第二十九回 吟遊詩人が言った 

January 08 [Sat], 2011, 23:40
吟遊詩人が空を眺めて 夢を見ていた
木々の間からは 虫たちの歌声が聞こえた
ノルウェーの情景を浮かべて 緑を思い出していた
原色の素敵な 北の国だった
あの子はどこに行っていた 月のお城に消えていた
宇宙はいつでも 小さな地球に寄り添っていた
輝く光の線に まぶしく彩どられた
誰でも心は 個々に眠っていた

いったいどれだけの人が 殺人を犯して
窓から泥を 眺めているのだろう
明日の通路は 今日に繋がっていた
昨日の道路は 未来に繋がっていた
さようならと 誰かは過去に別れを告げた
うえを見上げると 綺麗な星が瞬いていた

いつの間にか夜は更けて 華麗な朝がくる
生まれ変わった僕らには 精霊の姿が見えてくる
辞書を開くと 木こりの小人が二人いる
彼らは踊りながら 文字を作っている
雨がザーザー降ってきて 太陽は雨やどり
小鳥が一羽飛んでいて 親子はそれ見て仲直り
傘も差さずに口笛吹けば からっとあがる空色に
泡となった想像力は 澄んだ大地にしみ込み

いったいどれだけの人が 殺人を犯して
窓から泥を 眺めているのだろう
明日の通路は 今日に繋がっていた
昨日の道路は 未来に繋がっていた
さようならと 誰かは過去に別れを告げた
うえを見上げると 綺麗な星が瞬いていた

白い壁の向こう側から 聖者が顔を出していた
降ってくる矢を見守りながら 神に祈りを捧げていた
知らない住居の部屋には 可愛いぬいぐるみが置かれていた
いつだって歩んできたのは ぬかるんだ道だった
公共料金を支払うのは スーツの似合う人だった
風を呼んでいたのは 赤の好きな女の子だった
灯台を探していて見つけたのは 七色の宝石玉
そこからは希望の明かりが 溢れ出していた

第二十八回 進んでいくこと 

June 01 [Tue], 2010, 2:34
奥にある本棚で失くしたのは一部が欠けたガラスのビー玉。
手からこぼれ落ちて、ヘミングウェイが書いた老人と海の文字に消えてった。
甘さをなくしたフローズンダイキリの冷たさが、寒い春の季節に溶けていく。
どこにも行かない形のあるものが欲しいと思ったときに、
あの子はふわふわと雪の降る島で踊っていた。
きっと流れているのはボブディランのlike a rolling stone。
知らないことには知らないふり。だけど、そのうち知っていく。
道しるべは歩く道路の交通標識。
よく分からなかったら書き換えれば良い。
好きなアンディーウォーホールみたいな形にさ。

第二十七回 それだけは残っていて欲しい 

January 16 [Sat], 2010, 1:50
あなたがどこにいようともいまいとも、
僕にはそれを見るための目が残されていないだろう。
あなたがなにをしていようともしていまいとも、
僕にはそれを聞き取る耳が残されていないだろう。
あなたがなにかを聞きとろうとしていようともしていまいとも、
僕にはそれを言葉にする口が残されていないだろう。
手で触れた、森にある川の冷たさみたいに、
肌で感じて頭でイメージできるもの。
それだけは残っていて欲しい。

第二十六回 おやすみなさい 

January 14 [Thu], 2010, 1:46
風呂から上がった野鼠たちは、
番台を潜り抜けて夜の下北沢を歩いていく。
近くの交差点を抜けると踏切が見えてきて、
工事の人たちは左側を歩いてくださいと叫んでる。
商店街の明かりは夜に映えて、人の少ない街中でいっそう目立ってる。
駅のホームが見えてきて、ここらで僕らはお別れだ。
今日はゆっくりおやすみなさい。

