幸助は頷いて小さく言葉を繰り返しだす

June 28 [Sat], 2014, 19:09
幸助は頷いて小さく言葉を繰り返しだす。言葉に力を込めてみたり、意識を手に集中してみたりといろいろ試行錯誤していくが、なんの反応もない。
 その日は繰り返しだけで、時間が過ぎていき就寝時間となった。
 そして次の日も、暇をみつけては使ってみようと言葉を繰り返すも変化はなかった。
 さらに次の日も同じだった。エリスとホルンも、幸助を褒めたり、おだてたり、貶したり、罵ったり、脅してみたりと協力を惜しまなかった。
 エリスの貶し方が堂に入っていたり、罵るときのホルンが少しだけうっとりしているように見えたが、幸助は演技なのだと思い込む。
 しかもその夜、成功したと喜んでいたら、目が覚めて夢だったとわかり落ち込んだ。

「どうしたものかのう」
「本当に」

 ぐたりとテーブルにつっぷす幸助を見ながら二人は話している。

「魔力は人間の一流どころと同じくらいある。これはたしかなのだがどうして使えんのか。
 書物にもこういった出来事は載ってなかったしのう」
「魔力はある、言葉も間違えていない。
 魔法を使うには魔力を捧げる。使えないということは、世界が魔力を受け取っていない」

 ホルンは魔法を使う際に行うことを再確認するように述べていく。そして一つの可能性を見出した。

「……もしかして」
「なにかわかったのかな?」

 疑問に思ったまま、思いついたことを口にする。

花之欲

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