「新世界より(上・下」壮大な虚構の世界に浸る

2009年02月03日(火) 0時09分
「新世界より(上・下」★★★★オススメ
貴志 祐介著、(上下各1.900円)


 
「完全なる虚構の世界、
上・下巻1071ページの壮大な、
想像の空間に浸ることができる」


その時代、人々は超能力のような
パワーをもち、完全に管理された社会で
整然と暮らしていた。
そしてある日、それが崩壊していく。

SFのような作り物の世界は
星新一から始まり、
海外のSFを読み漁った中学の頃から
ホント久々の体験だった。


この小説を読もうと思ったのは
雑誌「ダヴィンチ」の「今月のプラチナ本(オススメ本」に
選ばれて紹介されていたからで、
最近はこの雑誌はススメるものは
とりあえず読もうと決めてるから、
そうでなければ、書店でこの本が二冊ならんでたら
躊躇するはず、このボリュームに。


カバンに入れて仕事への行き帰りで
2週間かけて読破、
映画でなら作り物の世界へ入り込んで
その映像に目を奪われたり
作り手の斬新な発想に驚かされたりするのは
良くあることだけれど、
小説となるとどうしてもリアルを
追ってしまい、
あり得ないことを納得ずくで読むのが
じつはなかなか難しいと感じている。


で、この小説ではとりあえず
作り物の世界と言うことを承知で読み始め
懐疑的な思考をとりあえず、横に追いやって
読んでいくと次第にこの小説世界に
どっぷり浸りこんで2週間を過ごした。

いつもの地下鉄の車内、
駅に就いて開くドアから
降りる人、そして新たに乗ってくる人
何気ない日常に視線を上げると
変わらないことがいかに脆いのかと
思ったりする、
次の瞬間
何が起こるのか誰にもわからないが
それでも続けていくしかないのだ。


そんな訳の分からないことを
ふと思ったりする瞬間もあった。


今とは別の世界があるなら
自分ならどんなふうに考えるか、
自分ならどんなふうに、
この小説の描く別の時代は明るいものじゃない、
どうやら映画にしても小説にしても
ただただ明るい未来はあまり考えられないようだ。

この圧倒的な量に驚きつつも、
ラスト近く、その終わりが切なかったな、
ほっとすると同時に切なかった。

★100点満点で80点

soramove
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最近は読書にはまってます、こんなに色んな世界があるんだと
改めて感激しているところ。

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新世界より 下/貴志 祐介


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途中まで読ませる力はあったけど、だからと言って評判ほど賞賛できるかって言うと…疑問符。「このミス」でも上位にランクインしてましたが、個人的には、ほどほどかなぁ、と思う。長すぎて、途中でダレてくるんですよ。疲れちゃう。それほど楽しくもないし、ワクワクしたりすごく泣くとか、そういうこともなく。下巻の途中からちょっと退屈しました。

★★☆☆☆


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『青の炎』(1999年)、これは純真...
日記風雑読書きなぐり  2009年02月03日(火) 11時31分
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