4話目 

October 31 [Sat], 2015, 1:30

第四話


「橘、この資料を図書室に返しておいてくれ。」
帰りのホームルームで担任に呼び出された僕、橘優弥。
何について怒られるんだろうとヒヤヒヤしながら先生についていくと…そうです、ただのおつかいでした。


わかりました、と返事をして職員室を出たけど…本が重い!!
何冊あるんだろう…いち、にい、さん…おお!14冊!!?
これは重いよ…。先生も酷いよ…新人いじめかな…。
職員室から図書室まで結構距離あるし…。
うー…でも頑張ろう!!
窓の外を見てみると、生徒達が談笑しながら帰っていく。
良いなあ、僕も駿達と帰りたかったなあ。
「あれっ?優弥君??」
え?
「あ!烏間先輩!!」
「どうも〜!あなたのハートも晴れ晴れ〜!烏間晴だよ!」
えええ、何それ…昭和のアイドルみたいな売り文句。
流行ってるのかな?
「優弥君、何してるの〜?そんなにたくさん本持っちゃって。」
「あ、はい。担任から図書室に運ぶようにって言われて…。」
「そうなの?僕も図書室に用あるから半分持ってあげるよ〜!」
そう言って烏間先輩は僕の持っている本をひょいっと持ち上げ、僕には三冊しか残らなかった。
急に軽くなったので少し違和感。
「先輩、半分じゃないですよ!!?」
「え〜?まあ、もう持っちゃったからさ!」
なんて紳士なんだ…かっこよすぎでしょ…。
見た目もかっこいいし、性格もかっこいい…。
僕もこんな風になりたい!
「そういえば、先輩は図書室でお勉強ですか?」
「ん?違うよ〜、放送で使う資料探しかな。」
放送!
実は僕、お昼の放送をまだ聞いたことがないんだ。
だからすっごく興味深い。
「先輩はいつ担当なんですか?!僕、すごく聴きたいです!」
「僕はね、火曜と水曜と木曜だよ〜。」
なるほど。きちんと覚えとかないと!
「あ、着いたよ〜」
烏間先輩は両手が塞がってるので、僕が戸を開ける。
すると、古書のにおいが僕の鼻先をかすめた。
この学校の図書室はこじんまりとしつつも、本棚には本がぎゅうぎゅうに敷き詰められている。
僕の前にいた学校の図書室はもっと広くて、本はもっと少なかった。
ここの学校は本が多いんだなあ。
「あ、湊くう〜ん!!」
「烏間…また来たの?」
「さっき行くって言ったじゃ〜ん!」
「そう…」
わあああ、楠木先輩だー!!
なんで図書室にいるのかな?
本好きなのかな。
「こんにちは、楠木先輩。」
僕はかるくお辞儀をする。
「誰…?」
えええ!!!?
「寮で隣の…橘優弥です…!!」
「もお〜!お祭りでも会ったでしょ〜!」
「…?」
僕はこの人に何回自己紹介してるんだろうか…。
なんだか悲しい。そんなに僕って地味なの…?
「まあ、この子はこんな子だから気にしなくていいよ。」
烏間先輩が微笑んだ。
「湊くんはね、図書委員なんだよ〜。」
「図書委員なんですか!?いいなあ!」
そのうち僕も、図書委員のような知性あふれる仕事がしたい!!
「いい…?」
「図書委員って、なんだか憧れるんです!」
「ははは、優弥君は面白いなあ〜!」
ふと、委員席の机の上を見ると絵本が数冊並んでいた。
僕が小さい頃に何度も読んだ、『かなしみのうさいぬ』もおいてある。
「かなしみのうさいぬだー!!」
…思わず手に取ってしまった。
2人とも引いているのでは…!?
2人を見ると、烏間先輩はお腹を抱えて笑いだした。
そして、楠木先輩は…僕の手を握ってきた。
「好きなの…?」
「はい、大好きです!最後のうさいぬの台詞は切ないですよね!僕、小さい頃から大好きなんです!」
「僕も…」
「あ、見ててください!」
そう言って僕は黒板にうさいぬのイラストを描き始める。
多分、今の僕は興奮しすぎかもしれない。
でも、絶版したこの作品のファンが目の前にいたら語りたい。誰だってそう思うはず。
絵描き歌も流行ったんだよなあ。
僕の中でだけだけど。
くるくるわん、くるくるわん…わんぴょこりん…
そんな歌。
「優弥…だっけ?」
「はい!そうです!」
「上手いね…」
「え〜!線歪んでない〜!?」
「ありがとうございます!」
褒められた上に認められた気がする!!
これは嬉しい!
「ねえねえ、これシャメっていい〜??」
「えっ!?烏丸先輩も好きなんですか!?」
「ううん」
「そうですか…」
「で、用は何…?」
そうだった!忘れてた!!
「あ、本を返したくて…!!」
と言うと、のそのそと図書カードを処理していく。
前の学校はバーコードだったんだけど、ここはまだ紙なんだ。
紙は紙なりの良さがあるよね。
僕は紙の方があたたかみがあって好きだなあ。
「湊君はほんっとに行動がゆっくりだよね〜」
「ん…終わった」
少し気だる気だが、仕事はしっかりしている。
本の四隅がぴったりと揃えられて、タイトル順に並べられている。
この人…すごい!
「優弥…」
「はい!?」
「明日の、昼、中庭来て…」
えええ、突然の呼び出し!?
「わかりました!でも何かあるんですか…?」
それっきり楠木先輩は黙り込んでしまった。
何か深刻な話題なのかな。
「あ〜、多分ね、昼ごはん食べながらお話ししようってことじゃないかな?湊君は、仲良くなりたいときにそういう事するんだよ〜」
ちなみに〜と烏間先輩は語り出した。
だが、僕は僕と仲良くなろうとしてくれる人がいるということが嬉しくって。
話は右から左へと流れてしまった。
途中から聞いているのだが、かれこれ10分経った。
「でね、僕が湊君と仲良くなったのはね」
「烏間先輩、そろそろ帰らないと…」
「入学式の時にさ」
わああ、この人まったく聞いてないよおおお。
楠木先輩も何も言わないし…。
どうやって帰ろう…。
「おい兄貴、そろそろ優弥を開放してやれよ」
「「駿!!」」
見事なハーモニー。
「なかなか教室に帰ってこないから探したぜ」
「えっ、待っててくれたの!?」
おう、と爽やかスマイル。
「駿〜!お兄ちゃんの事は待ってないの〜?」
「待ってねーよ。大体、兄貴は委員会の仕事じゃないのか?」
「うっ」
「まったく。ちゃんと仕事してくれよな」
兄弟仲がいいんだなあ。
僕は一人っ子だから羨ましい。


