邂逅 

2008年05月23日(金) 11時40分
首筋を刺激する
思っていたよりも強い日差しに
目を細めていたとき

名前を呼ばれて振り向くと
少し髪型の変わった人がいた

なんだか爆発したみたいだな、と思ったけど
似合っていたので少し嬉しかった

大晦日の夜に顔を合わせていたことは
あまり覚えていないようだった
どうしてお互いこんなところで、と理由を告げる中に
双方の近況報告が兼ねられていた

私は通勤途中
彼の仕事先はすぐそばだという
こないだ知ってる人に会ったときに
名前が出たのはそういうことだったんだなぁって

私の認識ってそういうこと?
正解だけど、と懐かしく笑った

結婚式に呼ばれてねえな、と言われて
呼んでないもん、と答えたけれど
もっと気の利いた返事をすればよかった

二度のばいばいも
いつものガハっとした笑顔だった

頭をぐしゃぐしゃなでられたり
よく羽交い絞めにされていたけど
もうきっとないのだろうなぁと
お風呂のきらいな、それでもよいにおいのする人の背中を
バックミラーで見送った

いつもより少し背筋を伸ばして、見た

季節は春なれど 

2008年02月11日(月) 5時32分
まだ、肌の其処に潜む水分が凍っていくようなこんな季節
猫の声が聞こえる
春、暦の上では
猫はそれをわかっているのか

伝えたい人が、あと数人いる

しかし、なんとまぁ
自分がなんとなく思ったとおりで
ある程度の感情の流れを追って
その結果に至るまでを
自分なりに考えてみることは
腑に落ちないが理解のできることではあった
その向こう側に流れている気持ちを
ある程度踏まえて、の話

気をつけてはいるが努力はしていない
まさにそうだったので
涙も出なかった

自分で中毒になっている

ちっぽけなアイデンティティみたいなものがあった
本当にくだらない
でもそれが何より大事だった
そう思わないとすべてが意味を失うと思っていた
越えて
意味は別のところで存在し
あまり意味をなしていない

そもそも自分の生きる意味を追い求めるなど
ただの自己満足なわけで
それに惑うて道を誤るなど
ただの責任転嫁なのではないかと思う
抗えない状況はあれど
それを理由に逃げ場を作って
生きていこうとする
甘えるな
そんなこと言っても誰にも通じないのもわかっている

また嘘をついた

ありがとう

そして、時間は流れたことを自覚する 

2007年12月11日(火) 4時43分
もう、二度と連絡ないだろうと思っていた
登録してない番号からの連絡
他人行儀な態度と
まさかという気持ちから
ごめん失礼だけど噴き出した、と告白
当たり障りのない近況報告にて
お互いの距離を思い知る

いらない人だ
邪険に扱わず
そっとしておくんだ

絡めた指を思い出す
唇がやわらかくて気持ちよかったんだっけ
もう忘れた
覚えているようで忘れた
今の私を作る一つの要因かもしれないが
今の私にとって必要なものではないのは確か
それだけは確か

冬の空はいつもいつも
やたらと星を瞬かせている
あのときの窮屈な音を思い出す

少し額の狭い
やさしそうな笑顔を
本気で愛することができなかった
愛されることがなかった
惜しい気もして
でもまったく傷つかなくて
心のほつれが絡み合っていたような関係

まだ、火を灯す

どちらが抱いてあげていた、のかは
たぶんずっと不明

雨の音がするの
少し弱くなった
居場所が狭くなるような音
取り囲まれて
冷たい空気が押し寄せてくる
心地よさ

カレー、食べなきゃね

人差し指を握ったまま寝た 

2007年03月08日(木) 17時22分
そのきれいな歯並びを
舌を尖らせてつるりと舐める

日本語を上手に扱う彼からは
少し異質な香りがした

タクシー代出すからおいでよと
前ならすっ飛んで行っていたのにね

たまに懐かしい声が聞こえてくる

よく水分の蓄えられた上質の肌を
指先で掌で腕で
気持ちのよい絨毯を見つけた

襟足にくるりと落ちている髪が
2年前と変わってなくて
4年前に戻ったようで
話したいことはたくさんあるけど
そうでもないようで
いつもより進むアルコールは
そんなことどうでもよくしてくれた

彼は少しの風を持っていた
そして、わずかな日溜りと
私は彼の傍で呼吸をするたびに
心が少しずつ震えるくらいの力をもらっていた

自転車で追いかける後姿は
私の性感に直に響く

滑るように横に近付いたと思ったら
肘でこつんと突付いて
いつもの少しだけ強い言葉で言うもんだから
なんでこの人の動作は
こうも私のいけない部分を刺激するのかと
氷がまだ溶けていない芋焼酎の香りに酔ったふりをした

