変わる傷の治療

March 18 [Fri], 2011, 15:17
ドレッシング剤で治癒

 外傷に対する“消毒剤信仰”は根強い。しかし、穴澤教授は、これは誤解だとして、次のように話す。
 「目に入れることのできないものを傷に塗ってはならない、飲むことができないもので傷を洗ってはいけない、という言葉があります。傷の治療に大切なのは、治癒するのに適した環境を整えることです」
 具体的には、

感染防止
体温より少し高めの温度
患部の組織に必要な酸素の供給
湿潤
安定した水素イオン指数(pH)
−の5点。中でも重視されるのが湿潤だ。
 「かつては傷は乾かして治せといわれていましたが、現在は湿らせて治した方が早く治ることが分かっています。そこで、皮膚にも傷にも優しい高分子吸収材で覆う『ドレッシング(創傷被覆)』するのが主流になっています」
 実際、ドレッシング剤の種類や使い方によって治癒への環境は整えられ、傷が早くきれいに治っていくと考えられている。

● 家庭ではまず止血

 ドレッシングは専門医の領域だが、家庭でけがをしたときにはどのように対応すればいいのだろうか。
 「出血している場合は、まず止血の手当てをしてください。次いで、傷口が汚れていたり、異物が付いているようなときには、流水で洗い流してから、傷に応じて外科か、形成外科や整形外科を受診するのが第一です」
 止血はガーゼなどを用いて縛るとよいが、あまりきつく縛ると血液の循環が悪くなるので、適度に縛ることも必要だ。
 「中には、感染を心配して消毒剤を用いる人もいますが、消毒剤を塗ると本来傷を治すのに必要な活性物質まで死滅させて、治りが遅くなります。感染した場合は抗菌剤などで治療できるので、消毒剤は用いない方がいいのです」
 傷の治療法は変わってきている。それを念頭に置き、適切に対応したい。
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