「まあ、帰ろうぜ。」
「うん!では先輩方、お先に失礼します…!」
軽く頭を下げる。
頭を上げると、楠木先輩は無言で手を振ってくれた。
烏間先輩は図書室にいる事を忘れ、大声で「また明日〜!」と両手をぶんぶん振ってくれた。


駿との帰り道、烏間先輩が本を運ぶのを手伝ってくれた事。楠木先輩と絵本の話で盛り上がった事。名前を覚えてもらった事。
図書室で会った事を小学生がお母さんに話すように駿に話した。
駿は、「うんうん」と優しく相槌を打ちながら聞いてくれた。
それがなによりも嬉しくて、僕はたくさん笑って帰った。
さっき窓の中から見た生徒のように。 ? ?

3話目 

October 08 [Thu], 2015, 19:54

第三話


「お祭りだー!!」
「おい、あまりはしゃぐと迷子になるぞ」
「駿だってはしゃいでるくせにー!」
はしゃぐ駿と翔をよそに黙り込む僕、と裕斗さん。
なんで喋らないんだろう…。
そっぽ向いてるし、怒っているのかな?
僕みたいな余所者がいるからなのかな、あまり楽しくなさそう。
「なあ」
「!?」
うわわ、びっくりした。急に喋るんだもの。
「何でしょう…」
どうしよう、僕ちょっと震えてる…。
こんなの裕斗さんに失礼だよね…。
「お前、名前は?」
そうか、僕は駿たちから聞いていたけど裕斗さんは僕の事知らないんだ。
「えと、橘優弥です…」
他に何を言えばいいんだろ?
クラス?好きなもの?
「そうか、よろしくな。俺は」
「裕斗さん…だよね」
「お、おう。さっきは、悪かったな。俺、勘違いしてさ」
「勘違い?」
「…何でもねーわ」
勘違いか…中学生だと思われたとかかな?
「おーい、お前らいつまでそこにいるんだ?」
少し離れた所から手を振る駿、と跳ねる翔
「ゆうゆうコンビ早く来ーい!!」
ゆうゆうコンビって。
そっか、名前似てるもんね。
「なんだそれ」
と言って少し顔を赤らめている裕斗さん。
そのコンビ名はイケイケだよね!


