環境を整えること 

September 24 [Thu], 2009, 13:52
特に子どもが小さい時に、環境を整えることはいかに大事か、全ての親は気付くべきです。

一般的に、子どもの脳はだいたい八歳から十歳までに神経回路のネットワークを構築していくことが脳研究で明らかになりました。

この時期は臨界期と呼ばれています。

この時期にだけ、環境から刺激が入ってきた時、脳の中の覚えたり・感じたりする神経回路が、その刺激の影響で集中的に作られたり、回路の組み換えが盛んに行われる時期なのです。

この時期が過ぎると、ある能力を獲得したり発達させたりすることがとても難しくなるといわれています。

脳学者によれば、臨界期には、生きるために必要な刺激や心を豊かにする刺激は、時機を逸せず与えることが必要になるそうです。

それぞれの臨界期が幼児の期間に集中していますが、脳の領域(感覚野・運動野・連合野など)ごとにそれぞれ臨界期が異なっています。

そして、一つの機能の臨界期は、一生のうちで1回きりなのです。

ということは、幼児のうちに様々ないい刺激を脳に与えておいた方が絶対に良いということになります。



しかし、障害のある子どもはこのタイミングとずれることが多いので、発達が遅れた分定型発達の子と比べて目立つことが多いです。

都合の悪いことに、今の教育システムは年齢に基づいて子どもたちをまとめて教育しようとしています。

子どもの発達具合を無視して、大人が作った教育カリキュラムを子どもたちに押し付け、付いていけない子に対しては努力が足りないのだ、もっと頑張ればできるようになるんだ、と諭します。

これはいい刺激どころが、子どもに強いストレスを与えることになってしまいます。

それは時期だからと言って、また翼の羽が生えそろっていない子鳥に飛ぶことを強いることと同じです。

羽の生えそろった子は難なく飛び立っていくのに、どうしてこの子だけはできないんだろうと首をかしげる親。

羽の生えるスピードはそれぞれ違うのは分かりやすいが、脳の発達はぱっと見て分かるものではありません。

できないのは時期が早かったせいで、なにも焦ることはありません。羽が生えそろえるまで飛び方の練習でもして待てればいいのです。

親は子供の発達すピートを早ませることはできないが、安定した環境を整え、その子の成長ペースに合わせて、働きかけることはできます。

環境を整えるのは、この時期の親の大事な役割です。

この時期の過ごし方によって、子どもの一生が変わります。


最近の脳研究で記憶がどのように作られているかも分かっています。

楽しかったことはいつまでも鮮明に覚えていますね。

これと同じように悲しかったことも覚えています。

記憶は感情とともに生データとして脳の保存庫に刻まれていきます。

脳はこの記憶でデーターベースを構築していて、蓄積したものをもとに、必要な時に参照して、今の状況を判断します。そして、必要なアクションを起こします。

脳科学者がそう言っています。



脳研究でさらに記憶は確かなものでないことも分かりました。

昔のことを思い出す都度、脳の中で体験した時の生データを元にその時の状況を再度作り出します。

その体験をした時の理解力によって記録された生データはしばしば事実と違うが、歪曲されたままで保存されていますから、再作成した記憶も変わりません。

この記憶によって引き起こした感情もその都度再体験することになります。

悪い体験の生データが多ければ、嫌な体験が増幅していきます。

この生データが脳の中で地雷のように眠っていて、ある日似たような状況に置かれたら、生存本能によって、突然再生されます。

危険を回避するために必要なことです。

幼い頃のいじめによって、被害妄想になった発達障害の子がどれだけいますか?

フラッシュバックでパニックを起こした子どもがどれだけいますか?

特に自閉症の子は抜群の記憶力を持っていますから、保証付きです。

蓄積していくデータベースが子どもの人格形成のコアデータになります。

初めての体験が次の体験の参考になり、その次の体験も、前体験を参考に、無意識的に同じ結果になることを期待しています。

人間の脳はそういう風にできていますから。

子どもの頃の原体験が自分の人生のサイクルを作り上げていきます。

どう見ても出来上がったデータベースを修正するに時間をかけるよりも入力データを選別しておいた方がいいに決まっています。



もちろん、このような対症療法の本がたくさん出ていますが、これはすでに後手になっています。

どうして子どもにこんな辛い思いをさせなければいけませんか?

