砂川改造日記・その6

December 14 [Sat], 2013, 11:51
さあ、手首を開かれたり穴を開けられたりボルトを入れられたりと改造計画ヤマ場を越えた砂川だったのですが、あとに残るはあれだ、アフターケア。
つまりはリハビリというやつだね。

手術からあとしばらくは右手の肘から手の甲までがっちりギプスで固められ、指先以外まったく動かせなかったので、当然ながら生活の全てを左手で行うことになる。
するとまあ、世界の風景は一変しましたね!

顔を洗うのもお風呂にはいるのも歯を磨くのも着替えるのも。
左手だけじゃあな〜んにも満足にできゃあしねえ。
なかでも苦労したのが「食べる」ことで、片手だからもちろんお箸も使えず昔ローソンでもらったミッフィーのフォークが大活躍さ!(大きさと軽さがちょうどよかったのだ)
そして当然ながら、片手を添えないと茶碗も持てないということで、お米とおかずは平皿に、お味噌汁はカップで食べることになり、そうやって食べる食事はもうまったくをもって味がしないのだった…
お箸の国の人だもの…

ああ、右手が封じられただけでこのザマか。
生まれてこのかた40年、私はこんなにも右手に頼り切って生きていたのか!
どうしてせっかく授かったもう一本の手を有効活用してこなかったのか!
いや実際もったいない。
地道に使ってさえいれば、能力は同じはずなんだからできることが増えるのに。
かつて若き日の石原慎太郎が、スターダムにのし上がった弟・裕次郎へのコンプレックスに打ち克つために、右手で日本語、左手でフランス語を(逆だったかも)同時通訳で書く練習をしたというエピを思い出し、私もやるぞ!やればできるぞ!と奮起したよ!
いや、同時通訳はしませんけどね。

とりあえず、左手だけで皿を洗う方法
、掃除する方法、洗濯物を干したりたたんだりする方法、やろうと思えば、そしてちょいちょい足を使えば、いろいろできるもんだね。
しまいには左手で字を書くこともなんとかかんとかできるようになり、これはもう私の右脳活性化しまくってるんじゃないかとほくそ笑みましたよ。

それにしてもそうやって一時的ながら不自由な身になってみると、一歩外へ出るのがかなり怖かったです。
バスのピンポンや地下鉄の改札通るのも、買い物のレジでお金の受け渡しするのも片手では大変だし、転ばないように慎重に歩いてると周りの歩いてる人とペースが合わなくて、ギプスしてる右手にぶつかられるのもしょっちゅうだ。
なるほど…これは身体の不自由な人やお年寄りは大変だ…
こうなって初めて、自分が健康であったりハンディなく生活ができていたありがたみを感じたし、またそれまで、いろんな場所で不自由な思いをしている人にどれだけ心遣いをしていただろうかとわが身を反省したね…
財布からなかなかお金を出せなくてもたもたしててもニコニコして待っててくれたレジのお姉さんや、大変やね!と買ったものをさくっと袋にいれてくれたおばちゃんに一生忘れないくらい感謝しているし、そういう人に、私もなりたい。

ああそしてこれも一緒忘れ得ぬリハビリの痛さ。
例のミスター主治医が「地獄のように痛いですよ」と言ったのをまたまたそんなこと医者が言うかいな、相変わらず面白いんだから、と流していたら、ほんとうにまったく仰るとおりでした。
先生嘘ツカナイ。

リハビリセンターというのはすごいところで、療法士さんたちの指導のもと手術あとの患者たちがそれぞれ機能回復に励んでいるのだけど、大の大人があっちでもこっちでも痛い痛い〜!と悲鳴をあげている。
小動物・砂川はまさに地獄や〜と震えあがりましたよ。
担当の先生は物腰の柔らかい若い療法士さんでしたが、処置のあいだあまりの痛さに「先生痛いっす!」と訴えても「聞こえませ〜ん(笑)」「手が折れる〜!」「折れませ〜ん(笑)」と露ほども気にしないプロだ。
でも、最初はかたまりまくってピクリとも動かなかった手首が、療法士さんのゴッドハンドによって日に日に動かせるようになるのを実感して、やはりプロはすげえ!そして人間の身体はほんとにミラクルだ!と感動いたしました。

手術から3ヶ月、今ではもうほとんど不自由なく右手が使えるようになり、動かせなかった日々が嘘のようなのだけど、お世話になった病院の方々や不自由な生活を支えてくれた家族、友人の力なくしてはここまで回復しなかったと思うとほんとに感謝しかないことです。
そして私なりに実感した真理。
時間は薬だ。

さあ長いことかかりましたが砂川改造計画、これにてミッションコンプリートです。
きっと忘れた頃に、右手からレーザービームとか出てくるに違いないよ!














