ブラックホール。

July 09 [Sat], 2011, 7:14
ブラックホールという名前を聞いたことのないひとは、まさかいないと思いますが、ちょっとだけ、そのはなしをします。一般人からすれば、ブラックホールは1種類しかないと思っていると思っています。でも、実は、ブラックホールとは1種類だけではありません。まあ、実際に存在するかどうかは置いといて、理論的には、ブラックホールは複数の種類が存在することになります。一般に、ブラックホールを専門としたいと言えば、そのひとは相対性理論を研究したいのだと、私は解釈します。なぜなら、ブラックホールというのは、かの有名な、アインシュタインの相対性理論によって得られる結果だからです。もっと、わかりやすく言えば、アインシュタイン方程式から得られる解なのです。相対性理論は完全に理解されたという学者がいますが、それは大嘘です。ブラックホールにいては、最も単純なものでさえ、まだわかっていないことがたくさんあります。よくテレビでも言われていますが、一般的に、アインシュタイン方程式を解くのは非常に難しいです。場合によっては、数値解析によって、解を近似しなければならない。数値解析のはなしはよく知らないけれどだから、基本的には、宇宙のモデルを単純化して、アインシュタイン方程式を解くことになります。たとえば、という人は、こういうふうに考えました。1宇宙は、非常に広いため、空っぽとして考えて良い。この条件は、物理の洗練を受けた人であれば、簡単に考え付く条件ですね。しかし、それだけでは、アインシュタイン方程式が非線型なので、解くのは無理。そのため、2静止した球対称な物体が構成する静的で球対称な場である。という条件を付け加え、宇宙のモデルを単純化したのです。ところで、静的とはどういうことか、というと、座標系が時間による拘束を受けないこととして定義されています。これを、静的な座標系と言います。実は、この静的というのが、物理的に、非常に良い近似となることがわかるのです。条件2で、場という言葉が出てきていますが、これは、一般の人たちが考える意味ではありません。数学や物理でよく使われる専門用語です。英語では、と言って、としての意味ではありません。この言葉を説明してると時間がかかるので、ここでは解説しないことにします。興味のある人は、微分幾何学や相対性理論、あるいは、電磁気学の本を読んでみて下さい。ここで、本題に入りますが、一般の人たちが想像しているブラックホールは、によって、得られた解のことを指します。が考えた時空のことを時空と言います。半径というのがあるのですが、半径G重力定数とある質点の質量光速さて、ここで問題になるのが、まさに、この半径なのです。半径の表面は、事象の地平面図で言うと、シュヴァルツシルト地平と言います。こんな名前が付くぐらいだから、ここを境として、特別なことが起こるのです。この図は、どっかのHPから取ってきたものなんだけれど、の解は事象の地平面よりも下側まで拡張可能なため、本来は、もっと下の部分まであります。下に行けば下にいくほど、半径は小さくなっていきます。解を拡張したことによって、特異点も消失します。この図は、はっきり言ってしまって、あまり良くないですねこれぐらいしか見からなくて、これを持ってきました。図で言うと、事象の地平面の外側上側から、事象の地平面に限りなく近いところでは、光は、赤方偏移を起こし、事象の地平面のまわりをぐるぐる周ってから、どっかほかのところに行っちゃいます。事象の地平面の上側と下側とでは、お互いの事象を知ることはできません。それは、事象の地平面を跨ぐのに、無限の時間を要するからです。そのため、事象の地平面の下側から、上側に向けて光を発射しても、光でさえもこの部分を跨ぐことはできず、事象の地平面の上側の観測者がその光を観測することは不可能です。よく、ブラックホールの中にはいると、光でさえも抜け出せない世界が存在すると言いますが、まるところ、こういうことなのです。こんなことを書いていると、そろそろ、これを読んでいる人たちはドン引きしているんじゃないかと気になりますがでも、非常に興味深いと思います。ところで、先ほど、事象の地平面を境として、その上側と下側とでは交信不可能だと述べました。ここで、面白いのは、上側は我々が住む宇宙にするのは当然だけれど、はたして、下側はどうなのかということです。そこは、我々の住む宇宙にはさず、他の宇宙にするかもしれないし、もっと予想外の結果なのかもしれない。この問題は、いまだに解決されていません。でも、年以上も前に、すでにここまでわかっていたというのは、驚嘆に値します。ちょっとでも、相対性理論に興味を持った人は、ディラックが書いた一般相対性理論を読んでみると良いと思います。現代数学の観点からは、古典的な記述ですが、それでも、一般相対性理論の本質は変わらない。逆に、古典的な記述だからこそわかりやすいのであって、しかも、ディラックのおかげで、一般相対性理論が数学的に非常にきれいに整備され、この本に書いてあることは、何ひととして、無駄な記述や定義はありません。それほど、ディラックはすごい人なのです前提知識としては、大学教養程度線形代数と微積の数学の基礎的な部分だけで充分で、さほど苦労せず読めるはずです。要は、高校数学に毛が生えた程度の数学で済むということです。物理の知識はほとんどなくても読めます。それがまたディラックのすごいところですね。本書は、あくまで、数学的に記述することに徹した本だということができます。この本を読むだけで、初等微分幾何の知識も付きます。
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