厳しいように思えますが、親の仲裁一つで避けられたのに?

ここに親は発想の転換が求められます。

新しい時代には新しい生き方で乗り切るしかありません。

人生の始めにたくさんのいい思い出を体験することが子どもに明るい未来をイメージさせることができます。

どうせなら、最初から前向きになれるように仕向けた方がいいでしょう。

例えば同じく失敗していても、いい体験をたくさん積んだ子どもは、「今回はたまたま失敗したけれど、今度から頑張ろう。」、と前向きに受け止めることができます。

反対に、失敗した体験をたくさん積んだ子どもは「なんだ、今回もまた失敗してしまったか、自分はやっぱりだめだね」、と後ろ向きに受け止めることになりがちです。

その違い分かりますか?

実はどちらも思い込みです。

しかし、この思い込みをうまく利用して、子どもたちに勉強を教えている塾の先生が大勢います。

例えば



私も和に3年間チャレンジの添削問題を100点取らせ続けました。

添削問題を提出前に必ず目を通して、さりげなく間違ったところを見直してもらいます。

そして、100点になって戻ってきたものを必ず親戚に見せびらかします。

みんな目いっぱい褒めてくれました。

大袈裟くらいがいいです。

そして、彼が100点を取ることに慣れてきた頃、最近様子を見て、だんだんと手を抜いて、時々見ないで出しました。

そしたらどうでしょう、彼は自分が100点でないことに悔しんで、100点が取れるように見直したりして、色々と工夫し始めました。

これは、彼の信じている自分のイメージに合わない結果について無意識的に修正しようとすることです。

つまり、和の心にはプラスのサイクルが出来上がっています。

自分が100点取れないことについて何となく気持ちが悪いのです。

何故なら、自分は100点を取ることが当たり前になっていたのです。

自分にとって100点とることが一番居心地のいい領域として定着しています。

ここから外れないように自発的に頑張るようになったのです。



苫米地英人さんがそう主張しています。

私はこの小さなきっかけが和の成長の原動力になることを期待しています。

もちろん、いつか自分の能力の限度を知る時がやってきます。

それは、成功体験の貯金箱がいっぱいになってからの話です。

その間、親の日々の暗示によってどんどん実力が身につきます。

親や周りの大人の言動が子どもにどれだけの影響力を持っているか、子どもに接しているすべての大人に肝に銘じてほしいです。

実際、和は今チャレンジの添削問題に関してはミスさえしなければ、自力で100点が取れるような実力を持っています。

学習エンジンが動き出したからです。

エンジンが動くまでに大変時間がかかるが、いったん温まったら、どんどん自動加速していけます。



脳科学者の茂木健一郎もたくさんのヒントを書いてくれています。

実際に、発達障害の子どもを持っている親たちはなぜかこの分野以外の読みものにあまり興味がありません。

まず、発達障害の意味に注目しましょう。

発達しないわけではありません、定型の人と比べれば発達のパターンがでこぼこだったり、時期がずれ込んだりしていることを意味します。

遅れるものの、人間として定型発達の子と共通の発達段階をたどっていきます。

定型の子は親が手を掛けなくでもやっていけるところに、発達障害の子は親がリードしないと自力でやっていけなくなるだけの話です。

ならば、手を貸して、学習エンジンが動き出すまで根気よくふかしておけばいいだけの話です。

このエンジンのスタートキーを持っているのは親です。

特に発達障害の子は生育環境に強く依存しています。

親の接し方一つで子どもは変わります。

親は大いにこの特権を利用すべきです。

まず子どもに安心できる環境を提供しましょう。

この大仕事の基本は全ての子どもに共通しています。



子どもに安心して成長できる土台を提供するのは親の仕事です。

土台さえしっかり出来上がっていれば、子どもは必ず発達してきます。



エルベーテークの河野俊一さんが実証しています。

勉強ができない子なんで一人もいません。

環境を整えて、時期とやり方さえ合っていれば、みんな自分のペースでやりだしていきます。

親はそれまでに焦らず、急かさず、ただひたすら子どもに働きかけましょう。

決して簡単なことではありませんが、親として、一番やりがいのある一生に一度の大仕事ではありませんか?

これは親が子どもの人生に対する最大の贈り物です。

是非このブログを参考にして、働きかけてあげてください。
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