砂川改造日記・その5

November 30 [Sat], 2013, 20:30
さあ長きにわたる改造日記もメインイベントを迎え、ぼちぼち大詰めであります。
てか、さっさと詰めなさい。

前回の続きで、なんとか病院に収まった砂川、翌日いよいよ腕をさばかれる本番がきたよ!
朝から絶食で点滴のみ、実家の母親などが様子見に来るし担当のミスター主治医はなんだかえらいハイテンションで回診に来るし、いよいよなのね〜と否が応でも緊張感は盛り上がる。
時間になると人生初の車椅子に乗せられ、看護師さんと家族に付き添われていざ手術室へ。
すれ違うご近所のおばちゃんたちに行ってらっしゃ〜いと声をかけられ、なんだか大名行列だ。

手術室前で家族とは別れて、中に入るのはもちろん自分1人なんだけど、その心細さもさることながら、見送るほうの気持ちを考えると、大した手術ではないとはいえ、もういい歳した母親にこんな車椅子に乗ったり点滴されたりする姿を見せて心配させる親不孝っぷりを情けなく思ったりしたね…

いざ手術室に入ってみたら、もともとこの病院、看護師さんたちがものすごくしっかりしてて安心なんだけど、手術室詰めの看護師さんたちはさらに緊張感と安定感がハンパなく、これが医療の現場か!身体を扱うというのは大変な仕事なんだな!とこちらも気が引き締まる。
そんな頼もしい看護師さんにてきぱきとまな板、もとい手術台に乗せられ、ビビりの砂川、小動物モードスイッチオン。
うわあ〜、手術台怖え〜〜〜!!
なんか光り物がいろいろ並んでおるよ!!
天井のライトはやっぱりあの丸いやつだよ!!
緊張感のあまり目だけがやたらとキョロキョロし、その目から入ってくる情報のあまりの臨場感に身体はすくんで動けないという、小動物捕食状態であります。

そして考えないようにしていたけれどここまできたらもう目を背けていられない現実。
今回の手術、局部麻酔なんだよな…
腋下麻酔という、その名のとおり腋の下から麻酔を入れて手首を切開するわけなんだけど、それって何か?音とか全部聞こえちゃうわけか?つまりは活け造りか?
いや事前に説明は受けてましたけどね、いざ手術台に登っていろんな機械とか見ちゃうとね、もう想像以上の恐ろしさなわけですよ。
もういっそ殴って気絶させてくれ!
と、有能な看護師さんたちを前に拝む気持ちで一杯でしたよ…
ところがさすがの看護師さん、多分捕食モードで黒眼がちになっていた私に、
「麻酔を入れるときに、少し眠くなるお薬も入れますからね、ちょっとボーッとした感じになりますよ」
と優しく声をかけてくれたではないか…
そ、そうなんだ!
ありがとう看護師さん!
ありがとうミスター主治医!

そうこうするうちミスター主治医が登場し、いつもの面白マニアックモードとは打って変わった爽やかキラリ専門家モードで術式を確認、手首を固定され、麻酔を注入される。
で、すぐに例の「ボーッとする薬」も注入されたのだけど処置をしながら看護師さんが「このお薬入れて少ししたらふわーんとしてきますからね」みたいなことを言っているそのそばから、アタマがくわーっとしてきた。
この感じはアレだ、飲み会で調子こいて飲みすぎて、後から酔いが追いついてきたときのあの感じ。
あの、これまでの人生で何度味わったかわからない「あ、やっべ、またやっちゃったよ …」と後悔するあの瞬間。
なんだか効果抜群の薬の説明を遠くに聞きながら、恥の多い来し方を走馬灯のように感じつつ暗転。

で、次にぽかっと目を覚ましたら、なんだか夜寝て朝起きましたみたいなぼんやりした心地良さ。
ありゃ、もしかしてもう手術終わった?と、右手のほうをチラ見すると、ミスター主治医と看護師さんたちがすごい緊張感で患部にかがみこみ、どこかに何かを打ち付ける物凄い音が聞こえてきた。

ひょえ〜〜〜!!
甘かったね!!
手術絶讃進行中だよ!!

そしてこのガンガン聞こえるのは何の音なのかな?
「どこ」に「なに」を打ち込んでいるのかな?
ここは鉄工所なのかな?

想像を超えた「現場」な雰囲気にボーゼンとしていたら、看護師さんが素早く気づいて「もう少し眠ります?」と声をかけてくれて、それはもう「お願いします!」と言うしか無い。
言うしか無いのだよ…。

そんな手術も無事終わり、病室に戻ると待っていた家族が安堵しながらもとても微妙な顔をしていた。
どうしたのかと思ったら
「アンタの手首の開きを見たよ…」
つまりは家族への手術終了の報告のとき、ミスター主治医は、カラー写真で詳細に経過の説明してくれたそうで。
さすがなミスター主治医、真摯と誠意の方向がマニアックだ。
「スペアリブみたいだった」
と言う家族に、そりゃ貴重な体験だねと言いつつ、私は絶対見たくないと思う砂川でありました。

しかし手術中垣間見た、まさに解体現場のようなすさまじさに、ほんとに人体をどうこうするということは大変なことなんだと身に沁みて思い知った砂川、今回お世話になったミスター主治医とスタッフさんたちに深い感謝と尊敬を捧げます。

そしてこの改造あと、砂川は新たな自分の能力を開発していくことになるのだ!

もうちょい続く。






砂川改造日記・その4

November 14 [Thu], 2013, 10:22
さて砂川改造日記、前回はサードオピニオンを求めて更に旅に出たとこまでのお話でありましたが、それから新たな港を見つけ、安住の地となった流れはシリーズその1や2で書いてしまったので、いよいよ最大のイベント、砂川ピットインから改造・整備の記録になるあるよ!