「りんご飴くださーい!!」
翔の大きな声が夜の道に響く。
僕のいた町より夜店が多く、人も賑わっている気がする。
小さい子供もいれば、おじいちゃんおばあちゃんも楽しそうに笑っている。
いいなあ、こういうの。
僕が最後にお祭りに行ったのはいつだっけ。
確か、小6の時お父さんとお母さんと行ったのが最後かな。
お父さんったら酔っぱらって、綿あめもりんご飴も欲しいもの全部買ってくれたんだよなあ。
「ゆう、ゆうー!」
「んあ!?ごめん!」
「何回呼んでも気付かないから…大丈夫か?」
「ごめんごめん、ぼーっとしてて…。で、どうかした?」
「いやいや、りんご飴の引き換えをさ」
「あ、そっか!」
引換券は確か、鞄の中のポケットにしまったような…あった!
「お願いします!」
「はーい!あ、優弥君だ!」
あ、広瀬先輩!可愛いクマのエプロンだ。
広瀬先輩って小さくて明るくて、可愛い人だなあ。
「券、ありがとうです。」
「来てくれたんだね〜、ゆきー、優弥君来たよー!」
「さーちゃんがさっき話してくれた子?」
「え…っと」
綺麗な髪を一本で結っている、割烹着姿の綺麗なお姉さんが僕の目を見てにっこりと笑った。
「湊君、この子?隣の部屋の子?」
その綺麗なお姉さんが、隣に腰掛けてりんご飴を頬張っている青年に声をかけた。
この人は…!!
猫の人だ!!!そして、隣の部屋の人だ!!!
湊君と呼ばれる青年は口にしていたりんご飴を食べ終え、次のりんご飴へと手を伸ばそうとしていた。
「優弥、この人がさっき話に出た楠木先輩だ」
と、駿が僕の肩に手を置く。
「ゆう、隣の部屋の人だったー?」
「楠木先輩は有名だよな…」
翔が僕に問いかけ、裕斗さんは何故か黄昏ていた。
「ええと、優弥君。私、二年の坂下ゆきと申します。こちらは楠木湊、私の幼なじみなのですが寮の部屋が隣同士だと耳にしたもので…いろいろと大変だと思いますが、仲良くしてやってくださいね」
なんて丁寧なごあいさつ!
「僕は橘優弥です。僕の方こそよろしくお願いします!」
僕は坂下先輩と楠木先輩のふたりに向けて挨拶したのだが、楠木先輩はりんご飴に夢中で聞いていないようだ。
でも、先日も自己紹介したもんね。
「あ、ごめんなさい、りんご飴ね」
坂下先輩はそう言って、りんご飴を手渡してくれた。
「ありがとうございます。この町って高校生でも出店出来るんですね!」
「違うのよ、うちは和菓子屋だから…その手伝いなの」
「そうなんですか!和菓子か〜いいなあ〜!!」
「今度いらっしゃい、美味しい和菓子用意しておくわ」
坂下先輩ってすごく品が良くて、笑顔が素敵で、優しい人だなあ。
「そういえば…駿と翔は!?」
振り向くと駿と翔がいなくなっていた。
「御輿。近所のオヤジ達が担げってさ。」
「え!?裕斗さんは?」
「さん付けやめろよ。俺は腹減ったから抜けてきた。」
「じゃあ、裕斗君。何か食べに行きませんか?」
「敬語もやめろよな、他人みたいじゃん」
「えっ」
「まあ行こうぜ」
「じゃあね、優弥君!弟をよろしく!」
「またね」
広瀬先輩と坂下先輩が手を振って見送ってくれたのだけれど、裕斗君が広瀬先輩の方を睨んでいて少し怖かった。
でも、さっきよりは裕斗君の事、怖くない。


「何食べ…る?」
危ない、敬語になるとこだった。
「んー、お前何か食べたいものある?」
「たこ焼きとか?」
「たこ焼きかー」
「そういえば離れちゃって駿達は大丈夫なの?」
迷子になっちゃわないかな。
「メール入れといたから大丈夫だろ。最悪、晴兄に呼び出してもらおうぜ」
と言うと裕斗君はいたずらっ子のように笑った。
そっか、烏間先輩は放送局にいるんだもんね。
「そうだね!そうしよう!」
「んじゃ、綿菓子行こうぜ」
「綿菓子?お腹空いてるんじゃ…?」
綿菓子じゃお腹いっぱいにならないだろうに…。
「いや、手始めというかさ、あるだろそういうの」
「そう…?」
ないと思うけど…言えない!
大人しくついていこう!


「あー、やっぱし祭と言ったら綿菓子にかき氷にりんご飴だよな」
「うん、美味しいよね!」
でも、さっきからひとつもご飯もの買ってない…。
僕、寮の食事いらないって届け出しちゃったから、ここで食べなきゃなんだけどなあ。
「裕斗君、僕たこ焼き買ってきてもいいかな?」
「あっ、そうだな。これじゃ夕飯にならないもんな。悪いな。」
「ううん、裕斗君はたこ焼きいる?」
「食いたい…けど、今かき氷が」
かき氷を両手に持ってたら行けないよね、溶けちゃうし。
「僕、行ってくるよ」
「場所わかんの?」
「すぐそこの屋台で買うからすぐ戻ってくるよ」
「ちょっと待て、お金」
「後でいいよ、じゃあ」
両手塞がってるのに、お金出そうとしてた。
偉いなあ。


「たこ焼きふたつお願いします」
屋台のおじさんはニカッと笑って「あいよ」と言った。
「たこ焼きふたつ、お待ち。800円ね」
「あ、はい!」
無事にたこ焼きを買えた僕は、裕斗君の元へと。
裕斗君の両手のかき氷はもう無くなっていて、今は綿菓子を摘まんでいた。
「買ってきたよ〜」
「いくらだった?」
「1パック400円だよ」
「ほい、400円ちょうどな。ありがとな。」
僕は受け取った小銭を鞄の中のがまぐちにしまった。
小銭はがまぐちにしまっておくと便利だって、お母さんが言っていたんだ。
割り箸を割ると僕のお腹が物凄い音をたてて鳴り出した。
裕斗君はお腹を抱えて笑いだした。
少し恥ずかしい。
「いただきまーす」
たこ焼きを食べるのにはコツがある。
猫舌な僕にとってはとても大事な事なのである。
まず、容器の中でたこ焼きを割るのだ。
そして、熱を逃がす。
たこ焼き好きからしたら邪道かもしれない。
だけど、火傷はしたくないのだ。
「うわ、なんだその食い方」
「えええ、違うんだ!僕、猫舌なんだよ!」
「お前、変な奴だな」
むむっ
「裕斗君だって…甘いもの好きなくせに…」
「あ?」
ひえええ、怖い
「いや、僕も甘いもの好きだけどさ!!」
「そういやお前、今日の事は駿達に言うなよ」
裕斗君の眉間にしわが寄った。
怖い。
「今日の事?」
「その、綿菓子とかばっか食ってたってこと」
駿はイトコなんだから知ってるんじゃ?
隠すようなことなのかな?
「うん、わかったよ」
「駿ってさ、何でも出来んだよ。それは俺も誇りに思ってるし憧れてる。でもさ、負けたくねーとも思うんだわ。」
「なるほど…」
「うわ、俺何言ってんだろ。…忘れてくれ、恥ずかしいから。」
そっか、裕斗君も色々悩んでいるんだなあ。
味覚の一つでも負けたくない、大人に見られたい…のかな?
「じゃあ、さっきの僕のお腹の音も忘れてね」
「それは無理だな」