実際ドキっとした
心臓に悪い

寝顔、かわいい

それでも多分100%だと思う 

2006年11月28日(火) 3時35分
そうじゃないふり、をしているだけなのかもしれない

でも重ねていく時間さえあれば
私はどうとでもなるんだと思う

今が一番楽しい時期なんだからというあなたに
なるべく長い間楽しくいてもらいたいから

お互いけんかはしない、と言ってるから
多分だめになるときは
あっという間だと思う

そんなときがこないように
私は少しだけ気を遣って
すごく自由にあなたのことを好きでいる

一緒にいるのが楽だから、と
友達に言っていたのがなにより嬉しかった

もっともっと先の予定をたてよう
そうすればそこまではたどり着きたいと思うから

失うのが怖い
でも考えないようにしている

怯えた私を見せてはいけないから
私は大丈夫なんだと
壊れたりしないと
その安心感をあげることしかできないから

心の底にあるものは掬ってあげられない
沈殿したものを
拡散させないように
穏やかに波をたてない

大丈夫
私には簡単なことだから

先のことなんてわからない 

2006年11月02日(木) 4時01分
まるで一年前
いや、半年前
違う
夏前までの自分が嘘みたいだ

一人の人をちゃんと好きでいるってこういうことだったのかと
まさか思い出せないだろうと思っていたのに
私の身体と頭はまんまと思い出したのだ
いや、もしかしたら今やっと覚えたのかもしれない

それだけ真剣に好きじゃなかった、ということなんだろう
どこかで、何かを望んでいることばかりを見ていたけれど
何も結局は望んでいなかったのか
自分でなんとなくそう思う

前の恋の結末はずいぶんと昔にわかっていた
それを私は見ぬふりをしてもしや、どこかで転ぶかも、と
そんな係数がゼロの期待をしていた
0.1でもあれば、と
それは無駄だったのだが

結果ゼロ、であった
しかし、思わぬ方向でプラスであった
彼氏ができた、と告げたとき彼は
よかったな!と本気で喜んでくれて
こないだふと連絡をよこしたときも
どう、うまくいってるの、と
ああ、過去の男たちってどうしてこうなんだろうって
苦笑いしながらでも一番嬉しかった
なまじ長い間知りすぎているから
そう思ってしまうのかもしれない

でも電話の向こうで聞こえるその人の声は
私をあざ笑う今までの気配は消えていた
感謝するのはおかしいのだけれど
ありがとう

何ヶ月か前に
ホットラインをもらった
WILLCOM
いつも長電話になるのでこれのほうがよかろうと
そうね
いつもあなたがワン切りして
私がかけなおしてるからね
私が長電話する相手はあなただけだったからね
契約して
多分長電話は3回か4回

その後
私がなんとなく持ち歩きたくなくなって
家に放置していて
使われることがなくなった
そして、こないだのときに
まだ解約してないの?もういいよ解約しても、と
その言葉が私は欲しかった
自分から「もういらない」とはなかなか言えなかった
でも
私たちの間にもう、いらなくなったのだ
7年間はそこで終わった
とてもほっとした
寂しいのはちょっとだった

あまりに長すぎる期間だった
長すぎて可笑しかった
でもそんな時間が大好きだった
私は今ちゃんと好きな人を見つけたから
あなたがいらなくなったんだよ
私が言わなくてもわかってるよね

会いたいな、と思っても
私が言わなくても
会いに来てくれる
そんな人が私の傍にちゃんといる生活

窮屈にならないかぎり
私はちゃんと彼とともに動く

31年間生きてきて
本当にちゃんと
男の人と付き合ったのは初めてだと思う
バカだな
でもちゃんと自分をわかってもらいたい

彼と付き合い出してから
丸くなったよね、とか
雰囲気がよくなった、とか
幸せそうだよね、って
そういわれることが私の幸せだ

ミス 

2006年08月07日(月) 16時30分
久しぶりにキレた
口うるさい女は嫌われるので
あまり色々言わないようにしていたのに

先週
そろそろ言わないとな、と
好きな人ができた、と伝えた

案の定態度は豹変
失うものが惜しくなる
やけに偉そうに「そいつは大丈夫なのか」とか
聞いてくる
あんたは私のなんなんだよ

いつもいつもセックスするたびに
ほかのお気に入りの女の子の話をし
お前とは年齢差があるから付き合うなんて考えられないとか
早くほかに男つかまえろよとか
そんなことばかり言われたのに

今までは
二人でいるところを見られたら
マズいから、と
二人で出掛けることは極力避けられていたのに
やたら誘ってくる

そんでさっき

二人になったので
なんかそういう話になって
付き合うことになったのか、と

そんな
はい、お付き合いしましょう、なんて
宣言されたこともないし
別に
連絡とっていついつに会って
って
なんかそんな感じで
そういうもんだし

そんな話はしてないけど
限りなくそれに近い状態かなぁ、なんて

今日うち来る?って
まったくもって行く気が消滅した私は
のらりくらりとかわしたけれど
まだあとゴムがふたつあるからって
どうでもいい

そしたら
くくっと笑って
すごいよな、って

何がすごいの、って聞くと
結局その男とも
最後までやってはないものの
いろいろやってんじゃん

男とっかえひっかえすごいよな

なにそれ
私が自分の思い通りにならなくなったら
途端そんな言い草?

散々家に呼びつけて
やるだけやって
身体だけの関係だって
いやになるぐらい言ってたのは誰だ?