そもそもピットイン、もとい入院なんて小学生のとき蓄膿症の手術で耳鼻科に入ったとき以来だ。
あのときは同室の男の子(悪ガキ)と一緒に病室、病棟で遊びまわったり(悪ガキ)、付き添い婦のおばちゃんにこっそり出前のラーメンをおごってもらったり(あかんよ)、いろいろ子供ならではの楽しい思い出があるのだけど砂川はもう大人だ。
大人な療養生活を心掛けねばならないのだ。

入院生活の何に一番気を使うかってそりゃ、同室の方々とのコミュニケーションですわね。
私は4人部屋に入ったのだけど、先にいらしたのは2人の年配の女性で、私のベッドのお向かいさんはあんまり調子が良くないらしくいつもカーテンを閉めてひっそりしておられて最初の挨拶をいつしようかだいぶ葛藤した。
それは翌朝、病室のお掃除のおばちゃんにみんな容赦無くカーテンを全開にされたおかげで対面がかない解決したのだけど、こういう細かいご近所付き合いにエネルギーを使うのがザ日本人なところだ。

対照的にお隣のベッドのおばちゃんはものすごい社交的で、常にご近所の病室のおばちゃんたちとお茶したりテレビみたり散歩に行ったりと超お元気。
そう、私が入った病棟はたまたま年配の女性が多くて、四十路の私ごときまだまだ若輩者なのだ。
ので、お隣さんをはじめご近所部屋のおばちゃんたちからは私はてんでお嬢ちゃん扱いで、「若いからよかね!すぐ治るね!」と深刻になりようのないムード。
おかげでだいぶ気楽になったもんで、おばちゃんパワーというものはほんとに世界を救うかもしんないよ。

しかし入庫されたその日、検査でもあるのかと思えばな〜んにもすることはなく、ただ環境に慣れるためだけに入れられた模様でした。
暇だ…

仕方ないので、入院生活の友にと持ってきた宮崎駿の「飛行艇時代」を読む。
この本、あの「紅の豚」の原作といわれる本で、直前に金曜ロードショーで観ちゃって改めて感動した砂川、ジュンク堂で買ってきたのさ〜。
しかし開けてビックリその本は、宮崎さんらしいものすごいマニアックな内容で、よくわからない飛行艇の歴史とか設計図とかを茫然と眺めていると、担当の看護師さんがひょいとやって来て、
「あ、紅の豚ですね!!私ジブリ好きなんですよ〜!」
と、きゃっきゃし始めた。
私宮崎作品は全部観てますぜいと言ったら「風立ちぬ」の話になり、まだ観てないので今日にでも観に行こうかなと仰るので、天神東宝なら夜の部18時50分20時20分がありますよ!とジブリの回し者みたいに宣伝しておいた。

こののどかさは本当に入院生活なんだろうか…

しかしそうなのだよ。
翌日そのことを砂川まさに身を以て思い知ることになる。

続く。







庭先より愛をこめて

November 01 [Fri], 2013, 21:07
え〜、連載中の改造日記ですが、斬った貼った(まさに)系のハナシばかりもつまらんので、箸休めにほっこり系のお話を。

先日、ご近所のかおり嬢からスクランブルがかかったのは朝の9時半。
「家の裏にて子猫を捕獲。至急援護願う」
なんですとう!!
子猫とあらば問答無用。
アイサー!なのである。

かおり嬢にはこれまで、我が家で保護した子猫(はなちゃん)のベビーシッターをしてもらったり、また別に保護した子猫(くろちゃん)の里親になってもらったり、はたまた峰尾家がお留守のときに愛猫モカちゃんのお相手をつかまつったりといわば猫同志であり、そのかおり嬢から要請があったならば、砂川緊急発進いたしますよ!

行きつけの動物病院で待ち合わせて合流すると、キャリーケース入っていたのは2〜3ヶ月になるかぐらいの小さなキジ猫ちゃんで、可愛い声でみゃあみゃあ鳴いておりました。

小さい〜!
可愛い〜!

なんでも、もう4日も庭の塀の向こうでみいみい鳴いていたそうで、だんだん声がか細くなってきたのをこらいかんと思ったかおり嬢、他人の敷地をものともせず子猫捕獲作戦を決行、捕獲したのだそうで、なんというグレートマスターっぷり。
この子猫、うちののいたでもひと缶食べきれないウエットフードをあっと言う間に食べちゃったそうで、どれだけお腹すかしてたんだろうと胸が痛むよ…
お母さんとはぐれたのか、捨てられたのか、それはわからないけど、何日も外にいたとは思えないくらい毛並みも耳もお鼻もお目々も綺麗な子で、「腹くくったぜ!」とすでに引き取る決意を固めた母の顔で子猫と診察室に入っていくかおり嬢。
カッコええ…。

この病院、うちののいたもお世話になってるよい病院で、平日朝でも入れ替わり立ち替わりお客さん(てか患畜さん?)がやってくる。
かおり嬢を待ってる間、隣のおばあちゃんと世間話をしていると、連れのわんこにえらい懐かれて膝にのるし顔は舐めるししっぽ振ってまわりを小躍りするし、どうかしちゃったかのような歓迎っぷり。
普段わんこに懐かれることがあまりない砂川、そりゃもう嬉しくて抱っこ抱っこしたり撫でまくったりして遊ばせてもらってたら、頃合いをみておばあちゃんが
「アンそろそろこっちにおいで。あんまり暴れたらおばちゃん大変ってよ。」
と、優しく言った。
言った。

…パードン?

今、わたくしおばちゃんって言われた?
ナチュラルに?

