救い 

December 07 [Sun], 2008, 19:51
ここは暗い場所だった
明るさは罰だと思っていた
遠すぎる空が近く思えるほどに 私の心は離れすぎて

君に出会って 初めて自分を救おうと思ったんだ
このぬかるみに沈んだままの足を

この手を伸ばしたら つかんでくれる人はいるだろうか?
その手が伸びるのを待っていたから
気付かずにいた

本当に欲しかったのは 助けてくれる腕ではない
手を伸ばす勇気だったのに

信じていない自分の腕を 誰かがつかみあげてくれたとしても
腕だけもげて終わっただろう

今なら伸ばせる
誰の手も差し伸べられずとも この身体を信じて

私はもう歩けるのだから・・・

残像 

October 21 [Sun], 2007, 20:07
終電を見送って ほの暗いホームに一人
腰掛けたイスは 無機質に冷たい

ひび割れた瞳の奥で 貴方の最後の笑顔が剥がれていく
悴んだ指先が凍えて 貴方の最後のぬくもりが消えてく

だけど

貴方の姿は私の中に染み付いて
貴方を忘れた後でも くっきりと浮かび上がってくる

檻入り娘 

September 10 [Sun], 2006, 15:44
鍵はもう 壊れている
ここには見張りも いない

朽ちた足枷がつけた 痣さえ もう 消えてしまった

なのに どうして?
わたしは 此処から 出られない

隙間だらけの檻に閉じこもって 諦めたままの足は立つことなど知らない


平坦な道だから 手摺などいらないと
誰が決めてしまったの?
わたしには つらすぎる この足が流れていくには 
せめて 緩やかな勾配を下さい


手を伸ばせば 扉は開くの
咎める視線は もうない

手錠に慣れた 腕は もう こんなに軽くなった

けれど いつまで?
わたしは 此処に 居ようとする

檻の中でも幸せだと 自分で欠けた心を騙したまま


平らな道に溢れていく 行き所が無い溜まり場で
私の足は淀んだまま 腐っていく 崩れていく
このわたしが 歩くには 1°でいい 
穏やかな 傾きを下さい

六 辺 香 

December 26 [Mon], 2005, 13:36

時計よ、まだ針は止めていて。
少しでも朝日を沈めていて欲しいの。

 太陽を仰いだのがいけなかったのでしょうか
 知らぬうちに瞳は砕けた硝子を嵌めて、

六辺香、
明かりを恐れた心をぼんやりと照らしてください。
あなたが放つ光ならば、この眼にもやさしく届くのです。

わたしの目を盲目にさせた太陽は
それでも残酷に訪れて、
あなたの姿を奪っていくのです。

眩しさを振り撒いて
立ちなさい。と脅すようになるのです。

けれど、傷ついたこの眼に沁みる朝日とさよならをして、
今日もあなたを待っています。
雲に隠れた月よりも そっと照らして下さい。
音のない世界にその花を咲かせて下さい。

 わたしが待つのは白い花。
 闇を厭わぬ光の花。

体温さえ憎いけれど、
あなたが融けてしまわぬようにと
ただ、祈っています。

あなたの守るこの路で、
その花燈を頼りに、
蹲ったままこの手にあなたを抱いて。

巣立ち 

December 01 [Thu], 2005, 19:04

翼を広げたのに  君は飛び立たず
僕を振り返って  寂し気な笑顔を浮かべた

助けてあげられないよ
だって その背中には 羽が二つあるんだから

いつまでも一緒だと思ってた
幼い願いは大抵叶わないんだね

二人で飛べるように
片羽のままでいつづけたのに


翼を広げたなら  僕は飛べるけれど
何処へ行けば  よいと言うのだろう

教えて欲しいよ
ねぇ、この背中に 羽は二つもいらないから

これからも一緒だと思ってた
幼い二人は何も解ってなかったよ

二人で飛べるように
一人で飛んでいかないように
僕等はずっと片羽のままで・・・

 君はドコに行くの?
 僕はドコヘ向かうの?

幼い日々が遠ざかってく

 一緒にはいられないの?

そう、二人の背中に  もう 羽は一つじゃない
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