往生際の悪い男って最低
口先ばっかり都合のいいこと言って
こんなにガキだとは思わなかった

ああ、ミス
とんでもないミス

四ヶ月そこそこ楽しくやってきたのに
なんで最後ほっといてくれないのかな

バカめ

そのあと
お前といる方が楽しいとか
時期が重なってたのがショックだったとか
うじうじ言ってたけど
何もかも遅いつーの

女は30から、なのか 

2006年07月31日(月) 17時37分
ありえないことばかりで頭がパンクしそうだ

少し
新しい恋に進もうかというところ

長年の惰性をいまだ引きずっている私に
そんなのちゃんと区切りをつけないとダメ!と
まっすぐに見つめながら言ってくれたのは彼

ちゃんと付き合うようにならないと
キスもしたらだめ

セックスは1ヶ月ぐらいあとじゃないとだめ
すぐにやっちゃうと
女の子は大事にされないよ

私よりはるかに年下の彼は
そんなことを一所懸命に私に語ってくれた

ほっぺたにキスしてきたので
どうしたんだろうと思って
顔をむけたらそのまま唇にキスをされた

一瞬頭がパニクった

何が起こったかすぐにわからなかった

確実に触れた唇は
僕はねえさんのことがほんとに好きだから
今度ふたりで一緒にでかけようよ、と言った

きみの彼女がすぐ目の前にいたのに
多分見られてなかったと思うけど

私の
大事な
友達

言ってることとやってること
全然違ってない?

私はきみと仲良くなれてすごく嬉しかったけど
なんでこんなことになっちゃったんだろう

酔ってたしね、は私が勝手に言い訳
きみが酔う量じゃないよ、あのぶんでは

そのあと別の人に
こんどふたりで飲みに行こうよ
ふたりじゃないと落ち着いて話できないし、って言われた

年下の子ばっかりだ
人生のモテ期なのかな

あ、でも
年上のちょっと憧れの人
何度かタイミングが合わなかった人が
久しぶりに連絡くれて
ごはん食べに行こうよって言ってくれた

そんで今
ちょっと好きになりかけの人がいる

長年の腐れ縁とも結局きれてない

遠方でいきなりプロポーズしてきた人もいる

最近仲良くなれて嬉しい人たちがいる
この人たちはただほんとうに友達だけど

やだなぁ
男にまみれてる

横に座ったとき背中が触れていた 

2006年07月20日(木) 18時06分
瞳の色が薄いから
そう見える

あの嬉しそうな顔が忘れられない

顔を押さえ付けられて口をこじ開けられた
不作法に突っ込まれた指
舐めろ、って
人前じゃいやだ

静かにしなさいと口をふさがれる

お前俺とセックスしたよな、なんてこと
返事をしないと
もっとひどいことを言われそうで
はいって言えと言われて
しぶしぶ答えた

彼のボディタッチは非常にスマートで
それでいてセクシーだと思った
すっと背中を押されたときも
ビールを渡してくれるときに添えた手も
真っ黒だと私の髪を撫でたときも

ねぇ
それ本気で言ってんの?

別れ際にバイバイって
なんとなくつなぐ手が好き

酔ってると必要以上に
くっついているようだ

雨宿りしてもいいけど
俺セックスするだろうからな
するりとそんな言葉が出てくる
ちゅーもしたことないのに

噛んだら
痛いから

通りすがりに
顔をホールドされて
キスされた
最初にキスされたのも
この店だったのを思い出した

いつの間にか呼び捨てにされていた

普段の呼び名がいやだというから
見つめて名前で呼んでみた

うるさいと言われて涙一粒声をこらえながら 

2006年06月26日(月) 18時04分
会いたかったんだろ、と言われて
うん、と頷いたけれど
本当は会いたかったのは
いや、私を抱きたかったのは
そっちの方だ

久しぶりに会うその人は既婚者だった
そしてまた独身に戻るんだそう

自分の気持ちが一番大事な人

特に私の気持ちを一番ぞんざいに扱う人

いったん店を出てから
また戻ってきたから
なんとなくわかっていた

寄ってく?こないだみたいに、って
思いっきり誘われてるから
断れないし
階段をカツンカツンと上がった

どいつもこいつもやりたいだけだ
意地でもやろうとしない人もいるけど

彼と二人だけで会うのは二度目で
いつもと変わらない他愛もない話をして
帰り際に
ちゅーして、と言われたので
短いキスをした
何年も前から
たまにキスだけする

喋ってる声はちょっと低いんだなぁ
歌っているときは高い、気がしたんだけど

高い鼻、と、八重歯

そんなことできないから
座ったまま動けなくなっていたら
ごめんごめん、と頭を抱き寄せた

どしたん足が震えよるが
と意地悪く笑う顔の彼は
私の足の間にいた

重ねるごとに気持ちが粗末になっていきそうだ

手を触れることすらなかった

何も変わってなかった

ああ、そっか
それでみんなにそう言われるんだ

お前までかたもみマシーンにするつもりか

数時間前に初めて会ったのに
おまえのことがすきだ
おまえがすきだ

何度も言われて
なんでこの人そんなこと思うんだろうと
不思議な気持ちになった
早朝の交差点
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