第二十五回 騎士と猫 

January 12 [Tue], 2010, 19:24
行方しらずの銀色の騎士が、海岸に遊びに行ったってさ。
砂の陸地は僕には体が重過ぎるから、あまり長くはいられなかったんだって。
そこで会った友達は、広場に続く短い階段に座っていた白い体のペルシャ猫。
近頃は同じ仲間を見かけないから少しさびしかったんだって。
「騎士には行くところがあるの?」と猫が聞くと、
「僕には帰るところならあるよ」と騎士は腰を下ろしながら答えたんだって。
「僕には行くところはあるけど、帰るところはないんだ」って猫はその後言ったってさ。
「もうすぐ日が沈むから、そろそろ帰りな」猫はそれから続けて言ったんだって。
「じゃあ、一緒に帰ろうか」と騎士が言うと、
「僕は考えることがあるから、もう少しここにいるよ」と猫は言ったって。
「明日の朝、またここで会おう」騎士はそう言ったって。
「うん」猫は少し嬉しそうに騎士のことを考えてたとさ。

第二十四回 明かり 

October 01 [Mon], 2007, 3:27
夜毎したためる手紙の行方。
互いに送る一方は図らずとも、
もう一方は実体が分からない。
隠していることに戸惑うも、
明かりから浮かび上がっている光を
見続けていれば良いのか。
時には消えることもあり、
それから点くこともある。
僕はそんなものを見続けていたい。

第二十三回 そういったのは、きみだった 

September 04 [Tue], 2007, 2:56
茶色い廊下に写る照明の灯りが綺麗に見えた。
白に薄いオレンジ色を吹きかけたようなその色は、
奥底の影と一緒に動いてる。

頭に開けてきたのは曇った日での海岸線。
かもめが一匹空を飛びまわる。
ぐるりと颯爽に動くその姿は、
フランスの貴婦人がドレスを着込んで、
社交ダンスを踊っているみたいだった。
国境を越えて、停滞を越えて、
僕の目にはパースの農場が見えてきた。

一つに固執しないで、七色に踊ろうよと、
そういったのは、きみだった。

第二十二回 あい・へいと・あ・LINEAGE 

September 02 [Sun], 2007, 23:44
へいとなBOY。

紫シャツ着て、赤いボトムス履いたら、

眠そな目。

スコッチ片手に街道語る。

ここは東海道。タクシーに振る手、サヨウナラ。

あぁ、希望が眩しすぎて先が見えないよ。

明かりは君の後ろにあり。

家系はパラパラ、先には光陰入り乱れ。

そして僕は、らぶねいちゃー。

あい・へいと・あ・LINEAGE。

第二十一回 ウィリーウインキー 

August 13 [Mon], 2007, 1:49
馬に乗ったウィリーウインキー現れた。
帽子は金で、服は銀。
手には銅のステッキを。
池を飛び越そうと風を切る。
ヒューン、現世の夢を見る。
ボッチャン、そこは底なしだ。
ドンブラコッコー、ドンブラコッコー
あぁあぁ、天国着いちゃった。
ドンブラコッコー、ドンブラコッコー。

第二十回 引き止める 

August 11 [Sat], 2007, 0:32
闇を2000km行った先のほう、
何かが吠えているのが聞こえる。
どうやら人間らしい。
空気を喉に震わせて、
消え入るように叫ぶ声。
言葉を形にしている。
社会と人のつながりは
ひどく曖昧なもので、
むしろ人間であるがゆえ、
社会である。
あぁ、なんてことだろう。
ドロップが世界の外へ、
こぼれ落ちる。
冒険が始まり、
出会いが
生まれていく。
引き止めるのはどなた。
プロフィール
  • アイコン画像 ニックネーム:Reck Franky
読者になる
レックフランキーの考えたこと、思ったことについて書いています。 (著作権は放棄されてはいませんので、無断の転用、転載などはご遠慮ください)
2011年01月
« 前の月  |  次の月 »
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
Yapme!一覧
読者になる