がちょ〜んである。
これはすなみ日記久しぶりの大がちょ〜んである。

この40年の人生にして始めて言われたリアル「おばちゃん」。
パーカーにジーンズという油断した服装がいけなかったのか?
中途半端なショートカットがいけなかったのか?
気の抜けたすっぴん顔がいけなかったのか?
どれもこれもがいけなかったのか?

そんながちょ〜んテンションの砂川を察して、おばあちゃんのところへさっさと戻るわんこ。
それを撫でながらおばあちゃんがふと気づいたように
「あら、おばちゃんじゃなくてお姉ちゃんやったかいな」(←無心)
「いえ、いいんですよ〜(もうどっちでも)」
と、答えるしかないではないか…

スクランブルに出動して、あらぬ所で撃沈された砂川なのだ。

しかしそんなハナシはどうでもいい。(ほんとに)

診察を終え、ノミ取りの薬を塗られて背中を毛羽立たせて出てきた子猫ちゃん(可愛い…)を、峰尾家に迎え入れるべくかおり嬢と2人でよっこら歩いて家まで運んだですよ。
1キロしかない小さい子だけど、キャリーケースごと運ぶのはなかなかしんどい。
しかし、ここでへこたれては砂川スクランブルした意味ないではないか!
ケースから聞こえるみいみい声に背中を押され、いざスイートホームへ。

しかしまず問題は、峰尾家の愛猫モカちゃんに納得していただくことだ。
砂川が子猫ケースを抱えて部屋の隅っこで控えている間、かおり嬢はモカちゃんとタイマンで説得にかかっておりました。
なんとも微妙な表情のモカちゃんに心の中でゴメンねゴメンねと謝りながら、子猫用の部屋を用意。
保護猫は、先住猫と隔離しなくちゃいけないと病院で言われたそうで、そうなのか〜と言われたとおりにしたのだけど、私達2人、後でそれを思い知ることになる。

まあとにかく、お部屋を整えていよいよケースから子猫ちゃん顔見世であります。
警戒なのか怖いのか、みいみい鳴きながらあっちこっちうろうろする姿をしばし2人でうっとり眺め、トイレはこっち、とかベッドはここ、とか新しい環境に慣れさせるべく世話をやく。
そのあいだにもかおり嬢は名前なんにしよう〜と親の醍醐味を満喫してらっさいました。

しばしの休憩ののち、子猫グッズを買いにかおり嬢はお出掛けし私は子猫と嬉し恥ずかし2ショット。
はやくも馴染んできた子猫ちゃん、意外な甘えっぷりで、ゴロゴロ言いながら私の膝にのぼってころんと丸くなって寝てしまったよ!
ヤバイ、この可愛さは尋常じゃねえ!
と、極楽気分で撫でこ撫でこしていると、口元に小さいゴミがついてるのが目についた。
あらあら、今朝まで外にいたからゴミついてまちゅか〜と取ろうとすると。
そのゴミが移動した。
ん?と思いもう一度取ろうとすると。

また、ゴミが、動いた。

ぎゃあああ〜〜〜!!
ゴミじゃねえ!ノミだ!

ああなんということか、よく見たら可愛い子猫の体のあちこちにノミがうごうごしているではないか!
ノミ取り薬、効果てきめんである。

実はノミを見るのが初めての砂川、完全に腰がひけども子猫ちゃんはかまわずすりすり甘えてくる。
これはもう、戦うしかあるまい。
あとから買い物を終えて合流したかおり嬢とともに、ノミ殲滅作戦にかかったのだった…

ノミって、爪で潰すと「ぷちっ」て大きな音がします。
知らなかったよ。

なるほど隔離しなくちゃなわけだ。

そんな顛末で大騒ぎ、でも子猫ちゃんはしっかり峰尾家の子になりました。
名前は「小鉄」ちゃんになったそう。
ちょっとばかり他人な気がしない砂川
、勝手に小鉄ちゃんのリアルおばちゃんというポジションゲットだぜい。

↑しつこい?








砂川改造計画・その3

October 23 [Wed], 2013, 14:15
さあ、セカンドオピニオンを探す旅に出た砂川、やっぱり頼りになるのはネット情報ですわね。
今度は職場の近くがいいなあ、とそのあたりを探してみると、口コミに
「いつも患者さんが多い」
「いい病院。待合室がいっぱい」
というような書き込みがやたら目立つ病院があるではないですか。

患者が多い病院はいい病院。
行列ができるラーメン屋はうまいラーメン屋。

って、思うじゃないですか、庶民は!
前病院の閑散とした待合室を思い出し、迷わずこの病院のトビラを叩くことにした旅人なのでした。

いざ言ってみると口コミに偽りなしで、オフィスビルの中にあるその病院は待合室から溢れて廊下にまで患者さんたちが並んでましたよ。
見ていると、待ってる患者さんたちが名前呼ばれてずらずらっと十数人ほど診察室に入っていく→少し待合室が空く→またずらずらっと新しい患者さんたちで埋まる、の繰り返しで、まるで休日のディズニーランドか昼食どきの吉野家だ。
すごい人気の病院なんだなあと期待も高まる砂川、初診なんでレントゲンとか撮って老練なおじいちゃん先生に問診されると、先生あっさりと
「手根菅症候群ですね」。

やっぱりそうなんやん〜〜〜!
先生頼りにしてます〜〜〜!

