事故猫 

2011年11月22日(火) 22時59分

気温も低くなり、体調を崩してはいないだろうか。

――――――――――

黒猫は寒さゆえに道路で横たわっていた。
冷たい地面の上で、ただ横たわっていた。

餌も、水も、もうロクに飲まず食わずの猫。

一人ぼっちの猫は、ただ退屈な人生を歩んでいた。
そして季節は冬になり、

自分の死を待っているだけだった。

猫は自由なのが一番。 とふざけた人間がよく言っている。

猫は退屈のあまり死ぬ。
きっと人間も。

猫も。

そして横たわった猫は、何かが自分に近づいていることに気付いた。

大きい物体だ。動いている。すごいスピードで。
こちらに向かっている。 トラックだ。

猫は、トラックなんて単語も分からなければ、
間違いなくこのままだと轢かれるということも理解していない。

そして猫は、トラックが近づいてくるというのに

「今日の晩飯は何にしよう」

と思っていた瞬間。

黒猫は、鈍い音をたてて轢かれた。

血肉がタイヤに絡まって、ぶちぶちと音を立てる。

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帰り道、黒猫の死体を、私は見つけた。


その死体を私は見つめて、こんなことを想像していた。

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