。
「お客さまですよ提督。僕にはお客さまを出迎える義務があるんです。なので退いて頂けると幸いなので…す、…が、…っ!」
ピンポンピンポンピンポン。
根気よく、ひたすらベルをならす客人にヤンは眉間にしわを寄せた。
「提督!!」
「はいはいわかったよ」
ユリアンに睨まれ、今まで彼にのしかかっていた体を起こす。ユリアンがほっと気を緩めた瞬間、ヤンはスキあり、と言ってユリアンを机に押し倒した。
強かに机に頭を打ち付けてしまったので反動で目がチカチカする。だめだだめだとわかっているがいかんせん力が入らないため抵抗できない。
「…っ、卑怯ですよ提督…っ」
「より頭を使った方の勝ちなのだよ、ユリアンくん」
悪怯れないヤンを軽く見据えてやるが向こうはどこ吹く風できっちりと着込んであるユリアンの服を脱がしにかかっている。
「お前さんらは昼間っから何の訓練かい?」
投げ掛けられた言葉。それは二人にかけられた言葉と解釈できるが、殆どヤンに向けられた言葉だった。
いつのまにか室内へと侵入していた人物はキャゼルヌだった。
「た…、すかった…っ」
「チッ」
ヤンの舌打ちをまのあたりにしてしまい内心穏やかではないが助け船、ということで甘んじてその助けをうけることにした。
ヤンから離れキャゼルヌの後ろに避難する。

エイジ、国を出る。の巻。2 

2005年06月19日(日) 12時52分
エ はーい。
イ 荷物は持ったか?
エ ああ。
イ ちゃんと服もいれてあるか?
エ ああ。ちょっとだけど。
イ 金はあるのか?
エ うーん、ちょっとだけ。
イ 何か無いものは?
エ えと、一緒に旅する女の子?
ハ この馬鹿が。それにイザベル、お前はこいつの母親か。
イ も、もうしわけありません…。ついいつもの癖で。
エ 王ー、こいつったらね、顔あわせるたびに「ハンカチは持っているのか」とか聞くんですよ。つーか手なんで洗わないし。
ハ 洗え。
エ いやーん。
ハ …。
エ じゃ、お別れっすね。もし気が変わって帰ってきたらちゃんと騎士試験は受けさせてくださいね。コネで採用とかも結構欲しい、かも。
ハ 早く行け。
イ 風邪引くなよ。
エ ああ、家に帰ったら手洗いうがいも忘れずにするよ、母さん。
ハ 気が向けば帰ってくれば良い。
エ はは、俺って結構意志強いからソレは無いと思いますけどね。…自制心はまったく無いけど。イザベルー、王のことよろしくな。時々機嫌が悪くなるとやっかいだけどソレは長期戦で頑張れ。今まで二人でしてきたことを一人でしなくちゃいけないんだぜ?根を上げるなよ。
イ 今まで大体僕がこなしたけどな。
エ そうでしたっけ。ひゅーるるー。…じゃ、元気で。
この後、色々あってまた王国に戻ってくることをまだこの青年は知らない。

エイジ、国を出る。の巻。1 

2005年06月18日(土) 23時03分
ハ 本当に行くのか。
エ 行きますよー。行っちゃいますよー、オレ。自分がいなくなるとハッシュ様は寂しいのかな。
ハ 馬鹿者。
エ ははっ、ごめんなさい。でもオレは寂しいかも。だって、ずっとここにいましたから。今更ここから離れて、どこ行けって話。…でも俺ってばまだ若いし、てかまだ10代だし、だから、まぁ…頑張ればどうとでもなるっていうか。
ハ ……。
エ なんすか面白い顔して。
ハ お前はそれで良いのか。
エ 確かに、ここに愛しの女の子たちを置いていくのは、つらいです。ソレも寂しいなあ…。
ハ ふざけるな。
エ ……。てか…しんみりしたのは好きじゃないんですよねーオレ。
ハ お前はソレで良いのか、正直に言え。
エ 良くないっすね、それは、もう、すっごく、良くないと思いますね。逃げるのと同じですね。でも、逃げます、逃げさせて、ください。
ハ それがお前に選んだ道なら、俺はもう何も言わない。
エ ありがとーございます。
イ 用意が出来たそうだ。
P R
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