たこ焼きも食べ終わり、満腹である。
そこで僕達は駿と合流しようとケータイを取り出した。
でも、僕はまだ駿達の連絡先を知らない。
「優弥はアドレス知ってんの?」
「それが…知らないんだ」
「わかった、俺のアドレス送るわ。赤外線出来る?」
初・赤外線!!
「出来るよ!!」
「んじゃ送るわ」
「はい!!」
裕斗君は手慣れてるなあ。
「これが俺の。駿とかは本人に聞きな。」
そうだね、自分で聞くから意味があるんだよね!
「うん!!ありがとう!」
「駿達呼ぶかー」
裕斗君はそう呟くと、駿に電話をかけ始めた。
しかし、一分経っても出ない。
「迷子放送かあ」
ニヤつく裕斗君。
すると、背後から
「なーにが迷子放送だ」
「晴ちゃん放送だけは勘弁してー」
駿と翔が。
「ふたりともお疲れ様ー!」
「裕斗が逃げるからよ…疲れたぜー」
「ゆうとひどーい!!」
「でもお菓子貰えたろ?」
「お菓子ならやるよ…ただ、もう今日の祭りは終わりなんだよな」
「出店のお好み焼き食べたかったー!かち割りとか!!」
「俺は優弥とたこ焼き食ったぜ」
「いいなあああ」
翔が裕斗君に両サイドの髪の毛で攻撃をしていた。
駿が僕の隣に来てぼそっと言った。
「どうだった?」
「楽しかったよ、すごく」
「なら良かった。」


お祭り会場は町中の光を集めたように明るかったのに、帰り道は少し暗かった。
僕達は駿達がお神輿を担いで貰ったお菓子を両手に、帰る事になった。
お菓子いっぱいだー!
「あ、駿」
「どうした?」
「優弥が聞きたい事あるって。」
「あっ!そうなの!翔にも聞きたいんだけど…」
「おおー?」
「アドレス…を教えてください!!」
「あ、そうだな。教えてなかったわ。」
「そだね!赤外線しよー!!」
赤外線、再び!!
嬉しいなあ、家族以外の連絡先が増えた!!
連絡先聞いてるときに裕斗君が微笑んだ気がした。
少しドキッとした。
「なんかさ、優弥って昔から友達だった気がしてさ。だから、こうやって連絡先交換するの、ちょっと違和感あるわ。」
駿が笑った。
「ぼくもそれ思った!さっき電話しようとしちゃったもんねー!」
翔も笑った。
なんだか照れくさいけれど、とても嬉しい。
僕なんかをそう思ってくれるなんて。
「ありがとう」
少し涙目になってしまったけれど、辺りが暗いからバレないよね。
「あ、僕こっちだから。また学校で!」
みんなとバイバイして寮へ着くと、楠木先輩も今帰宅したようで、下駄箱で靴をスリッパに履き替えていた。
「あ、楠木先輩。先程はどうもでした。」
「ん…」
先輩、ずっとりんご飴食べてたのかな?
口の周り真っ赤だ。
「あっ、先輩!?」
行っちゃった…。
早いなあ。それに無口だなあ。
僕も部屋に帰ろう。


お風呂を終え、ベッドでゴロゴロしていると色々な事を考える。
今日は本当に色々な事があったなあ。
僕が赤点を取って、勉強会に呼んでもらって。
知らない間に駿と翔と友達になっていて。
駿のお兄さんとイトコさん達と知り合ったかと思ったら、寮の隣の部屋の先輩とその幼なじみさんと知り合って…。
裕斗君が甘党なのは少し意外だったけど、第一印象と違って優しいって事も分かったし。
先輩方もお友達になれたら良いなあ。
って、それは高望かな。
でも、僕もここにいていいって思えたのは一歩前進なのではないだろうか。
もっとみんなと色々な思い出を作れたら、幸せだろうな。
あ、そろそろ寝なくっちゃ。
明日も明後日も学校はお休みだから、追試の勉強しなくちゃだ。
追試で合格できるように頑張らなきゃ!
そのためには…就寝。
おやすみなさい!!!


次の日、僕の問題集が進まなかった事は言うまでもない。 ? ? ? ??