「あと、頸椎も少しずれてるかな」。
…そうなのか。
そこは前病院の先生の見立ても合ってたな。
とりあえず、毎回神経に栄養を入れる注射を肩から腕に十ヶ所くらい打ち、頸椎を牽引する注射をすることになったのだ。

しかしほんとにこの病院、いつ来ても患者さんでいっぱいで、ものすごくさばける看護師さんたちが細かくカーテンで仕切られた診察スペースへ次々にに患者を誘導して、そこへ老先生が颯爽と入っていってはてきぱきと処置していく。
先生の処置が終われば患者はまた次々に誘導されてそれぞれ牽引や温パックやリハビリに散っていく。
右へ左へのその流れはまさにアミューズメント。
これだけの患者さんを診るには、このシステムじゃないと無理だよな…

と、感心しながら数ヶ月。
なんだか手首の痛みが気になってきた。
筋肉痛か?腱鞘炎か?としばらく様子見してたけれど、治らない。
ついでにそもそもの手のしびれも治らない。
ので、老先生にその症状を申し出てみた。
しかし先生相変わらず忙しそうで、
「手根菅症候群で手首が痛むことはないからね、大丈夫!しびれもまだあるの?治らないってことはないからね、頑張ってね!」
と元気に言って、次の患者さんを診に行ってしまった…
いや、先生励ましてくれるのはいいんすけど…
話を聞いてくれ…
そして思った。この病院、やっぱり忙しすぎるのだな…

時間をかけて習慣的に治療をこなすのもありなのかもしれないけど、このままでは自分が自分の身体に向き合えないなあと思った砂川、サードオピニオンを探す旅に出ることにしたのだよ…

安住の地は、何処に。

続く。

砂川改造計画・その2

October 11 [Fri], 2013, 14:15
前回からのそんな流れで改造、もとい手術を受けることになったのだけど、ここにたどり着くまでにはなかなか紆余曲折ありまして、病院とのグッタイミン!な出会いというのはほんと大事なことだよと砂川思い知りました。

そもそもの手の不調は、ちょうど去年の今頃でして。
朝起きたらなんかすごい右手が痺れてるな〜というのが続いてて、寝相が悪いのか俺?と最初は気にしてなかったのですがね。
それが日常的に手の、しかも親指側3本だけが痺れるというのがだんだん強くなってきたのがさすがに怖くなってきたのですよ。
職場でお札数えたり1円玉つまみあげたりするのも難しくなるし、なんせ四十路の扉を開いたばっかりだからなんぞ脳とかに問題が?とか思っちゃうわけですよ。

そういうとき、やっぱネットとは便利なもので、「手 痺れる 親指側 」で検索すると、するするっと出てきた出てきたその名も「手根菅症候群」。
手の付け根の神経がなんかで圧迫されて痺れるらしく、更年期あたりの女性に多い症状らしいというのがなんだかしょんぼりだ。
とりあえず整形外科に行くべしということで、脳関係でなくて良かった〜と思いながら家の近所の病院に行ったのであるよ。

初めて行ったその病院、個人病院ながらリハビリ施設もあるなかなか立派な
とこなんだけど、平日夕方に行ったところなんかえらく患者さんが少ない。
てか、ぶっちゃけ私ともう一人だけ。
住宅街の真ん中だし、リハビリ中心のお年寄りが多いのか、なら午前中は混むのかなと思いながら呼ばれるのを待っていざ診察。

症状説明して、ひととおりレントゲンとか撮って、手やら腕やらあれこれ動かして、まあ十中八九は「手根菅症候群」と言われるだろうな〜と思って所見を待っていたら、先生曰く
「頸椎の骨と鎖骨の骨がもともと少し歪んでますね。そこに加齢で筋力が衰えて支えきれなくて、神経に障るんでしょう」

…そうなんだ。
…そうなのか?

まあ、こちとらど素人のネット知ったかなんで、専門家に言われたら納得するしかないよな。
で先生から下された処方箋とは。
「腕立て伏せをしてください」

…そうなのか?

それで「壁腕立て伏せ」を見本として先生も一緒にやってくれて、誠意は感じるものの一抹のギモンを拭えないままその日は終了。
2週間後に再診をと言われたので行って症状が変わらないことを告げると、
「腕立て伏せやってます?」
と、また一緒にやって終了。
このへんでだいぶおかしいんじゃないかと思ってたんだけど、とりあえずもう一回行ってやっぱり変わらないんすけどと言うと、なんだか明らかに先生「おっかしいな〜、どうしようかな、次は何をしたらいいかな〜」と考えてるのが見てとれた。
で、その日はもう年末も押し迫っていたのだけど、
「とりあえず、年明けてまた診ましょうか」
と言われた時点で、はいアウト〜〜〜と思ったね…
年またぎで腕立てばっかりしとられんってばよ。
てかセンセ迷いすぎ!目が泳ぎすぎ!
あの人けのない待合室はこれが理由なのでは…と思いながら、わたくしセカンドオピニオンを仰ぐべく次なる病院を探す旅に出たのでありました。

この旅は、長い。

続く。

砂川改造計画・その1

September 27 [Fri], 2013, 21:21
そもそも、砂川の手首に何が起こっていたかというと、

「三角線維軟骨複合体損傷」

という、え、何それ日本語ですかと聞き返したくなるような耳慣れないネーミングの症状で、普通は英語表記の頭文字を取って「TFCC損傷」と略されていうようです。
なんかもはや身体の一部というより工場で作られてるパーツがぶっ壊れましたみたいな名称だけど、ざっくり言うと、手首の関節の小指側に、軟骨や靭帯や半月板みたいな組織が複雑に絡まり合って機能してる部分があり、そこがダメになっちゃってるわけです。
やはり人体というのはひとつの宇宙で、こんな手首のほんの一部の小さな部分がじつに精妙な働きをしていて、それが身体のバランスを維持するのに欠かせない役割を担っているのだ。
すげえな!人体!

