ジャンヌ・ダルクまたはロメ

September 11 [Fri], 2009, 9:42
9/10読了。佐藤賢一さん。
これは・・・、救われないというかなんというか。この時代あたりの短編が6編ほど収録されています。個人的にはヴェロッキオ親方が好きかな。この方の本はまだ何冊も読んでいないのですが、ラスト救われた感じがあるのは王妃の離婚だけだなあ。
カエサルを撃てではカエサルは救済されているけど、ヴェルチンは救済されているようなされていないような微妙な感じだし。
基本的に物語はどこかしらに救済が欲しい。そういう意味で伊坂幸太郎の魔王のラストにも通じる微妙な切なさ。
というか、続きは?ねえ、本当はどうなるの?みたいな。
それにしても佐藤賢一さんの凄さというのは日本人でありながらヨーロッパの思想を自分で解釈してものにして、なおかつ創作に昇華しているところではないでしょうか。
しかし、わたくしの中でこの方の作品で一番好きなのは王妃の離婚なのでした。

お薦めしたいけど、好き嫌いが分れそう。作品傾向がばらけているところで難しい。

夢の中の魚

September 08 [Tue], 2009, 10:08
9/7読了。五條瑛さん。鉱物シリーズの番外短編連作集、という括りか?
前評判が高かったので、期待していたのですが、まあわたくしとしては微妙。
理由は置いておきますが。なんだか段々大人向けライトノベルを読んでいるような気がしてきましたよ、っと。(しかもBL系の萌え重視な)
前から公言しておりますが、わたくしBL系は某ジャンルを除いて受け付けられません。この手の世界にはまったときは全部おほもに見えたのですが、そういうフィルタは相当昔に手放しました。だって、わたくしはオンナノコが好き!
なので、この方の作品は常に微妙な気持ちになるのでした。
いや、本当にとても面白いんですけどね。

これからしばらく読書ペースを落とします。
久しぶりにビーズアクセを作りたくなったので。
未読本の山も2つか3つほど崩してしまったし、また本を仕込みに行かなければ。8月の前半以来全く本を購入していない状況に、正直わたくし自身驚いています。いやー、それでもまだまだ未読本はあるのですが。年内に消化できるかなー。でもって、処分できる本はとっとと処分するのです。(当たり本が多くて困る)

五郎治殿御始末

September 05 [Sat], 2009, 0:00
9/3読了。浅田次郎さん。
本当は先日読了したお腹召しませの方が後作品なのですが、ちょっとこちらの方が重そうだったので後回しにいたしました。
今回はどの話も重い。浅田次郎さんの江戸から明治にかけての維新ごろの話は非常に幕府方には厳しい評価がベースとなっている気がします。歴史小説として読んではいけないような、あるいは一御家人を創作するからかもしれませんが、どうしても歴史小説の大家司馬遼太郎さんと比較すると微妙な気持ちになります。
娯楽小説としての完成度は浅田次郎さんの方がよほど高いと思うのですが。

今回は浅田作品で久しぶりになかされました。蒼穹の昴や壬生義士伝、日輪の遺産などはもう涙がとまらなくて困ったくらいなのに最近はとんとご無沙汰しておりましたので、浅田節健在、と喜んでいます。

歴史小説が大丈夫な方、幕府からも朝廷側からもスポイルされた人たちをさまざまな形で書き出す一連の短編集を楽しまれたらいかがでしょう。

海の底

September 04 [Fri], 2009, 0:00
9/2読了。有川浩さん。
自衛隊三部作。面白い、けど恐かった。普通に恐かったですよ。パニック系には弱いんです。しかも甲殻類とか節足動物とか・・・。蛇や蛙、トカゲは好きでも虫とかエビとか蟹みたいなのはちょっと気持ち悪い。空の中にでてくるフェイクみたいなのは可愛くて好きなのですが。(やってることは余り変わりないけど)
まあ、それは置いておいて、今回は海自。ええ、海自。わたくしの大好きな海自ですから、それはもう面白かった!海自というだけで高評価です。横須賀もむかーしむかし行ったことがあるのですが、今はどんなだろうとか、ここはわたくしの入ったことのある場所かしら?とか。潜水艦内部は呉で見学させていただいた事があるけど、それよりもよほど新しい型なんだろうなあとか。ラッタル降りるときは下で落ちてきてもいいように構えていてくれたなあ、とか、そんなどうでもいいことばかりを思い出しながら楽しみました。
またねえ、キャラが良いのです。しろさんとふかまってぃを今時風味に味付けしたらこんな感じだろうなあという幹部実習生がね、主人公たちでして。もちろんメイン担当の夏木三尉はふかまってぃ、ひょうひょうとしていながら実は冷血漢な冬原三尉がしろさん。うわー、いいなあ、こんな感じだよなと、勝手に妄想。書き下ろし作品の前夜祭なんて最高でした。この後に続く悲劇を思うと辛いものがたくさんあるのですが。
とにかく大好きなんです。こういう二人組が活躍する話。もちろん警察側もかっこいい男性が活躍します。こちらまで語り始めたらもう止まらない・・・ので、このあたりでストップ。
大人版ラノベ、個人的にはお薦め。

QED-ventus-御霊将門

September 03 [Thu], 2009, 0:00
8/31読了。高田崇史さん。
ずっと読みたかったのです。将門公。小学校や中学校のころはただ悪い人、というイメージがありました。刷り込みなのでしょう。
でも、実はそうじゃない、という話をどこからか、でもあちこちから伝え聞いていて、ならどんな人なんだろうと思っていました。QEDシリーズは極論であれ新しい目を開くのには丁度いいミステリです。歴史とうんちくが好きなら読むのに十分値します。

平将門は怨霊ではなく、御霊となっている。なぜなら彼を奉る寺社はまっすぐに開かれているから。ああ、なるほど、と。馬を駆って関東荒野を疾駆するその姿が想像できるほどに美しい。

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