2話目 

October 05 [Mon], 2015, 14:53

僕がこの学校に来て3日が過ぎた。
昨日まで中間テストだったんだけど、暫く勉強をしてなかった僕の解答用紙は殆ど白紙
状態。
そして今日の授業が全て終わり、その結果が戻ってきたところです。
もうね、仕方ないんだけど、酷い。
3教科の点を全部足して50点いかないとかさ、あまり頭の良くない僕でも初めての経験だ。
このままじゃ、僕の将来は…。
まあ、元引きこもりだし仕方ないね。
これからだ。
「なあ、優弥」
「はい?」
まちがえたああああああああああああああ。
今のじゃ●棒の○京さんじゃないかああああああああ。
「(○京さんかよ)ゆうー、今日暇かな?」
「俺ん家で勉強会しない?」
「え!?烏間君家で!?」
「ぼく、数学のテストあんまり良くなくって…で、駿に教えてもらうの!」
「で、良かったら優弥も来ない?」
えええええええええ、僕なんかが行っていいの??
まだ友達でもないのにいいの??
こんな奴を軽々しく自分のテリトリーに招き入れちゃうの!?
でも、せっかく誘ってくれたに断ったら、もう友達になれないかもしれない。
自分でチャンスを潰すなんてもったいない!
僕はここで変るんだ!!!
「お願いします!!!」


というわけで今日は、烏間君の家で勉強会。
楽しみですぐ行きたかったんだけど、気持ちを落ち着かせるためにお手洗い。
なので烏間君達は下駄箱で待っていてくれるそうだ。
優しいなあ。
あ、トイレは…ここか。
結構綺麗かも。汚いトイレって僕はあまり入りたくない派なんだよね。
タイルも白くて綺麗だし、床もピカピカ光ってる!
お掃除大変そうだなあ。
「おいっ!!!」
用を足して手を洗っていたら、急に肩を掴まれた。
「ええっ!?」
こっ怖いよおおおおおお。
何いきなり…喧嘩なの?怒らせちゃったの??
えええええええええええ怖いよおおお。
「お前さあ、ここは入っちゃ駄目だろ…」
短い髪をヘアピンでとめてる男子生徒が、物凄い眼で睨んでる。
僕より背が高いから、威圧感が…。
「え、ここって駄目なんですか!?」
もしかして、職員トイレだったのかな。
「駄目だろ…だってお前おん………んだよ男か!なんでもねーよ!!」
すると、顔を真っ赤にして扉を開けて出て行ってしまった。
え?なんだったの?
僕は男だよ…?
ズボン穿いてるし、普通わかるよね。
それにしても怖かった。
殴られるのかと思った…。
世の中物騒だもんね、気をつけなきゃ。




***


「うわあ…(酷い点数だな)」
「い、いやあ…僕のいた学校より勉強進んでるもんだから全く分からなくて…」
「そうなのか、ドンマイ!まあ、教えられるところはオレが教えるからさ」
烏間君…!!
なんて良い人なんだ!!
「でもさ、どうしてこんな時期に転校してきたんだ?あ、言いたくなかったらいいぞ」
どうしよう。
隠すような事じゃないよね。
でも、言って嫌われたくないよね。
「え…っと、びょ、病気、で、学校お休みしてたら、行きにくくなっちゃって…」
嘘ついちゃった…。
「そっか、今は大丈夫なのか?」
「だ、大丈夫」
「よかったー!!ゆうもお菓子食べてねー!」
「翔、お前も勉強しろって」
嘘ついたのに、心配してくれるなんて。
僕、すごく嫌な奴だ。
また繰り返しちゃうのかな。
嫌われちゃうのかな。
それは嫌だな。


「ちょっと休憩するかー」
「休憩だー!!お菓子―!!ゆうも食べて!!」
「あ、ありがとう、鈴谷君」
「違うでしょー!!」
「えっ」
「ぼくは、しょう!」
そうだった、名前で呼んでいいって言われてたんだった。
「オレはとしあき、な?」
「翔、駿…」
「おっけー!!せっかく友達になったんだから、堅苦しいのは無しね!」
「そうだぞ、もう友達なんだから」
えっ!?
「え、いつ、え?いつから?」
「友達じゃなきゃ家呼ばねえよ」
「そうだよー!!」
気付いたら友達になっていたのが嬉しくて、その言葉が嬉しくて、気恥ずかしくて、僕は暫く上を向けなかった。
下を向いてにやついた顔を戻そうと、大きく深呼吸をした。