と、改めて人体の不思議に感動したのはいいとして、そのTFCCがダメになったおかげで握力は落ちる、手首が回せない、もちろん痛い、しかも両手、となると物は落とすし字も書けないしで仕事に差し支えることこのうえない。
そんななか、私にとって最大のラッキーは、たまたま職場の近くの整形外科が手の専門医で、TFCC損傷の治療に厚い病院だったことである。
患部が小さいためX線やMRIでも見つけにくいらしく、捻挫だの腱鞘炎だのと誤診されて検討はずれの治療をされることも多いらしいので、初診から手術までの流れがかなりスムーズに行われたのはまっこと感謝すべしでありますな!

もちろん誰しも手術までしなければならないわけではなく、手首をがっちり固める「固定療法」というやり方で7割程度は症状が改善するそうです。
私もそれをひと月近くやってみたけど良くならない。てかますます痛い。
ので、CTやレントゲンやMRIを駆使して手首をサーチしたところ、TFCCがダメになってるため手首の腱で繋がってる尺骨がズレていると。
これはもう手術しかないので、手首開いて、切れてるTFCCを結んで、尺骨に穴を開けて手首の腱をちょいと引っ張ってきて穴に通してズレてる尺骨を引き上げて、そのままでは手首が動きにくいからサスペンションのためのバネを入れる…って先生、それ人体のハナシすか?しかも俺の?
これはもはや手術というより改造では、フランキーみたいだぞ砂川、とすご〜く不安になった私を察したのか、先生は言った。
「大丈夫ですよ。重症のなかの典型です」

この主治医の先生、多分ものすごく頭が良いが故のちょっとズレてる言動の数々にそれまでに砂川既にファンになっていたのだけど、このコメントが一番マンモスおかしかったです。
なんか、「不幸中の幸い」みたいなニュアンスで言ってくれてるんだろうけど、「アホだけどバカじゃない」とか「ヒモだけどいい人」とかと似た感じですよね。

このようにして砂川フランキー化計画は発動し、まさにまな板の上の鯉状態の砂川、果たしてどんな改造が加えられるのか!

続く。

砂川改造計画・序

September 24 [Tue], 2013, 20:53
ご無沙汰しております!
すなみ日記、だいぶ長いこと凍結しておりましたが、ちょいと理由がありまして。

砂川、去年の暮れあたりからどうも手がうまく動かなくなっておりまして、最初は日常生活にさほど困る感じでもなかったんですが、今年の夏のはじめあたりからだんだん仕事に差し支えるようになってきたのですね。
なんか、痛いというか、え、手首外れそうっていうか、違和感があって手首が回せない。

で、ずっと整形外科にはかかってていろいろ試してたんですが効果なく、最後通牒「手術そして入院そして手の使用不可」をつきつけられたわけです…

正直もはや携帯でメールをしたりするのもしんどかったので、携帯で更新しているすなみ日記も疎かにしてしまっていたのですが、先日、いろいろ治療を終えて砂川病院から無事帰ってまいりました!
帰ってきたはいいけれど、手が使えないので仕事も家事も一時休止のどヒマな私ができることといえば、闘病記を書くことではなかろうか。
というのも、この症状は専門医でないと診断してもらえないことも多くて、私もかなりネット情報を頼りに試行錯誤していたので、もし同じ症状をもつ人がたどりついてくれたらちょっとは参考にならないかな〜と思いまして。
まあ、闘病記とかいいながら、腐ってもすなみ日記。
たいして深刻にもならずのらりくらりと書きつづるつもりですので、もしよかったらお目汚しではありますがお付き合いくださいませ。

というわけで始まります、すなみ日記恒例長期連載シリーズ、今回はどこまで続くのか!
利き手であるところの右手を封じられた砂川、左手でiphoneを駆使しながら、右脳パワー全開でお送りいたします!

続く。



夏のチネチッタ

July 15 [Mon], 2013, 20:07
まあ、あっつい日々が続いておりますね。
みなさま夏です。夏が来ましたよ!

私は夏がほんに好きでして、朝にセミの声で目が覚めることにこの上ない幸せを感じたりしております。

そんなあっつい夏、というか梅雨明け宣言前日の日曜日、またまたわたくし映画の撮影にお邪魔してきましたよ!
ええ、言わずと知れた映画製作集団タタミゼ御一行さまの、最新作のメイキングでございます。
昨年9月に「HAL&LEG」の上映会をしたばかりというのに、なんとも精力的な創作活動っぷりでいらっしゃいますね。

今回はタタミゼ作品のおなじみ主演女優ケカさかせと、万能ガラパゴスダイナモスの多田ちゃんが共演する現場に入れるということで、私はそれを楽しみに監督からのお話をお受けいたしましたよ。
そう、監督からのオファーはいつも突然で、しかも「◯日は空いてます?」みたいな用件抜きの振りなもんで返答に注意が必要なのです。

今回も新作映画の撮影であることだけはわかったものの、
?どんな映画なのか
?誰が出演するのか
?何の撮影なのか
?何の役なのか
というまさに基本の4W1Hはあとから順次連絡先が入るというタタミゼテイスト(笑)
なんとか「女性3人の仁義なき闘い」の話らしいということがわかり、キャスティングの妙に萌えて(笑)ぜひ現場を拝見したくなったのでした。

