疾走

March 02 [Wed], 2011, 2:08
重松清
角川書店
2003





妹にもの凄く推されて読みました。
前に先生もよかったって言ってたような…。
でもすごい表紙に萎縮したのと、単行本は2段になってて500ページくらいあるので、なかなか手を出せずにいました。
でも、妹が読んでそんなに長く感じなかったとのことだったので、読んでみることに。



ひょえーーーーって思った。

ここまで過酷にすてどうするの?ってくらい、救いようがないくらいに過酷。
シュウジの人生の恐ろしさに鳥肌が立ちました。
人間に対しての嫌悪感というか、そういう黒い波にのまれそうで、一生懸命読み進めました。
人間ってこんなにも弱くて、脆くて、残酷で、恐ろしいのか。

最後にその名の通り「望み」があるのだけれども、それ以前の恐ろしさに心がぐっと掴まれて、苦しかったです。

あの語りが誰からの視点だったのか、それが紐解けるときもなんとなくわぁっと思った。
語りとか、あの表記の仕方とか、本ならではって感じが逆に怖くもあり。
文字の持つ力ってすごいよね。
映像にしてみるよりリアルな像が、少なくとも私には浮かんでいたと思う。



人間は結局「ひとり」でしかないんだろうか。

誰かとつながろうとするもの、つながることを避けるもの、様々な人が出てきたけど、私自身はつながりたい、と思う。
でも、つながることなんてできないのかもしれないって、シュウジを見てたら思ったりもした。
強い「ひとり」、弱い「ひとり」、でも、結局「ひとり」でしかないの?

それが真実なのかもしれないけど、やっぱりそれは残酷で、だからこそ、この小説でこんなにも胸が痛むのかもしれない。

つながれないかもしれないけど、不可能なのかもしれないけど、それでもつながりを求めるってどういうことなんだろう。
でもつながれないことをあんなに描いている視点は彼からのもので、それは彼はシュウジとある意味今現在つながっているという証拠なのではないだろうか。

そもそも、つながるってなんなんだ?


いろいろな事を考えさせられる作品でした。
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