「駿ー!!!!!!!!!!!」
と、いきなり部屋のドアが開いた。
そこにいたのは眼鏡をかけた美青年だった。
「えええっ!?駿、お客さん?」
なんというか、動きがコミカル。
面白い人だなあ。
「兄貴、頼むからノックくらいしてくれよ…」
「晴ちゃんうるさーい!!!」
兄貴、ってことは
「から…駿のお兄さん?」
かっこいい!!
「君は…初めて見る顔だね!!誰〜?」
「えっと」
僕が自己紹介をしようとするともう一人、女の子が息を切らして入ってきた。
小さくて肩くらいまでの髪の左側に黄色いリボンをくくっている。
「あれ?今日って来る日でしたっけ?」
駿が話しかける。
「ということは、駿の彼女さん!!」
「違うよー、あたしはイトコ」
「……。優弥は俺達のクラスの転校生なんだ。」
「(あらら、傷ついてる)」
「橘優弥です!よろしくお願いします!」
心なしか、駿が悲しそうな目をしていた。
目、痛いのかな?
「僕は烏間晴!2年1組」
「あたしは2年4組の広瀬さつき」
「それにしても、いいなあ転校生…」
烏間先輩が僕をじろりじろりと見ては呟いた。
「こんな時期にお引っ越し?」
「えっと、諸事情で僕だけ寮に…」
「寮暮らしのユウヤッティじゃ〜ん!じゃあ、湊君と一緒だね!」
「湊…君?」
お知り合いかな?
「兄貴、湊君っていうのは…楠木先輩?」
「そうそう!」
「ぼくも知ってるー!よく猫と遊んでる人だよねー!」
猫と遊んでる人?
え、あの人じゃないよね?
あの人だったら世間狭すぎというか。
「湊君っていつもぼーっとしてるよね」
「オレ、この前壁にぶつかって転ぶところ見ました…」
「あたしも見た事ある…」
もしかして、もしかしなくてもあの人かな。
まあ、寮戻ったら表札確認してみよう。
駿のお兄さんのお友達だったら、失礼の無いように挨拶しなくちゃ!


「そういえばさ、今日から三日間お祭りだけどあんたたち行かないの?」
お祭り!!!
この時期なんだ!いいなあ、行きたいなあ。
「えっ、そうなんすか!?」
「ぼく行きたい!!勉強も一段落したし、行こうよー!」
「僕は音響手伝うことになってるんだー!出張版の烏間放送局だよ〜!」
烏間放送局ってなんだろう。
「あたしはゆきの手伝いがあるから、向こうで会いましょ」
と言って、広瀬さんはりんご飴の引換券をくれた。
りんご飴って美味しいよね、僕大好き!
「そうそう、裕斗が後で行くって言ってたから、そろそろ来るんじゃないかな?
まあ、あたしたちはもう行くね」
広瀬先輩は烏間先輩を引っ張って部屋を後にした。
時々、ゴツンという音と呻き声が聞こえたのだけれど、烏間先輩は無事なのだろうか。
それはそうと、裕斗…さん?
これからここに来るのか…。どんな人なんだろう。
「あ、隣のクラスに広瀬裕斗ってのがいるんだよ」
「ゆうとは駿のイトコで、さつきちゃんの弟なの〜」
「なるほど…」
きっと駿みたいに爽やかで、烏間先輩みたいに面白くて、広瀬先輩みたいに明るい人かな?
僕も仲良くなれると良いな。


「入るぞー」
玄関の方からドスのきいた声がした。
何だか聞き覚えのある声だ。
少し寒気がした。
「あ、ゆうとだー!」
迫りくる足音。
早くなる僕の鼓動。
「思ったより早かったな」
どうしよう緊張してきた。
「よう」
ドアが開いて思わず声が出てしまった。
だって、見覚えがあるというか。
学校の帰り際、トイレで肩掴んできた男の子だったのだ。
その彼が裕斗さん…?
「何してんの?」
「テストの見直し?とか、まあ勉強会だよ」
でも僕の顔なんて覚えてないだろうし、大丈夫…
「あ、お前」
えっ、僕!?覚えてるの!?殴られる!??
こんな時は先手必勝だ!
「先程は失礼いたしました…」
「は?あれは俺が悪いだろ」
「え、お前ら知り合いなの?」
「いやさ、こいつが…やっぱり何でもねー」
えええ、何でもないの!?
「ゆうとはお祭り行くのー?」
「あ?姉貴に呼ばれたし、行くつもり。で、お前らと来いってさ。」
一緒にお祭りか…ちょっと怖いな…。
でも友達を作るチャンスだ!
ここで頑張らなくっちゃ。


「じゃあ、一旦家帰る?んで、私服に着替えて学校前集合な」
駿の提案により、一旦寮に戻る事になった。
なかなかにハードなスケジュールである。
何を着て行こうかな。
何を話そうかな。
何を食べようかな。
僕、裕斗さんに嫌われてないかな?
本当に友達になれるかな。


少し心配だけれど、りんご飴の引換券が僕の背中を押すかのように、少し駆け足で寮へ向
かうのであった。 ? ? ? ? ?

1話目 

October 01 [Thu], 2015, 19:58
第一話

気付いたらひとりになっていた。
この先もひとりなのだと思っていた。


5月某日。
高校一年の1学期。
シャーペンと紙の擦れる音だけが教室に響く。
黒板前には試験官のジャージ姿の先生。とても怖い眼をしている。
目が合ったのが気まずくて、にっこりと笑ってみる。
カンニング疑われたらどうしよう。
?