衣装などの用意もあるので念のためどんな役がらを振られるのか伺ってみると
「『スワロウテイル』の桃井かおりのイメージです」
と添付画像付きのメールが届き、毎度ながらその完璧な演出指示に砂川感服いたしました。
一発で納得。他に説明いらないですもんね!
垢抜けないビジュアルに大荷物、という役作りでもって現場入りすればよいのだな、ということがよくわかりました。

で、撮影当日は私が昼まで仕事だったため遅れて参加で、プロデューサーのあっこちゃんに近くまで車で迎えに来ていただきました。
いよいよさかせと多田ちゃんの撮影が見れる〜と期待して現場まで連れていってもらうと、住宅街の中にふと現れたこじんまりとした公園の繁みから、怪しいジャージ姿の集団がぞろぞろと出てきて びっくり。
つまりそれがタタミゼ御一行さまであったのでした。
さすがに主演女優お二人はジャージではなかったけれど、子どもたちが遊ぶ健全な真昼の公園ではやはり浮きまくりの怪しい大人たちであることには変わりなく、映画というもののリアルを切り取る非リアルっぷりを冒頭から見せつけられましたな。

暑いなか朝からの撮影ですこしお疲れ気味の御一行さまと合流して、撮影現場である公園のすぐ側の公民館に入ると、まあ昔地域の子供会とかで使ってたような懐かしい感じの部屋で、お疲れ気味のみなさんの感じとあいまって高校時代の夏の合宿のようで、砂川すっかり嬉しくなりました。
これだよ!これが夏ってもんだよ!

しかしはしゃいでばかりもいられない、きちっとやることやらねばね。
私はほんとにカメラで撮られるのが苦手なんですが、前回ハルレグの撮影のときに「普通にしてればすぐ終わる」という予防接種のメンタルを獲得したので、ひるむ気持ちを抑えてなんとか多田ちゃんとのシーンにのぞみましたよ。
考えてみれば多田ちゃんとの掛け合いなんて初めてだし、なんと貴重な機会であることか。
しかし相変わらず予定調和というものが存在しない現場で、メインキャストの多田ちゃんですら撮影直前に
「私、次のシーンセリフありますか?」
と監督に聞いていたのがおかしかったです。
私もあえて聞かないほうがおもしろいので流れでやってたら、
「あ、砂川さんそこは黒柳徹子で」
とかまたわかるようなわからないような絶妙な指示がとび、とにかく役者魂というかある程度のいわばリアクション芸が要求されるスリリングな現場なのです。

なんとか私たちのシーンが終わると次はさかせ姐さんとタタミゼお抱えのザ・怪優稲原様と羽仁さんのシーン。
これがもう、見る価値ありの名撮影シーンでありましたよ。
タタミゼ作品を知り尽くしているといっても過言ではないさかせ姐さんは、立ち上がったその瞬間から世界観を背負ってオーラを放ち、男性陣はそれに果敢に挑んではばっさり斬られ、斬られてはまた挑み…の演技の応酬。
そこにまた高崎監督の無茶振りがちょいちょい入り、それに誠実に応える男性陣!
それをさらに斬って捨てる美しきさかせ姐さん!

ネタばれを避けるためイメージのみの現場報告になっていることをお詫びいたしますが、まさにそんな闘いが砂川の目の前で展開されておりました。
いやあ、面白かったです。

その後、多田ちゃんが「周囲総見守りのなか号泣する」という撮影をしてましたが、これまた見る価値ありで…
何の繋ぎもなく「号泣のみ」を要求されて、すぐ対応できるのはさすがの役者魂であります。
号泣芝居のあと、けろりとしてふわっと笑うその笑顔に砂川ぶっ倒れそうでした。

いつもながら自分が何をしたのか映像が完成するまでさっぱりわからない映画撮影ですが、タタミゼ御一行様のクオリティ はもう承知しておりますので、あとは出来上がりを待つばかり。

みなさまにはそちらをお待ちになっていただいて、今はわたくしの撮ったオフショットでお楽しみください。

主演女優お二人さん。
可愛い〜!!





天神さまの細道ぢゃ

June 10 [Mon], 2013, 21:50
ず〜っとずっと仕事三昧で、なかなか息抜きできなかった砂川、じつに久しぶりにプチお出かけをいたしました。

こないだまで九州国立博物館で開催してた「大ベトナム展」、前から行きたかったのですがたまたまチケットをいただきまして、渡りに船と乗っかりました。
てか、終了間際だったんで早く行かないと船が沈んじゃうよ!

なもんで、梅雨のお湿りのなかひとりで太宰府ぶら歩き。

しかし太宰府というところは特別な場所だ。
小さい頃は太宰府がなんたるかも知らないままに、「だざいふえん」に何度つれて行ってもらったかわからない。
あそこのゲートはいってすぐのところにあった(今もある?)、おとぎ話のキャラクターたちがずらっと並んだ
パノラマがほんとうに大好きで、行けば飽きることなくず〜っと見ていたものだ。
今みれば、他愛ないお人形たちの箱庭なんだろうけれど、当時の私にとってはそこにまるごと入り込める、キラキラしたおとぎの国だったのだよ…
私の脳内に、あの世界は今でも命をもって存在しているのさ!

