<欧州危機>東欧諸国、ユーロ導入に二の足

October 31 [Mon], 2011, 5:00
 【ウィーン樋口直樹、ビリニュス(リトアニア)篠田航一】欧州債務危機の長期化が懸念される中、欧州連合(EU、27カ国)に加盟する東欧諸国でユーロ導入に距離を置く動きが表面化している。ユーロ圏(17カ国)参加によって、ギリシャなど財政危機国への支援を求められたり、独自の金融政策が実施できなくなることを懸念したもので、欧州通貨統合の行方に暗い影を落としている。

 「ユーロ圏は構造的な問題で四苦八苦している。安全に参加できるようになるまで数年はかかるだろう」。ユーロ圏首脳会議が欧州危機への包括策で合意した翌日の28日、ポーランドのロストフスキ財務相は地元ラジオでユーロの早期導入に慎重な姿勢を示した。同国は04年のEU加盟時に「14年導入」を掲げたが、流動的な状況だ。

 EU加盟国でユーロを導入していないのは、英国、デンマーク、スウェーデンを除くと、東欧・バルト海沿岸が7カ国と多い。ブルガリアは15年を導入目標としているが、「ユーロ圏への疑念が生じている。ユーロ参加に向けた協議は(欧州危機の)全体像が明らかになるまで延期される」(ジャンコフ財務相)との意見が出ている。

 旧社会主義圏で経済基盤が弱く、多額の財政赤字を抱える東欧諸国では「ユーロ導入で通貨が安定し、貿易や投資も活発化する」との期待感があった。しかし、欧州危機の深刻化で、ユーロ圏諸国が拠出する欧州金融安定化基金(EFSF)の拡充を迫られたり、ユーロ圏の財政悪化国が独自に利下げして景気をてこ入れすることができないなどの問題も浮き彫りになった。東欧諸国は財政赤字の水準などがユーロ導入の条件を満たしていないが、財政が好転しても、導入に慎重な姿勢を崩さない可能性がある。

 ユーロにもともと懐疑的なチェコのクラウス大統領は、欧州危機について「欧州拡大の加速化で引き起こされた」と批判。09年にユーロを導入したスロバキアはEFSF拡充策の賛否を巡り、連立与党が分裂し、政権崩壊に至ったが、「(チェコ国民は)『それ見たことか』と思っている」(在チェコ外交筋)。

 一方、小国であるリトアニアやラトビアは「14年導入」を変えていない。リトアニアのクビリウス首相は、毎日新聞の取材に対し、欧州債務危機に関し「分別ある財政政策が何より重要ということだ」と強調。「健全財政を維持すれば、ユーロは国民に利益をもたらす」と述べた。



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