中間テストでバタバタしている時期に僕、橘優弥はこの学校で『転校生』というポジションに属することとなった。
本来なら2学期の初めからの転入の予定だったのだが、とにかく早く環境を変えたかった。
じゃないと、何もかもが駄目になりそうだった。
別に『誰が』、『何が』悪かったわけではない。
『僕が』悪かったのだ。

中高一貫の男子校に通っていた僕。
入学当初は友達がたくさんいた。
小学校の時から仲が良かった子もいれば、入学式で友達になった子も。でも、中学二年生のクラス替えを機に急に皆がよそよそしくなった。
こんな言い方じゃ皆が悪く聞こえるけれど、きっと僕を嫌いになったんだと思う。
嫌われるくらい僕が嫌な奴なんだ。
目を合わせたくないくらい、話したくないくらい、僕は嫌な奴なんだ。
そう思ったら、皆に申し訳なくなって学校に行けなくなった。
僕のお気に入りのキーホルダー、見つからないままだけど仕方ないよね。

いくらそんな事を思ったって伝わらないのはわかっているし。
家に閉じ籠っても解決しないのもわかってる。
素直に謝罪をすればいいのだろうか。
でも怖かった。皆に嫌われてしまった僕が、またあの場所で過ごすことなんて許してもらえないどころか、みんな僕の事を苛むだろう。
なんて憶病なんだろう、僕は。

ある日の夕食時、父が学校にも行かない僕にA4サイズの茶封筒を手渡してきた。
部屋に戻り封を開けると、普段は一言二言しか会話を交わさない父からの手紙と高校のパンフレット。
もちろんパンフレットはこの学校のだった。

父からの手紙には、「優弥へ。お前は頑張ったんだ。だから自分を責めるな。同封してあるパンフレットは父さんの母校なんだ、とてもあたたかい学校だ。もし気が向いたら次の日曜日に遊びに行ってみないか」と汚い字で書かれていた。
「お前は頑張った」
その言葉で胸がきゅっと痛くなり、とたんに生温かい涙が零れ落ちた。
ごめんなさい。ありがとう。

日曜日、父と父の母校に遊びに行った。
近いと思ったら意外に遠かった。
車で1時間くらい。
人は居なかったものの、校内は自然で溢れていて見たことのない花や葉っぱがたくさんあった。
それだけで、心の中が色とりどりの絵具で色をつけられたかのように鮮やかに輝いているような気がした。
帰り道、父に父の母校に転校しないかと言われた。
転校にはとてもたくさんの勇気が必要だ。
しかも実家を離れ、寮での生活。
いつもの僕なら断っていたと思う。
でも、なんとなくだが何とかなる気がした。
気がしただけ。

だから、中間テストも何とかなると思っていた。
しかし、まともに勉強してなかった僕には、とてもとても。

しかも今日の朝、職員室で父と僕は担任の先生に挨拶をしたら、担任が「この子、2組の転入生なんでHRよろしくお願いします」と、あの黒板の前の厳つい先生に僕を引き渡し担任は父と応接室へ。
僕は怯えながらもあの先生に連れられて教室に入り、軽く自己紹介だけはしたのだが席に着いた途端に数学の解答用紙が配られ驚いた。
担任はテスト受けなくていいと言っていたのに、どういうことですか。
どうしよう、わからないよ。
でも先生が睨んでる。怖い。怖い。早く帰りたい。
そんなこんなで時計を睨んでいたら終了のチャイムが鳴った。
鳴ったと同時にクラスの皆さんが立ち上がったので、号令に乗り遅れてはいけないと急いで僕も立ち上がり礼をして「ありがとうございましたー!」と体を起こすと皆さんがこちらを凝視していた。
そして響き渡る笑い声。
あんなに厳つい先生もガハハハ笑った。

そして一言。
「橘、礼って号令がまだかかってない。」
ああ、やってしまったのだ。
初日だというのに。
前の学校では「礼」なんて号令がかからなかった。
「起立」という号令だけかかり、あとは空気を読み礼をして、ありがとうございましたを言うだけ。
みんなとずれると自分の声だけ飛び出して恥ずかしいので、至難の技だった。

転校というものは本当に恐ろしい。
些細な違いでとんでもない辱めを受けるのですね。
何とか2限目の英語のテスト後の号令では失敗しなかったのだが、1限の時の僕の失敗を思い出したのか「礼」って号令で吹き出した人がいて、とてもいたたまれない気持ちになった。