そして、あのだざいふえんの中にあるジェットコースターが意外にスリリングで、幼稚園の遠足のとき一緒に乗った親に、もう二度と乗らないと言わしめたほど怖いことも特筆事項であります。

そんな思い出いっぱいの太宰府であるのですが、天神から電車に乗って太宰府駅で降りたら、山の近くだからか神域だからか、明らかに空気が変わる。
観光客がざわざわしててもやっぱり雰囲気がす〜っとするのだ。
久しぶりだな、この感じ。

定番のお土産屋さんがずらっと並ぶ参道を目移りしながら冷やかして、例の眼鏡橋を渡るとき、なんとなく気が向いて本殿のほうでなく池の周りをぐるっと回るコースをたどってみたら大正解!
そこにはなんとも美しい花菖蒲が咲き乱れておりました。

しっとりと水けを帯びた空気の中に、見るも涼しい紫、青、白の花たち、キリッとした緑の葉と茎とのコントラストがそれはもう日本画の風景のように広がっていましたよ。
よくぞ日本の梅雨に、こんな雨に似合う花々が咲いてくれるものだよ…
これはもう自然の妙、というか天からの恩寵だね!
日々の生活のいろいろでお疲れ気味の心がさーっと癒されました。

そこでもうすでに来たかいのあった太宰府なんですが、当初の目的を忘れちゃならぬ。
大ベトナム展、楽しゅうございました。
東南アジアの文化というものに興味ありありの砂川ですが、紀元前のベトナムの文化まで遡って遺物が展示されてるのは初めて見たよ。

巨大な青銅の鼓とか、小さくて繊細な金の装飾品とか、古代の息吹が吹いてくるようでテンションあがりましたわ〜!
なかでも素晴らしかったのは、ヒンズー教の文化のテイストが薫る仏像の数々で、日本の静かなたたずまいの仏像とは全く違う、躍動感と生命力に充ち満ちた濃ゆ〜い(笑)像が並んでおりました。
これはもうその風土が産み出した美なるものなんだな。
面白い!面白すぎるよ異国文化!

さて九国のおもしろさはしかし、特別展だけではない。
常設展にこそ、この博物館の魅力が表されているのだよ。
前回こちらに来たとき、知らずにちらっと覗いて帰るか〜と軽い気持ちで寄ったところどハマリしてしまい、しかし時間がなくて後ろ髪を引かれる思いで博物館をあとにした経験を活かし、今日は常設展を回ることを時間に入れて来たのさ!

まだ博多湾あたりが草原だったという有史前の九州から歴史を紐解く展示が、子供にもわかりやすい映像や空間演出で展開されていく。
順路らしい順路もなく、広い展示室のまんなかにたてば、どこになにがあるか一目でわかるレイアウトで、好きな時代や興味のある展示品のところに好きなように行けるのも魅力だ。
今回私が一番興味ひかれたのは、九州のいろんなところに点在する装飾古墳の内部を、大学の研究チームと凸版印刷が共同でCG映像に起こした映像で、まるで自分がその古墳の内部に立って四方を見回しているかのような鮮明な画像にエキサイトしてしまいました。
凸版印刷、グッジョブだい!

なんかもう、古代史とか遺跡とか考古学とか民俗学とかそういうジャンルのことが大好きだった子供の頃の「知りたい欲」をひっさしぶりに思い出して、猛然と改めて勉強をしたくなりましたね。
「マスターキートン」でも言ってましたが、やはり人間はいくつになっても学べるものなんだな。

帰りはお約束、熱々の梅ヶ枝餅を買おうと思ったところが、一番有名な「かさの家」にはすっごい行列。
そこだけ行列(笑)
さほどブランドにこだわる気のない砂川は、なんとなく目についたお店で買って食べたんですが…
なんか、お餅の加減とかあんこの具合とか、小さいころから食べて育った味とは違うとちょっとした違和感を覚えたのでした。
しかしその私の舌が覚えてる店はどこなのか知るよしもない…
親に聞けばわかるのかもしれないけど、親もテキトーなのできっと覚えてない…
今後自分の舌ひとつで見つけるしかないのだな!

そんなこんなで楽しいプチお出かけは終了。
雨の太宰府で、いろんな時代の自分自身にちょいちょいすれ違った気がした
一日でありました。







P R
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:砂川道子
読者になる
演劇ユニットche carino!/che carina!のメンバー。

猫猫猫のゴハン猫のトイレ猫猫遊ぶ引っかかれる叱る猫猫寝る

な、毎日。
あれ・・芝居は・・


2013年12月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
最新コメント
アイコン画像すなみ
» 砂川改造日記・その6 (2013年12月15日)
アイコン画像ちるね
» 砂川改造日記・その6 (2013年12月14日)
アイコン画像すなみ
» 夏のチネチッタ (2013年11月10日)
アイコン画像高崎
» 夏のチネチッタ (2013年11月07日)
アイコン画像うなぎ
» 砂川改造計画・その3 (2013年10月23日)
アイコン画像すなみ
» 鬼笑うお知らせ (2012年12月16日)
アイコン画像ちるね
» 鬼笑うお知らせ (2012年12月11日)
アイコン画像すなみ
» 千の仮面を持つ漫画 (2012年11月05日)
アイコン画像ちるね
» 千の仮面を持つ漫画 (2012年10月21日)
アイコン画像すなみ
» ミラクルにして、マジカル (2012年08月18日)
Yapme!一覧
読者になる