9月のお題「酔」@來葵 

2008年09月09日(火) 7時30分
※設定を「寒月」と同じ日にしております。夏でなく冬も終わりの未だ寒い頃です。ややこしいですが、以上を踏まえてお読みください。




冴えた夜風が辺りに舞い、月が雲に隠れながら淡白い光を僅かに洩らしていた。
寝静まった宿舎の廊下を歩いている男が一人。
月明かりだけで灯りも持たず恐れる様子もなく、人生に雇われた人の緩慢な歩みで無造作に足を投げ出している。
素肌を晒した足裏に触れる板が音も無く近づいてくる潮のように体の熱を奪い冷やしていくのが分かった。
どうせすぐ脱ぐのだからと適当に着付けたせいで、合わせはだらしなく胸板を覗かせていた。
冬の終わりの寒さも感じず、寧ろ心地が良かった。
吐く息が白く色づくのをギンは空ろな気持ちで見ていた。
今日が終わるのに後どれ程かかるのだろう。
最近、一人の夜がこんなにも長いものなのだと知った。
自分を誤魔化す為に浴びる程酒を飲み、誰彼構わず抱いた。
意識を放ってしまいたい。
酔うのが手っ取り早いと思ったのに全く上手くいかない。
それでも深酒と睡眠不足は確かに鋭利な神経を喰い潰していた。
無論それが表に出るようなヘマはしていない。
知っているのはイヅルだけだ。
この一ヶ月もの間諫める言葉も咎める言葉も口にせず、黙ってギンの乱交を見ていた。
それどころかあの物言いたげに何時も揺れていた瞳すら渇ききってしまっている。
失望してしまったのなら、それでも構いはしない。
元々捨て駒に過ぎない人間だ。
盲信が十二時の鐘を待たずに解けたとしても何ら問題は無かった。
だのに、何故こんなにも世界が広いのだろう。
一人では眠る事も儘ならないのだろう。
誰かと居ても触れる熱に怯えた。
そして今日も又同じ部屋に向かうのだ。
今にも夜が明けてしまう気がして無意識に足が早くなる。
違う。未だ夜は明けない。さっき永い夜だと思ったじゃないか。
しかしその思いに反してギンは部屋へと急いでいた。
その間も夜空の月を隠すように雲が何処からか現れ、ギンの足元を朧気にした。
ギンが目的の場所へと着いた時には厚く重なり合い、光の道を閉ざしていた。
戸に手を掛けするりと部屋に入り込む。
息が白くなるのすら見えない暗闇だが、布団の場所は知っていた。
一歩二歩進むと何か硬い物が当たってゴロンと音を立てて倒けた。
何時も身の回りをきちんと整理して寝るイヅルらしく無かった。
拾おうと腰を屈めると、酒の匂いが微かに鼻腔をかすめた。
伸ばしていた手が止まった。
驚きが口を出そうになったが、それは喉奥で吃韻になっただけだった。
身体の力が抜け、ギンは無様にも膝をつき、四つんばいになって壁際まで進んだ。
背を預け、真っ黒な天井を仰ぎ見る。
忘れていた疲れが内側から鉛になって身体を壁へと押しつけた。
頭の中が見えないイヅルの顔で、聞こえないイヅルの声で、伝わってこないイヅルの熱で、薫ってくる酒の匂いで一杯になる。
イヅル。お前がこんなにも愛しい。
傷つかない準備をしてしまう程に、お前に狂っている。
お前がボクで傷ついているのが、震えるくらい嬉しい。
それだけ抱えてそれだけが生きることになればいいのに。
そう願っても、消えそうな息を重ねて無意味な言葉を連ねてボクは走ってゆく。
先行きのない別れ道を、ひたすらに。
そんなボクをイヅルは愛して、許して、もうずっとその繰り返しでしかない。
朝よ、来ないで。
太陽の光は輪郭を鈍くしてしまうから。
思い出のイヅルさえ見えなくしてしまうから・・・。








* * * * * *

暗い!(笑)
「酔」で寒月のイヅルしか思い浮かばず、ならその日のギンを書いてみようと思って作った話。
寒月、最初はギンがお空の向こうに行ってからのイヅル設定だったのですが、それでは書けないからとこんな感じに。
もっと手間暇かけて書いてあげたいと思う程、気に入る作品となりました。
最後未だ書きたかったけれど、どれだけでもいきそうだったので切りました。
唐突ですいません。
今月、もう一歩書く予定です。
そちらもギンちゃん。
頑張る!

でオチ。 

2008年03月27日(木) 16時54分
さぁ!で、かなり格好良かったのに、ひぐらしで噴いた。
バスですから、勘弁願います。
・・・そんなれが大輔ですがね。

うふふ。 

2008年03月02日(日) 16時46分
姉のブーツを借りてちょっとお散歩vv
やっぱりこのブーツはダントツ可愛いなぁ。
可愛さがにじみ出てる!
長さも良いし、生地の質感も良い。
何より生地の柔らかいのが全く安っぽくない!!
こういうの是非とも欲しい・・・。

アウチ 

2008年03月02日(日) 9時16分
イチゴジャムの苺が前歯に挟まって奥まった。

寒い 

2008年02月28日(木) 10時58分
まだまだ完全な春には遠い。
早くあったかくなれー!

うへー。 

2008年02月25日(月) 15時22分
面接が終わった。
どうなんだ?!
自分では中々に最低な面接っぷりだったと思う。
上手くいってるといいな・・・。

虚しいばかりで 

2008年02月20日(水) 12時01分
嘘になる前に
せめて今だけ私にください
どうせ笑顔も代わりなんでしょ?
刺すような陽射し
重ねられた言の葉
傷つけるのは全てで
窓辺の植木鉢
雨が打ち付ける屋根
壊れてしまえばいいのに

願えば願った分だけ惨めよ
愛せば愛した分だけ1人よ
見ない振りして
笑顔を降り乱す
ここは貴方とあの人のためのもの
お邪魔してるのは私の方
だから何も言えない
さよならも
愛しても
何も言えはしないの

うわーん(ノд<。)゜。 

2008年02月20日(水) 8時51分
バスのとなりの席の人が香水臭いよー!
害を及ばすからやめてください。
きっと恋のお勉強のイヅルはこんな女性が嫌いだ。
でも先生の匂いは嫌いじゃない・・・とか思ってる。
むっつりすぎるよ、あの子は(笑)
バスは電車と違って暖かくて良い!

うっかりさん。 

2008年02月16日(土) 16時22分
リップがなくなったと思って二本買ったら、あった。
間抜けだ。

似合いの音 

2008年02月16日(土) 8時18分
降り込む光が君を照らし出した
その様だけを記憶に留めて
思い込みの幸せに刺されて
一歩も剥がれない俺の妄想

喰われていく
脳ミソから
耳の穴から
尻の割れ目から
むしゃむしゃと音を立てながら
苦い虫が 這い進む

喧騒が終わる頃
俺の夢も終えるだろう
転がる手の内が解かれる
些細な嘘の積み重ねで
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