そうだ、こんな気分の時は窓の外の木々を眺め癒されよう。
あ、雀。
雀を眺めていたら、猫が。野良猫が雀目掛けて走ってきた。
「雀!!」
もうダメだと思いきや、男子生徒がその猫をひょいっと抱き上げた。
良かった…。
でも、やけにぼーっとした人だったけど大丈夫かな?
「雀がどうかした?」
「ひゃ」
突然肩を叩かれたから、驚いて変な声が出てしまった。
恥ずかしい。
「あ、外見てたのか」
「う、うん」
目の前には、なんか大きい人がいた。
背は高いし、短髪で男っぽいというか、でも爽やかな…。こういう人をイケメンっていうのかな。
「そういや、さっきはドンマイ」
「あ、うん…」
「えっと、橘だよな?オレ、烏間」
「烏間君…」
「駿明でいいよ。オレ、烏間駿明っていうんだ。」
「えっと…よろしく、おねがいしまう、烏間君」
あ、噛んだ。もしかしなくとも噛んだ。
しまう。ってなんだよ…。
「はは、橘って面白いな!下何ていうの?」
名前かな?
「優弥…です」
「優弥か!優弥!」
「ゆうー?」
ひょっこりと烏間君の後ろから小さい子が出てきた。
目はくりくりしてて幼い顔立ち、耳の上で結ってる髪の毛が触覚みたい。
ブレザーの下に着ている黄色いパーカーがとてもよく似合っていた。
「えっと?」
「あ、こいつな、翔太って言うんだ。オレの幼なじみ。」
「あ、そうなんだ。」
「よろしくね、ゆうー!」
か、可愛い…。
声変わりしてないのかな、声が高いような。可愛い。子犬のような愛くるしさ…!
「よろしく、翔太君」
「ちがうよー、みんな翔って呼ぶよー!だから、ゆうも翔って呼んで?」
ね?と言いながら、くいっと首を傾げるあたり自分の可愛さを理解しての犯行な気がする。
可愛いです。
「あ、うん。よろしく、翔」
「で、優弥。」
「え?」
周り見てみ、と言われ辺りを見回すと教室には僕たち3人以外いなくなっていた。
休み時間だからなのかな。
それにしては静かすぎる。
「今日、もうテスト終わりだぜ?」え?
「みんな帰っちゃったよー?」
「えええ!?うそ?いつ終わったの…?」
道理で外に生徒が多いなと思ったら…そういうことだったんだね。
「と、いうわけで!途中まで一緒に帰ろうぜ」
烏間君は笑った。
爽やかだった。
僕はどんな風に笑ってるのか少し気になった。

***

寮での一日目。
荷物はお父さんが全て運んでくれていたので、寮に入るのは今日が初めて。
学校みたいに下駄箱に靴をしまわないといけないんだけど、その時に他の寮生はマイスリッパを履いていたんだ。
僕は用意してなかったから学校のスリッパなんだけど、今度イケイケなマイスリッパを買いに行かなきゃ!
ご飯を前にお風呂にも入ってきたんだけど、お風呂部屋の扉を開けるとシャワー室がいっぱい並んでいて、その奥にそこそこの大きさの浴槽がある部屋があるんだ。
僕が行った時は浴槽の方が騒がしかったから、手前のシャワー室でシャワーしてきました。
知らない人と裸の付き合いは緊張するから仕方ないよね。
今日からここが僕の家なんだなあ。

そして!今から待ちに待ったご飯の時間!
部屋から出ると同時に、隣の部屋の扉も開いた。
「はじめまして!」
ご近所づきあいは大事だよねと思い、思わず挨拶。
「…?」
なんか凄い不審そうな顔してる…。
「あの、今日からここ…この部屋に入る事になった橘優弥です!!よろしくお願いします!」
「…よろしく」
一言発し、食堂の方へ歩いて行ってしまった。
やけにぼーっとした人だなあ。
あ、そういえばさっきの猫の人に似てる気がする。
本人かな?
雀助けてくれたし良い人かも!
何て名前なんだろう?同い年かな?
って、僕も早く食堂に行かなきゃ!


今日の献立はミートパスタとサラダとスープ。そして、プリン!
プリンが僕の入寮を歓迎してくれている気がする。
とても嬉しい。
僕の語彙力じゃ上手く言えないけど、とにかく美味しい!
お母さんのご飯には負けちゃうけど、暫くはここのご飯を食べるんだなあ。

お父さんとお母さん、今何しているかな?
寂しくは…ないかな。僕は寂しいけれど。
そんな事を悶々と考えて食べていたら、味がよくわからなくなった。
最後は少ししょっぱかった。


部屋に戻って寝る準備をしていて思ったのだが、僕はここで上手くやっていけるのかな?
少し不安です。
また前みたいにならないか怖いです。
ならないように、嫌われないようにしなくちゃ。
今日お話しした、烏間君と鈴谷君。
ちゃんと仲良くなれたら良いな。
明日から気を引き締めて頑張ろう。

どう頑張るかを考えていたら、いつのまにか僕は夢の中に落ちていったのだった。








 

October 23 [Thu], 2014, 21:25
最後に更新したのが5月とか人生ナメすぎ。
やっほー外郎だよー
何もないんだけど、思い出したから書くよー。


まず、私の部屋に木のベッドが来ました。
マットレス買わなかったので、とても体が痛いです。
しかし、布団を二枚重ねた結果…痛くない!!!快適です。
このベッド、たまに墨汁の匂いがします。
お値段以上、二◯リさんはんぱないっす。


ニトリといえば、Freeの二期は一話だけ見て終わってしまいました。
いや、見ようとは思って録画はしてましたが気力が追いつきませんでした。
まこちゃん…。


時間の使い方が下手くそ過ぎて、とても困っています。
覚えなければいけないことばかりで、焦るというか。
あれもこれもと手をつけてしまいます。
時間と体力をください。


あと、銭湯行きたいです。








結構前に描いたの発掘したので



プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:外郎∞MAXトルネードJapan
  • アイコン画像 職業:その他
  • アイコン画像 趣味:
    ・歌-下手の横好き
    ・文-下手の横好き
    ・絵-下手の横好き
読者になる
創作たのしいっす。
2015年10月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新コメント
ヤプミー!一覧
読者になる